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介護と天候

 日本には、四季がある。季節によって、色とりどりの自然があり、様々な行事がある。同時に天気も色々で、気持ちや行動を変化させる。
 そこで、介護や福祉と「天候」を考えてみることにしました。

雨天
 雨の日は、あまりうれしくないというのが本音で「外出したくない」「何かするにも気が重い」と思ってしまう。このことは、職員も利用者も同じであることが多い。まず、外に出た時に、行動範囲が狭くなる。送迎車に乗る時でも、晴れている時だったら、庭の草木を見ることもでき、風を感じることができ、服が濡れたり、汚れたりすることがない。雨が降ると、靴が汚れることもあるし、送迎車に乗る時に傘を差しながら移動して(介助して)いるから、濡れてしまう。でも、傘で守れる部分は限られているから、結局は本人も濡れてしまうことがある。 

 相談員であっても、雨が降ると困るのは同じ。利用者宅へ書類を持って行くときに、雨に濡らさないようにしっかりとケースに入れたはずなのに、ちょっと濡れていることがある。また、気をつけているものの靴も濡れて、靴下も濡れてしまうので、家に上がる時には申し訳なく思ってしまう。

湿気
 ムシムシすると、良いことはあまりない。洗濯物を部屋干ししてもなかなか乾かない。そして、汗がじわっとして、服がへばりつく。介助者もそうだが、利用者も然り。特に、更衣介助をしていると、着脱に少し手間取ってしまうことがある。
 また、雨天のときとは少し違う家の中の湿気を感じることがある。床のぺたぺたしている感覚や、空気が重たくよどんでいるような感覚もある。
 そして、梅雨時になると「カビ」や嫌な「あの虫」にも注意する。食料品がカビることもあるし、部屋にもカビが発生してしまう。

 相談員としては、書類を書いてもらおうとしても、湿気で書きにくくなっているので、「別の日にするんだった…」と気分が落ち込み、反省してしまう。

夏場
 ただ「暑い」ということだけだったら、窓を開けたり、エアコンで調整することができるけれど、体温調節が上手くできていない高齢者の場合は、暑くても服装の調整をしないことがあるので、介護者・支援者は気をつけなければならない。
 汗かきな方では、タオルは必須である。そして、水分をしっかりとることを忘れないようにしないといけない。清涼飲料水だけでなく、本人の好きな飲み物でも良いと思います。ただし、アルコール飲料はダメですよ。それと、飲みすぎてしまうのも心配ですね。
 また、部屋の温度調節はするけれど、それでも寝返りが打てない方では、体位交換をしたり、汗で濡れてしまった服を替えることが出てくる。

 書類を書くにしても、汗で書類が手にくっついてしまうから、書きにくくなってしまう。

冬場
 寒くなれば、息が白くなるし、水が冷たくなるし、雪が降っていれば視覚的に分かる。服装も厚着になってくる。
 また、動きが遅くなり、布団にくるまっている時間が長くなる。そうすると、時間の感覚がなくなって、生活不活発病で寝たきりに近い状態になってしまう。その一方で、暖房などで暖かくしすぎると、火傷の心配も出てくるし、寒暖差により、調子を崩してしまうかもしれない。
 介助していても、冷たくなっている自分の手で利用者に触れてしまうことを心配してしまいますね。

 書類を書く時には、手がかじかんでしまうので、たまに書き間違えてしまう。

荒天時
 例え、台風でも強風でも利用者が待っている限りは仕事に行きます。警報・注意報が出ていたとしても、訪問しなければ、生活が成り立たないのは分かっている。
 だけど、そんな日に限って、どこかで通行止めになっていたり、洗濯物が飛ばされていたり、スーパーマーケットなどが閉まっていたり、停電になったり、と予想できないことが起こってくる。

天候によって機嫌が変わる

 そうなると「晴れ」や「曇り」が良いのだけれど、そういうわけでもない。
 というか、介護・福祉職員であっても、動きやすい季節や体調の変化がある。気圧が低くなると、頭痛で気持ち悪くなることがある(僕もその一人)。話しかけただけなのに、不機嫌な人やボーっとしている人がいたとしたら、天候も関係しているかもしれない。
 利用者の中でも、天候で「通所するか、しないか」を決めることもあるかもしれない。晴れていたとしても「風が強いから行きたくない」こともある。その日の行動を天気で決めてしまうこともあるので、天気予報は気にしてしまいますね。
 そして、「暑がり」「寒がり」と職員一人一人でも対応が変わってくる。我慢すればいいだけ、と言われそうだけど、作業効率が悪くなることもあり、エアコンを「入れる」「入れない」で言い合ってしまうかもしれない。

 天候を何かの言い訳にはしたくはないけれど、気持ちをすっきりさせるには、天気もすっきりとさせたいですね。



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