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アトリビューションとは何か?

広告にはコストがかかる

前回の投稿までに、モバイルアプリに注力すべき理由 と、モバイルアプリの存在自体に気づいてもらうためには アプリ広告というものが必要である ということを書きました。また、「アプリ広告とは何か?」という記事では、アプリ広告がどういうものであり、様々な種類があることを紹介しました。

当然、アプリを知ってもらうために広告を打つ訳ですから、一般的には、多くのチャネルで同時にアプリ広告を出すことになります。訴求される広告のメッセージやクリエイティブも異なるものを複数出すことになるでしょう。そして、それぞれ広告にはそれぞれのコストが掛かってくることになります。ペイドメディアに出稿する場合に広告費がかかることはもちろんですが、オウンドメディアの場合にも広告費は掛からなかったとしても、ポスターを印刷したり、ウェブページの変更のためのワークロードなどの内部的なコストはかかるはずです。

このコストに対する費用対効果(ROI)を知りたいと考えたとき、「どのアプリ広告が施策として有効であったか」という効果を把握する必要がでてきます。

アトリビューションで広告の効果を把握する

そこで出てくるのがアトリビューション(attribution)という考え方です。あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、日本語では「帰属・帰因」というような意味になります。
広告・マーケティングにおいては、コンバージョンや売上に対する貢献度をマーケティングのタッチポイントに割り当て、最も効果的であったタッチポイントを特定することを指します。

より端的に言ってしまえば、アトリビューションとは「広告の効果を測ること」です。

少しわかりにくいかもしれませんので、アプリ広告におけるアトリビューションの具体例を示します。
あなたがアプリのマーケターとして、ユーザー登録をして使い始めるようなアプリ(例えばショッピングアプリ、マッチングアプリなど)を広めるために、さまざまな広告を出すということを想像してみてください。このときユーザーは下図のように、何らかのアプリ広告に接触し、そのアプリをダウンロードし・起動、その後ユーザー登録をして、実際にアプリを使い始めるというような経路を辿るはずです。(ユーザーがアプリ広告に接触しないようなケースも「オーガニック」という一つの流入経路としています。)

ユーザーの流入経路

ここではユーザーがアプリを初めて起動した時を、新規ユーザー獲得の「コンバージョン」と考えてみます。以下の図のように、アプリを起動したユーザー(1000人)がそれぞれのどの広告に接触したのかが分かれば「どの広告がユーザー獲得に効果的だったのか」が把握できます。このように、アプリ広告におけるアトリビューションとは、ユーザー獲得のようなコンバージョンに貢献した広告ごとの効果を定量的に測定することです。

アプリを起動したユーザー(1000人)に対するアトリビューション

広告ごとの効果が数値として分かるからこそ、「次は、ペイドメディアの中で効果の高かったGoogleに多めにコストをかけよう」「オウンドメディアの効果が思っていたよりも高かったので、もっと注力しよう」「この広告のメッセージやクリエイティブはユーザ獲得に繋がっていないようなので、変える必要がありそうだ」などマーケティング施策の改善や次のアクションが検討できるようになるのです。結果として、アプリマーケティング全体のROIの向上に繋げることができます。

まとめ

  • アトリビューションとは、つまり「広告の効果を測ること」である。

  • アプリ広告におけるアトリビューションとは「ユーザー獲得のようなコンバージョンに貢献した、広告ごとの効果を定量的に測定すること」である。

  • アトリビューションで効果を知ることにより、アプリ広告のROIが把握・向上ができる。

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