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組織は生き物で変化し続けるしかないのだけども

5月連休明けに大きな組織変更があった。

チャネル・直販、大手・中堅、業種など顧客タイプごとにいくつかあった営業部門が一つの大きな本部としてまとまった。

多くの社員が異動対象となる、久しくみない規模の大きなもので、
これまで何年も何年もかけて各部門で知恵を絞って積み上げてきたものを綺麗さっぱり更地から作り直すタイプの組織変更のようだった。

今回の変更で担当顧客がそのままだった営業は少なく、ほぼ全員が新しいテリトリでの関係づくりを一からはじめることになった。

当然、マネジメントも一新され、思い切った若返りをはかったとも言えるが、不本意にもマネジメントから専門職へ突然の変更を言い渡された者も若干名いた。

コロナ禍が一段落の様相を見せて、転職市場が動き出したという環境変化も後押ししたのか、こうした変化を受け入れることが出来ずにこのタイミングで退職を決めたメンバーも多い。

僕は今回の組織変更にはマネジメントとしては関わっていなかったため、多くのメンバーと同じくほぼ公式発表と同じタイミングで知ったが、少し性急過ぎるように映っていた。

長い会社員生活で、何の変更もない組織の方が稀で、同じマネジメント、同じメンバーで続けていれば、マンネリ、惰性、緩み、様々な澱が溜まってくる。
それは多くの場合、あまり良い結果を産まない。
だから、ガス抜きの意味でも大小何かしらの変更は一定期間経過したら必要だということには同意する。

そういう変化の際に大事なのは、マネジメントもメンバーもそれぞれに納得感を持つことだと思う。
全員にとってハッピーな変化はそうそうあり得ないため、人によっては不満を持つケースもある。
なので、そうした個人的な事情による不満を飲み込むためにも大義が必要だ。
変化の目的が、変化によって進むべき方向性が、幾分は腹に落ちる、そういういう互いの価値観を納得感に転換するために線引をする、そのための時間としつこいくらいの対話が必要だと思う。

だけど、変化が大きいものであるほど、一方的な大義のために「伝えたつもり」「もちろん共有出来るよね」という感覚で進んでしまうことが往々にしてあるようにも思う。
誰が悪いという訳ではなく、会社という組織である以上やむを得ないことなのかもしれない。

「会社組織はそもそも理不尽なもの」
というのは昔辞めていった同僚が最後に残した言葉で、事あるごとに思い出している。
組織が有機的にパフォーマンスを上げ続けるために変化をしていくことは必然のことなのだけど、そのために出来る限り犠牲を少なくするためにはどうすればいいのだろう。



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