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がん治療で体重が増えちゃう理由と、治療中から気をつけること。

こんにちは。がん患者さんの日常生活を豊かにしたい会社PEERの代表さとうです。がん患者さんのお話を聞いたり、困りごとを解決したりする仕事をしています。今日は、乳がん治療をしたのになぜか太ったんだけど!という乳がん治療と肥満の話を、現場のお話も交えて解説します。

太る理由その1:薬の副作用

がん治療というと、食べられなくて痩せたり、弱ったりするイメージがあるのではないでしょうか。実際のところ、抗がん剤治療は気持ち悪くなるし、手術をしたらご飯があまり美味しくない病院のこともあります。胃の手術では食べる量そのものが減ることもあり、痩せることがあります。

それなのに、なぜ太るのでしょうか。それには理由が2つあります。一つは、お薬の副作用です。治療薬の中には、脂肪の吸収が良くなるお薬や、食欲増進効果があるもの、ホルモン変化で代謝が落ちるものなどがあり、いつもと同じつもりでもたくさん食べてしまうことや、運動量が同じなのに太りやすくなるようです。

もう一つは、運動不足。お薬の影響で関節痛が出たり、治療の途中で動きにくい時期があったりと、運動量が減ることがあります。だるくて横になる日が増えれば、筋肉も落ちていきます。

太る理由その2:食べ過ぎ

あれ、抗がん剤って気持ち悪くなるんですよね、と思った方へ。抗がん剤治療の吐き気は、一般的に数日です。食べられない数日はちょっと痩せます。痩せると言いましょうか、水分が抜けるというか、一時的な体重減少で実際には痩せていないのです。風邪をひいて食べられない日が数日あると痩せる感じに近いですね。つまり、痩せてないです。

そこに周りの優しい人たちが、病気だったら美味しいものを食べさせようと普段よりちょっとリッチな美味しいものを差し入れてくれたり、元気な時にランチに行ったりします。そして、普段よりも高カロリーなものを食べる機会が増えます。

治療中は副作用で体調が悪くて横になる時間も増えます。そして、仕事をセーブしたり、家の中で過ごす時間が増えて、活動量が減ります。つまり、消費カロリーも減ります。そして、おうち時間が増えて、ついついちょっと・・・とおやつをつまむ機会も増える。そして、太るのです。

がん治療中からその後も、できましたら、肥満は避けていきましょう!

がんと診断されてからどのくらい太るのかについての研究はあまり多くないのですが、実感値では2−3kg太った!というお声をよく聞きます。研究データでも、診断から4年で平均1.4kg増加とありますので、大体そのくらいの感じです。痩せられそうで、痩せない微妙なラインです。

肥満があまり良くない理由はいくつかあります。たとえば、肥満は再発と死亡のリスクを上げることがわかっています。どのくらいの肥満かについては断言するのが難しいようですが、BMIで25未満と30以上が比較されることが多いです。ですから、25未満を目指すのが一つの指標のようです。

目指せ、カロリー控えめ、できる範囲でちょいちょい動く、できれば散歩など有酸素運動が良いようです。

周りの優しさで太っちゃうなんて幸せなことなんですけど、そこはなんとか調整していただいて、自分の体を調整することで少しでも治療成果を上げていけるといいですよね。

食事について気になる方は、こちらの記事をどうぞ

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