安河内 誠

2019年4月より、慶応義塾大学(通信教育課程)文学部(Ⅰ類)で学び始めました。 20…

安河内 誠

2019年4月より、慶応義塾大学(通信教育課程)文学部(Ⅰ類)で学び始めました。 2020年10月より、日本暗号資産取引業協会の事務局で働き始めました。

最近の記事

NFTと西洋美術史

巷ではNFTが話題です。NFTを話題にする多くの人の興味は、あるNFTの値段がいくらかとか、暗号資産と何が違うのか、とか、売ったら税金かかるのか、とかですね。 また、NFTはアートと関連付けて語られることも多く、デジタルアートなんて言われたりします。「唯一無二を証明する■▲…」といった説明もされるので、その仕組みに興味を持つ人もいるかも知れません。 私も仕事柄、このような動きと無縁ではいられません。一般的にNFTは暗号資産ではないということのようですが、その境界は微妙だっ

    • 民主主義と左利き

      シニスターという言葉総合科目の「政治学(A)」を勉強する中で、参考文献として、宇野重規先生の『民主主義とは何か』を読んでいたときのこと。 J・S・ミルの『代議制統治論』を引用して代議制民主主義を解説するところ(見出しは「代議制民主主義論の完成」)で、ミルが「邪悪な利益(シニスター・インテレスト)」という言葉を使っている、と紹介されていた。 ミルはしばしば「邪悪な利益(シニスター・インテレスト)という言葉を使います。議会においても、しばしば社会全体の利益ではなく、特定集団の

      • ゲーム理論

        以前の記事でも書いたが、慶應通信での学習方法として、テキストによる学習のほかに、動画の配信(メディア授業)と音声の配信(放送授業)による学習がある。2020年度のこれらの授業はこの4月から開始され、私は、メディア授業ではゲーム理論を、放送授業では英語(リーディング・ライティング)をとった。 そして、ゲーム理論の講義として配信された動画を見始めた。全体で12回分の講義が配信されるのだが、その1回目の講義を見終わったとき、これを見進める前に、やっておくべきだと思ったことがある。

        • 所得連動課税条件付現金給付制度

          「所得連動課税条件付現金給付制度」というアイディアがあることを知った。耳慣れない言葉だ。ふだん、いろんなニュースや投稿を見ているとき、記事のタイトルや本文で「所得」とか「課税」という文字があると、ほぼすべて無意識に反応してしまうクセがあり(笑)、今回もそうだった。そして、ほとんどの場合はそれが表すものについて想像がつくのだが、この「所得連動課税条件付現金給付制度」は、文字を見た瞬間にはその内容を想像することができなかった。 この記事だ。 わかりやすいことばで説明すると、少

        NFTと西洋美術史

          放送授業とメディア授業 1

          今月(2020年4月)から、放送授業とメディア授業の配信が始まった。昨年(2019年)の4月に入学した者としては初めての体験。放送授業は、4月から始まって12月まで、毎週1回、30分の講義が配信される。メディア授業は、4月から5月中旬までに配信される。 今期は、放送授業として英語リーディングと英語ライティングを、メディア授業としてゲーム理論をとることにした。 放送授業(英語リーディング)放送授業(英語リーディング)は、英語のショートストーリーを題材にして、そのストーリーをパ

          放送授業とメディア授業 1

          科目試験後の講演を聞きにいったら

          慶應通信では、年に4回、テキスト科目の科目試験がある。1月、4月、7月、そして10月。それぞれの月の上旬の週末、土曜日の午後と日曜日の午前に、試験が行われる。 試験は、東京(三田)をはじめ、全国の主要都市で行われ、各都市で行われる試験には、慶応大学の教授が、試験官として現地に赴く。そして、日曜日の試験が終了した後に、そこで教授が講話をする。 2020年1月の試験は、18日(土)と19日(日)。今回、私は科目試験を受けないのだが、19日(日)の午後、試験終了後に浜松で行われる講

          科目試験後の講演を聞きにいったら

          言葉の不自由さ

          「言葉で表現するの、あまり得意じゃないんだよね」その人は言った。「だから、小さい頃なんか、言葉で表現できないときは、すぐに絵を描いて「これ!」って見せて、相手に伝えてた」 言葉で伝えるのと絵で伝えるのと、何が違うんだろう。 言葉は、使い方の共通ルールが決まっているから、その字を書いて組み合わせていけば、思っていることが相手に伝わる(ことになっている)。絵は、それを見せれば、お互いが見えるもの、知っているものなら共通の理解ができて、早く伝わる。形のないものを伝えるには、言葉

          言葉の不自由さ

          西洋の歴史-近世

          テキストによれば、歴史(西洋史)は大きく四つの編から成っている。古典時代、中世、近世、そして近世から現代へ、という編成である。 それぞれの編では、いくつかの章に分けて内容が書かれている。本稿は、倫理学と近代思想史のスクーリングに通う筆者がそれぞれの講義の前提知識として近代の歴史を知っておこうという趣旨で書いているため、第3編の近世の部分がどのように書かれているかを概観する。 近世の編では、4つの章に分かれている。第1章 近代的精神の形成と宗教対立、第2章 絶対主義の時代、第

          西洋の歴史-近世

          近代の西洋の歴史

          慶應義塾大学(通信教育課程)では、テキストを読んでレポートを提出し、試験を受けて合格することで単位を取る科目(テキスト科目)が基本である。そのほかに、通学して講義を聴き、講義の終わりに試験を受けて合格することで単位を取れる科目がある。後者はスクーリングと呼ばれ、夏の平日の日中、秋の週末(3週間)、そして秋から冬にかけての平日の夜、という3つのパターンのスクーリングがある。 いま、私は平日の夜、夜間スクーリングに通って、倫理学と近代思想史の講義を聴いている。倫理学は、主に近代の

          近代の西洋の歴史

          慶應通信、入塾して半年経った今

          今年の4月から、慶應通信(文学部1類)で学習を始めた。 通信教育課程では、年に4回、科目試験が行われる。7月に、入塾して最初の試験を受けた。科目は英語Ⅱと英語Ⅰ。そして、10月には統計学の試験を受けることにしていた。 が、試験日は10月12日の土曜日。先日の台風で、いくつかの会場での試験は中止となった。私が受ける予定だった東京会場での試験も、中止。 今回の試験、レポートを提出したあとになかなか時間が取れず、試験勉強が思うように進まなかった。また週末スクーリングや夜間スク

          慶應通信、入塾して半年経った今