「味わう」ということ〜体験の全体性〜
風邪をひいて体調を崩すと、食事をした際に味がぼんやりと感じられることがあります。鼻が詰まっていて香りが感じられない、舌の感覚(味覚)がぼんやりする、あるいはその両方。
あらためて思うのは「味とは食材や料理と自分自身の間で生まれる現象」ということです。決まった食材、調理法によって出来上がった料理の味は自分の状態、感じ方に左右される。「味わい」とは、食材、料理と私の間に存在する「流動的な関係性」であると思えるのです。
世の中には数々の食材、それらの味わいを引き出す調理法が存在