血液の流れが細胞を活かす
今日は『血流がすべて解決する』(著:堀江昭佳)より「体を生かすも殺すも血流がすべて」を読みました。
血液は水分を除くほとんどがタンパク質でできていて、血液中のタンパク質は赤血球以外に「アルブミン」として存在しています。アルブミンは余命の予知因子とも言われています。
血が足りない状態である「血虚」には、血液の量が少ないこと、血液の質が良くないことの両面があります。日本の食生活の変化に伴い、一日あたりのタンパク質摂取量は平成七年の81.5gをピークに低下を続けているとのこと。
食事、栄養、血流、身体。流れるものの量と質が改善すれば、身体は自然と健全な状態に戻っていく。「血流」について理解を深めることは、身体だけでなく、他のシステム、ネットワークを捉える基礎になるように思います。
1分間。血液が心臓を出てから心臓に戻るまでに、どれぐらいの時間がかかるのか想像したことはありませんでしたが、隅々に届くまで片道30秒。時間にして短いのでしょうか、長いのでしょうか。
「人間の血管の全長はどれぐらいなのだろう」と疑問に思い調べてみると、その長さは約10万kmで地球の約2周半に及ぶとのこと。動脈や静脈、そして毛細血管。血管の長さをイメージしてみると、1分間で血液が全身をかけ巡るのは驚くばかりでした。
システムやネットワークを流れる「何か」はどのような役割をはたしているのか。そして、役割をはたすために「どのような要素」が必要で、それらの要素は相互にどのように働きかけているのかを問いかけてみる。
むくみ、太る、だるい、冷える、病気がち。血流が滞ってしまうと、人体というシステムは連鎖的に機能不全を起こしてしまう。チームや組織、社会に例えてみると、声が届かない、物やお金が届かない、あるいは、特定の箇所に集中してしまう。
システムの不調は流れの滞りが引き起こすのであり、適切なフィードバックがかからず、流れが偏る方向にシステムが変質してしまう。蓄積することと流れ続けること。いわゆるストックとフローという概念ですが、ストックを身体の部位や細胞、フローを血流で捉えてみると「どのような身体を理想とするか?」という問いは、システムの健全性を自分事化するための問いと言えるのかもしれません。
細胞が活力を失っているとすれば、細胞に問題があるのではなく血流、つまりフローに問題があるということ。
チームや組織、社会に思いを巡らせる。本来、力を発揮できるはずの人が力を発揮できていないのだとすれば、何の流れが滞っているのだろうかと考えてみる。時にそれは情報の流れかもしれないし、気を配ること(気の流れ)かもしれないし、挨拶(言葉の流れ)かもしれない。
コミュニケーションも「流れ」として捉えることができるのではないか、という気がしてくるのです。
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