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枕の話

 ここのところ、ずっと頭痛と肩こりに悩まされてきた。頭痛薬を飲んでも治らないほどの頭痛である。ちょっと別の病気なんじゃないか、と疑ってしまうくらいだが先日の健康診断と血液検査で特に異常は発見されなかった。どうしたものか、と思っていたら、サウナの常連さんから「それ、ストレートネックじゃないですか?」と言われた。ストレートネック?何それ?

 サウナから出て、スマホで検索。ストレートネックを簡単に診断する方法、みたいなものがあった。踵を壁につけて立つのである。それで後頭部が自然に壁につかなかったら、ストレートネックなのだそうだ。やってみた。見事につかない。そうだったのか、俺はストレートネックだったのか。人間の首の骨は自然なカーブを描いているのだそうだが、スマホを見過ぎたり、パソコンをやるときの姿勢が悪かったりすると、首の骨が真っ直ぐになってしまい、ストレートネックと呼ばれる状態になる。

 さらに検索。「ストレートネックの直し方」。タオルを棒状に丸めて、首の下に置いて寝るといいらしい。枕はこの場合、使わない。そこでちょっと思い当たる節があった。二ヶ月ほど前に、逆流性食道炎ではないかと診断され、逆流性食道炎用の枕というのを買い、それを使っていたのである。どういうものかというと、かなりの傾斜がついたでかい枕である。上半身を少し起こして寝るためのものだ。もしかして…これも駄目なのでは?

 ということで、夕飯を食べないようにして(逆流しちゃうから)、タオルを丸めて寝てみた。すると、翌日、何と肩こりと頭痛から解放されたのである!これにはびっくりした。それで、色々枕について検索してみた。古代人は木の丸太の適当な大きさのものを枕として使っていたようだ。

画像から見ると、丸めたタオルと同じくらいのものである。「なるほど…古代人には分かっていたのだ…」ちょっとした発見である。

 翌日、東急ハンズで木の切れ端を買ってきた。これである。

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 首に当ててみたら具合がよかったのと、首に当てたら汗がついてしまったので買わざるを得なかった。その晩はこの切れっ端にタオルを巻いて寝てみた。首がいい具合に伸びる。しかし木なので若干痛い。この状態で朝まで寝たら別の不具合が出るかもしれない。1時間ほど伸ばして、タオルを首に下に置いて寝た。

 よく考えてみると、生まれてこのかた、「ぴったりだ!」と思う枕に出会ったことがない。硬すぎたり、柔らかすぎたり、高すぎたり、低すぎたり…。俄然、枕に興味がわいて来て、色々調べるとこういうのがあった。

 西式健康法、甲田療法というのでは木の板に、この木の枕を使って寝るらしい。体が伸びて良さそうだ。とりあえず、この木枕を取り寄せてみて使ってみた。流石に東急ハンズで買った切れ端より頭へのダメージは少ないし、いい具合である。木の板の上に寝るのは勇気がいるので、帰宅してしばらくの時間、フローリングの上にこの木枕を置き、寝て体を伸ばすようにしている。頭痛と肩こりは良くなったので、もし同じように悩んでいる方は試してみても良いのではないでしょうか。

 問題は木の匂いが気になるらしく、使っていると犬たちがえらい寄ってくることと、枕を検索しすぎたせいで枕のネット広告がやたら表示されるようになったことである。

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