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ブラピ主演「ブレット・トレイン」伊坂幸太郎原作をモダンジャパネスクに調理したら荒唐無稽な映画になりました

こんにちは、makoto です。

伊坂幸太郎原作の映画化「ブレット・トレイン」観てきました!
ファーストインプレッション行ってみましょう。

題名の「ブレット・トレイン=BULLET TRAIN」は宣伝ポスターなどでは「弾丸列車」とか書かれていますが、狭義の意味で「日本の新幹線」のことだそうです。
確かに途中から列車は暴走しますが、最初から何らかのアクシデントで暴走した列車の中で事件が起きるとかならまだしも、それはストーリーのキモでは全くないため、「BULLET=弾丸=止まらない暴走列車」というニュアンスはなく、単純に「新幹線」という意味のタイトルだったんじゃないのかなぁ、と思います。

さて、映画の感想としてはこのnoteのタイトル通りです。
「ありそうで実際にはない日本」を舞台に荒唐無稽な話が繰り広げられるとにかくポップなアクション映画です。


原作の伊坂幸太郎「マリア・ビートル」を読んだのは単行本が出版された直後だったのでもう12年前。
正直、詳細は忘れていますがこんな話だったけかなぁ?という印象。

だけど、おそらく原作のアイデアとモチーフだけを下敷きにして、
「俺たちの考える現代のポップでキッチュな日本を全部ぶち込んでみました!」
みたいな感じでしょうか。
富士山に京都、KAWAIIアニメキャラクター、近未来なモダンなムード
まさにガイジンが考えそうな「ありそうでない日本」感です。

「それはそれで面白いんだけど、原作とは全然違うよな」
というのが観始めた感想。
だけど、不思議なことに観終わった後の感想は
「全然違うけど、紛れもなく伊坂幸太郎だ」
というものでした。

洒脱なセリフ
オフビートな笑いの応酬
群像劇の様相もある配役達の入り組んだ設定
そして見事な伏線回収の数々
どれもが伊坂幸太郎の世界観を映像化していたと思います。
原作と違って出てくる配役のほとんどが「ガイジン」になっているのに。
脚本家は実は凄腕じゃない?と思ったり。

配役で1つ残念だったのは、
日本の殺し屋 木村雄一役の俳優。アンドリュー・小路という日系ハーフの役者さんですが、数少ない日本語のセリフが明らかに片言でネイティブではないと一発で分かるのが違和感アリアリでした。
ここはキャスティングに時間をかけてちゃんとネイティブで日本語を話せる役者さんを配役して欲しかった。
父役の真田広之さんがさすがの重厚感があっただけに、どうも息子の片言の日本語の台詞回しがリアル感をなくしていたことは否めません。
まぁ、もともとがリアル感なんてほぼないんですが。。。それでも、です!
例えば、鈴木亮平さんなんてどうだっただろう?
鈴木亮平で観たかったな。

いや、本当に真田広之さんが出てくるだけで画面がビシッと締まるというか流石です。
荒唐無稽な話だからこそ、こういうディテイル「日本人役は日本人が」というところをしっかりとキープしてくれないとガックリきてしまいます。
何度も言いますが、それにしても真田広之さんがいてくれてよかった。
ブラピとダブル主演と言ってもいいくらいの活躍です。

あと、ここで見ている日本=新幹線の様子は、ひょっとすると20年後か30年後、観光だけが収入源となった日本を見ているような気が少ししました。
大挙して物価の安い日本に観光で来日する「ガイジン」のために、ポップでキッチュな日本をこれでもか!と新幹線の内装までもが演出している日本。
ありそうな近未来でゾゾッとしました。

TWINS=双子の殺し屋のオレンジの方、あの俳優は誰でしょうね?
Arctic Monkeysのアレックス・ターナーかと思いました。
いかにもなブリティッシュイングリッシュの発音で格好よかったですね。
片割れのレモンの黒人の彼はSNLに出てくるキーナン・トンプソンかと一瞬思いましたが違いましたね。
でも、キーナン・トンプソンで配役したらもっとハチャメチャになって楽しかったかも。

オーラスにはびっくりまさかのあの人が出てきました。
それにしても、顔いじりすぎだし!(笑)

最後にブラピは最高、文句なし、いつものブラピ。自然体でも格好よい。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に続き、こちらのブラピの方が素のブラピのイメージに近いんじゃないでしょうか?
男から見ても素敵です。こんな風に年を取れるといいですね。理想的。

正直、評価は真っ二つに分かれるかもしれません。
隣で見ていたおばちゃんなんて、途中から飽きてしまったのかスマホを触りだして、ずっとスマホ触っているので流石に注意したら出ていきました。
面白くなかったんだろうな。。ブラピファンだったのか、伊坂幸太郎原作ファンだったのか。

僕としては、予告だけ見た感じでは、そんなに期待はしていなかったのですが、なんのなんのここまでむちゃくちゃにやってくれれば、気持ちいいくらいでした。
100点中75点

最後にもう1回言います。
木村役は是非ネイティブの日本人俳優さんで観たかった!

それでは!

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