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利用者が携帯電話を持つということ

 現代では、携帯電話やスマホを持つことで、生活がある程度暮らしやすくなると思っています。その逆も然りです。
 ですが、気をつけないといけないことが利用者側も支援者側もあります。それぞれの携帯電話会社で対応が違ってくるとは思いますが、参考としてくださいね。

電話をかけまくること

 携帯電話があると、便利なことの一つとしては「いつでも電話をかけることができる」ことがある。気になることがあれば、夜中でも電話をかけるし、1時間以上話をすることもある。相談員の連絡先を教えることは稀だとしても、時間外で「転送」対応する場合は、携帯電話にかかってくる。時間をある程度区切って話をするにしても、Aさんの次はBさん、Cさん、、というように何人も電話するかもしれない。

 連絡してくることが悪いということではないが、「何も考えずに」「すぐに」電話をかけてくることが気になっています。通じた時でも話がまとまっていないうちに話をするから、内容がちぐはぐしている時もある。
 電話をすればするほど、安心するのかと言えばそんなわけはなく、メモを取っていないこともあるので、実際に合った時に同じことを聞くかもしれない。

スマホゲーム

 「種類も多い」「手軽にできる」ゲームだから、気をつけたいことがあります。

 そう、「課金」というシステムである。

 最初のうちは、無料でも楽しめているが、ある程度、時間が経って、難しくなってくると、アイテムなどを購入できるようになってくる。購入するように誘ってくるタイミングが絶妙であり、のめりこんで「面白い」と思っているとポチッと押してしまうかもしれない。
 ただ、使い始めたばかりで慣れていないスマホを普通に使っているだけでは、ゲームのことまでは分からないと思う。そうすると、他の利用者や職員から教えてもらったかもしれない。そして、インストールの方法も含めて教えてもらったかもしれない。

契約・解約

 では、携帯電話やスマートフォンを契約するときの契約内容や制限をかけておけばいいじゃないか、と言われるかもしれない。
 今では、格安スマホや0円スマホもあり、そのままをとらえて買ってしまおうと思うかもしれない。実際は違うけれども。また、解約手数料もあまりかからなくなってきているとしても、契約するときは、そこまでは考えていないかもしれない。

 契約するときは、家族や支援員、後見人が同席していれば、本人と共に契約内容を確認しながら、オプションをつけるかどうか、いらないサービスは無くすことも、色んな制限をかけることできる。その中で、基本料金を本人と相談していく必要がありますね。

 ただ、問題がある。

 本人のみでも「契約はできる」ということである。店頭で本人確認できる書類や印鑑をちゃんと持っていれば、契約はできてしまう。本人確認のためには「障害者手帳」である。外見で身体障がい者と分かるのであれば、手帳と共に窓口の人は確認できる。ただ、本人とのコミュニケーションができるような状態であれば、知的障がい者でも精神障がい者も契約はできる。
 うーん、コミュニケーションは取れていても契約内容を理解できているかは別のことなんだけどなぁ。

 解約する時には、本人同席で話をして手続きをするが、本人はとても不機嫌である。誰にも邪魔されない道具を手放すように言われてしまったんだから。
 でも、1か月2万円以上の請求は多いよね。
 その後、解約できたとしても、再び別の携帯電話を持っているかもしれない。 

緊急連絡として

 本人がどうしても困ってしまった時には、いわゆる「簡単スマホ」だと短縮ダイヤルで連絡はできる。迷子になってしまった時でも「QPS機能」がついていれば、ある程度の場所は分かるようになっている。

 ただ、経験としては、ショッピングセンターや電波の悪い所ではなかなか都合よくいかない。GPSが一点にとどまって動かなかったり、電源が入っていないと使えなかったり、と「持っていれば安心」なものでもない。

 ちょっと心配なのが、緊急連絡先の登録を「警察」「救急」を登録している場合である。緊急でもないときに連絡はしないように、と伝えているものの、どこにも連絡が取れないと連絡してしまうかもしれない。

最後に、

 僕は、携帯電話やスマートフォンを持つことがダメとは思っていません。ただ、使い方をきちんと教えることや、気をつけて欲しいことを家族だけでなく、事業所内でも研修や支援内容として取り組んでいく必要があると思う。コミュニケーションがとりづらい方でも、いわゆるスタンプやコミュニケーション支援アプリで思いを伝えられるかもしれないし、アプリを使って計算や生活スキルが身につくかもしれないし、使い方によっては本人の才能が開花するかもしれない。
 手元にあるからこそ、本人が使いやすくて、負担にならない携帯電話やスマートフォンの使い方を利用者と共に考えていきたいですね。

 ただ、携帯電話やスマートフォンを持っていることを教えてくれないと、なんともなりませんが…。

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