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面談はどこで行なうのか。

 僕はこれまで、玄関先で認定調査をしたことがあります。部屋に上げるのが、どうしても嫌そうな感じで、お互いに立ったままで、1時間くらいを面談を行なっていました。日程調整のときには「本人同席で」と伝えたにも関わらず、本人に会えなかったり。
 ・・・だったら、本人に会える日で調整させてもらいますね。

 生活環境はそれぞれ。だからこそ、大事な話をするときには落ち着いておきたいもの。そして、面談をする場所には、その人との信頼関係の度合いが見えてくる。

 まず、面談初回は利用者もしくは家族が連絡がくることもあるし、何も連絡がなく、突然くることもある。まぁ、突然来ても相談員が事務所にいるかどうかはなんとも言えませんが。
 できれば、一度連絡してもらって「どこで」「何時から」は決めておいたいね。

(1)事務所まで来てくれる。
 
言ってしまえば「相談員のホーム」である。持ってきてくれた書類を確認したら、すぐにコピーすることができるし、関係事業所に連絡するときに、利用者に面談室で待機してもらい、事務所で電話できる。その一方で、利用者としては、事務所まで出かける苦労がある。
 ただ、来てくれるからには、相談員側も準備が必要。相談内容をある程度聞いているから、準備する書類や手続きも用意しておく。
 だけど、面談日に来てくれることを期待していたら、時間を間違えていたり、急な予定(?)ができてしまい、来てくれなかったこともありました。

(2)利用者宅へ
 
こちらは「相談員のアウェー」である。ただ、利用者としては、自宅だから落ち着いて、自由気ままになっている。でも、事務所に「来ない」というより「来られない」理由を考えてみると、「遠い」こともあると思うが、「家族介護で、利用者から目を離すことができない」「車いすなのでバリアフリーになっていないと行けない」「対人恐怖があり、出かけることでストレスが溜まってしまったり、自分の落ち着ける(逃げ込める)環境が欲しい」ということが思い当たります。
 相談員や関係事業所としては、生活環境が確認できるので、一度は訪問したほうが良いと思っています。
 ただ、自宅へ行くときには、駐車場も気をつける。どこに停めていいのか、を聞いておかないと、時間に間に合わないこともありうる。

(3)オンライン
 
僕は、オンライン(Zoom等)での面談はしたことがありません。だけど、面と向かって話ができない分、細かいところまでは分かりにくい。その一方で、外に出かけれない場合や、家に来るにはちょっと問題が出てくるような場合では便利ではあると思う。
 コロナ禍では、モニタリングの面談が自宅でなくてはいいとされていて「電話で」も多いが、設備があれば、オンラインでやれると思う。だけど、ちょっと不安。

(4)自宅や事務所以外での面談室
 関係事業所で集まって会議をする場合、自宅や事務所では場所が確保できなくて、福祉センターの会議室を借りて行うこともありました。この場合は、場所が分かりやすくて、駐車場もある程度そろっている。また、情報の共有もやりやすいことも特徴です。
 また、入院中だと、病院の面談室で行なうこともある。ただ、自宅ではなく、病院という雰囲気に染まってしまい、利用者が「患者」に見えてしまうこともある。

(5)その他
 できれば、自宅を基本として行ないたいのはやまやまだけど、時間の都合で、ちょっとした机だけで簡単に(したくないけど)行なうこともありました。

 面談で聞ける内容は、プライバシーの問題があるので、どこまで介入できるのかは分かりません。ですが、「この場所」「この時」でしか聞けない事に関しては、慎重に聞くことはありました。
 周りに他人がいる状況では、面談というか個人的な相談はしたくはないのですが、なんだか切羽詰まっていて、すぐに対応したいような雰囲気のときには、立ち話になることもありました。そうすると、周りの人は話している内容が気になるし、なかなか相談できない利用者は、「なんであの人は(こんな場所で)」と相談できることに対して嫉妬するかもしれない。
 「場所」によっては、普段聞けないことも聞けるかもしれない。その一方で、管理されすぎていると、話しにくかったりする。ちゃんと話さないといけないと思っていればいるほど、うまく話せないこともある。
 だけど、利用者と2人きりでの面談は恐怖を感じることもあります。雰囲気が怖い。話した内容や言葉によっては、今後の生活を左右するかもしれない。お互いにウソをつけない状況にもなる。

 「面談」の役割は「利用者のことを知る」ことであり、そこから「支援」「サービス利用」に繋げていき、「利用者の力を最大限活かしていけるように声掛けをする」ことだと思います。サービスの内容にまで、深く話していいのか、と気になることもあります。

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