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異能の掛け算 井上一鷹 著

新規事業には「チーム」と「方法」の両輪が必要
1章 新規事業の正体
2章 新規事業のチーム論
3章 新規事業の方法論

1章 新規事業の正体

新しい事業を創ることは「新規であること❌事業であること」の両側面で難しさが存在

○“無知の知”のスタンス
 ・知っていると思うのは思い込みであって、実際には知らないことだらけであること
 ・「自分が知らない」ということを、知ることこそが知恵であること

○何が新たな気づきを隠しているのか
 ①スキルのバイアス 自分が得意とする思考への偏り
 ②経験のバイアス  これまでの成功や意思決定の癖によって、不確実性が見えなくなる
 ③環境のバイアス  環境の変化とそれに伴う顧客課題や求められる価値の変容を意識

○成功者に共通する2つの「人格」
 ・砂場遊びのように無邪気に夢中に取り組む「子供の自由さ」
 ・バイアスを外して、新しい価値観に向き合う「大人の教養」

2章 新規事業のチーム論

必要最低限の3種類のBTC人材

B・・Biz人材
事業起点で、価値を最大化する持続可能な仕組みをつくる能力者
T・・Tech人材
技術起点で、理想的な価値へのアイデアを実現する能力者
C・・Creative人材
顧客起点で、理想的な体験価値を見出す能力者

○異能同士の能力を掛け合わせ最高の価値創造に向き合うこと
・物事にはいろいろな見方があるのだという感覚
・偏ったバイアスに制限されない、多様な価値観を選択できるスキル
・決められた正解を探すのではなく、新しい答えを創るというスタンス

○理想のチーム
・スキルは異なるが、ビジョンが同じ
・最小人数(最大5人)であること
・リソース配分設計
やること:
サービスデザインまでは、5人以下のチームで100%コミット
価値考察のための一次情報は100%共有
やらないこと:
事業開発に慣れるまでは、50%参加は避ける
10%参加の人は、意思決定に絡まない
・「相互理解」と「尊重」

○チームのカルチャー
・ロビン・ダイバー氏 6つの要素
①自分以外との接点 ②頻ぱんなコミュニケーション ③見える化された状態 ④信頼される関わり方 ⑤価値観の共有 ⑥競争しても得しない状況

・名著「THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法」より
①安全な環境を作る ②弱さを共有する ③共通目的を作る

・Sun Asterisk社まとめ
①専門性を持ったBTCがいること
②相互に尊重し合う心理的安全性の高い状態で、忖度なく意見を言えること
③各自のミッションのつながりが見える化され、全員が迷いなく全力を尽くせること

○なぜ大企業は0→10ができなくなるのか
名著「イノベーションのジレンマ」より
①賢く合理的だから
既存事業のKPIとズレる。主要顧客/株主の目を気にするから
②大企業病だから
成功体験から抜けきれず、既存の仕組みに過剰最適化され、変化のコストが高いから

○「ゼロイチのカルチャー」を取り戻す方法
・前提条件:明快な危機感が共有されていること
・フェーズ:3つのステップと3つの壁が存在すること
①新規事業のアイデアが出てくる→発想の壁
②事業が生まれてくる→行動の壁
③事業が成功している→成功の壁
・重要アクション:壁を乗り越える方法は人事/制度/コミュニケーションの総合格闘技であること

3章 新規事業の方法論

○新規事業の死角
・サービスコンセプトの仮説の過不足ポイントを認知しづらいこと
 「全体感の欠如」と「論理編重もしくは直観編重」

○確信と確証で創るバリューデザイン・シンタックス
 サービスコンセプト→競争戦略→利益構造
 ①相関関係を意識したストーリーを表現できる機能
 ②マクロミクロのコンセプトを往復し、持続条件まで網羅できる機能
 

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