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外を出歩いて仕事をした気になるなよ、という戒め
「外を出歩いて仕事をした気になるなよ」
これはまぁ昔の自分にも言いたいことだけど、
外に出て、1日何件も顧客やパートナーにアポイントを取って話をする。
それで仕事をした気になる。
実際、それがまず基本と言うことも職種によっては充分ある。
営業ならまずは外に出て、今ならWeb会議でもいいので、とにかく顧客と場合によってはパートナーと会話をしないことには顧客ニーズも市場ニーズも分からないし、提案の種を拾ってくることも出来ない。
よく営業行為の例えとして、
「バッターボックスに立たないことにはヒットもホームランも打てない」
という言い方をすることがある。
要は、
まず顧客の話を聞いてこい、
関係作りをしてこい、
そういうことだ。
僕も営業時代は週に15件以上のアポイントを課していた。
会社から課されていたともいえるが。
とにかくバッターボックスに立って来い、
そういうことだ。
特に具体的な話はなくとも、いつも顔を出して情報交換をしていると、そういえば、と相談を受けることが出てくる。
その全てが自分の種になるものではなくても、そのインプットから学ぶことも多いし、新しいアイデアを得ることもある。
その相談を実現するために、新しい協業会社を探す事で自分のパートナーも広がる。
面倒くさがらなければ、いいことしかない。
もちろん、顧客には「何しに来たの?」と言われないような準備は必要だ。
そうした癖が抜けなくて、現場の営業から製品企画をする側に回っても、よく顧客やパートナーの話を聞きに出掛けて行った。
まだ具体的な形になっていない商材の企画段階ではインプットは多ければ多い方がいい。
ああだこうだと仮説を立てて、同意や反対意見を聞き、また新しい仮説を組み立てて持っていく。
そんな事をしていると外を出歩いているだけであっという間にひと月くらい経ち、仕事をしてるなぁという達成感が半端ない。
ところが実際その時間分を具体的なクリエイティブな生産活動に充てた時と比べて、何かがうまれたかというと決してそんなことはない。
そもそもが、何かをうみだす為の助走期間のような時間だからだ。
現在も同じような企画を立てて推進する仕事をしているが、当時と違うのは具体的なサービスとして立てあげてデリバリーするところまでをやっていかないといけない。
以前の職場では、スキームを作ることが主題だったことと比べると大違いだ。
スキームを作る。協力者を作る、広げる。
サービスを作る。社内で土台を作り動かす、そのために技術チームをその気にさせる。
同じようだけど大きな溝がそこにはある。
一つところに留まって、しっかりと企画を具体化し、スケジュールを引き、キーマンを見つけ、体勢を整える、そういう作業が大事だ。
その作業なしには空中分解してしまう。
要はプロジェクトマネジメントだ。
スキーム作りはある程度勢いと熱意だけでなんとかなるところもあるが、
サービスデプロイとなるとそうもいかない。
「外を出歩いて仕事をした気になるなよ」
そんな言葉を昔の自分に声かけてやりたい。
〈了〉
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