安嶋健太郎 ピアノリサイタル 全4話その3
2023年12月3日(日)銀座 王子ホール
ステージ上のピアノについて
王子ホールですから、スタインウェイDー274のはずです👆 ピアノは、1台1台が生き物ですから、同じ機種でも、それぞれ少しずつ違います👆 これは比喩ではなく、事実として受け止めていただきたいです👆 だって、ピアノって、本体の大部分に使われている木は、ピアノを作るためだけに、特別に育てられた木を、乾燥とか、長年の準備の末に、これも特別の職人がきちんと年月をかけて組み上げていきます。結果、本当に1台1台に魂が宿って、それぞれの個性を持つに至るのです。
でもDー274は有名な機種ですから、同じ機種が東京のあちこちのホールにおいてあります🎵 私も、日経ホールでのコンクールに臨んだ時に、このDー274を弾いています。その他のホールでも、何度かDー274を弾く機会がありました。というワケで、1台1台違うとはいえ、同じ機種ですから、このピアノからどんな音が出るのか、一応知っています・・・
開演直前♬
ちいと、開演前に配られたお知らせを、もう一度見てみましょう👆
第1曲目に追加されたショパン曲を、「ノクターン第20番」と書かなかったのは、さすがと言いましょうか、ショパン自身はこの曲に「ノクターン」とは名付けていませんしね👆
プログラムされた曲は、全てロマン派。見事な、そして挑戦的な構成と感じました👆それは「変化と統一、このバランスの良さが美しい音楽を生む」という音楽の原則から、一歩も外れていないからです。
私がまだ作曲学生だった頃、二人の師匠、二人ともに、この「変化と統一のバランス」については、厳しく私を指導なさいました💦「統一感のない音の並びは美しくない。かといって変化ばかりだとやはり美しくない。良いバランスが、美しさを生むのだ」と。
それは、一つの曲の中でもそうですし、演奏会をプログラムする時も、同じです。安嶋健太郎の今回のリサイタルは、この「変化と統一のバランス」が秀逸👆 プログラムの構成にも深い表現がなされてます。ただし、こういう深い構成まで理解できる人は、やはり10人に1人位でしょうか(笑)
だから私には、見事なだけでなく「挑戦的」と感じられました。理解できる人には至福の時間が与えられますが、それを感じられる人は少ないかもしれないからです。
安嶋健太郎自身がプログラムパンフレットで語っていますが、フライヤーでのプログラムは、シューマンの幻想曲で始まり、最後はリストのソナタ👆。二人の大作曲家が、お互いに献呈しあった曲で、リサイタルの最初と最後を飾っています。この構成も見事です。
しかしリサイタル当日になって、冒頭にショパンが1曲追加されました♬👆これはあくまで私の想像ですが、前半の最後がラフマニノフの「鐘」・・、嬰ハ短調のこの曲を前半の締めくくりとして生かすために、つまり前半自体の統一感を醸成するために、C♯音で始まる短調のショパン曲を、冒頭に設定したのではないかと・・・
これにより、前半は完全に統一された音の絵巻が、安嶋健太郎のピアノ音によって醸成されることになります👆
開演前のお話が長くなってしまい申し訳ありません。ではいよいよ・・・
いよいよ開演♬
と、書いては見たものの、もう3000字を超えてしまいまして、開演からは次の記事に譲りたいと思います💦、なんか読者の皆様に、何してんだッ❣早く書けッ❣ と怒られそうですが、次は必ず開演後の事を書きますので、どうかご容赦のほどを🙇🙇
世の中の残酷な真実・・「本物は10分の1」という真実 その3
私、若い頃は、楽器演奏のコンクールというのは、演奏の上手な順に順位が並ぶものと思っていました。普通はそう思っちゃいますよね👆💦 でも、現実には世の中のコンクール、本当に上手な順に順位が並ぶのは10のうち1つくらいなんです💦
クラシックピアノのコンクールも、高校生の吹奏楽コンクールもそうです。吹奏楽など、超ヘタな高校が金賞をとって、全国大会に行くと発表されて、会場のお客さん全員が「ええ~~ッ💦💦」っと叫び声をあげて抗議したこともあります👆
私も今は世の中の真実を知るに至り、ひどいコンクールなどは「あらかじめ決まってる誰かを意図的に優勝させ<コンクール優勝という勲章>を持たせるためのもの」に成り下がっているんです。そのために、本当に見事な演奏をした受験者がいた場合、優勝されては困りますので(ああっ、ヒドイッ💦)あらかじめ予選段階で落として排除しておくんです👆そんな「腐ったコンクール」が横行するのが、現実世界なんです💦
そこまで酷くなくても、コンクールを受ける演奏者のレベルが高くて、特に難解な現代曲を、見事に演奏する受験者がいた場合、審査員の音楽的教養が追い付かなくて、正当な評価がなされない場合もあります👆世の中のコンクール、実はその程度なんです💦
審査員も人間ですから、完璧ぢゃありません💦。10人のうち、本当に正当な審査ができるのは、1人くらいしかいないものなんです👆 私も以前は、コンクールにたくさん出てた時期があり、同じコンクールに毎年出ていて、最も上手く弾けたと自信が持てた年の結果が(スクリャービン最晩年の難解な曲を弾きました♬)、それまでの最低点で、何の賞も取れなかったことがあります。
納得いかないのでいろいろ調べましたら、原因は事務方の記載ミスなどではなく、審査員の音楽的教養不足であったことが判ったんです👆、まあ、そのコンクールの審査員の中でも、私が最も信頼するピアニスト先生だけは私に1位を付けてくれてたんですけどね・・・
でもこの記事シリーズを読んでくださっている安嶋健太郎関係者の皆様は、ご安心ください(^_-)-☆👆 コンクールの審査員もされているようですが、数少ない正当な審査員に違いありません。そして何度でも言いましょう👆
安嶋健太郎は数少ない「本物」のピアニスト❣
恐縮ですが、私事を少々・・・その3
今夜はクリスマス・イヴ👆 この記事は、おそらく今夜中には間に合わなくて、明日以降に投稿することになりそうですが、今夜はクリスマス・イヴ👆今夜中に書いておきたいことが起こったので、書きます(笑)♬
入間市のコイガクボというパン屋さんのグランドピアノ、弾いてきました🎵嬉しいことに、聴きに来てくれた人がいました🙌(*^^)v🙌 721さん👆私の教え子で、つつがなく結婚し、今は天使のように可愛らしい2児の母👆721さんと、天使姉妹が3人で来てくれました♬
721さんの感想・・・「イヴに戦メリ聴けて嬉しかった」、天使姉9歳の感想・・・無言で拍手👏、天使次女5歳の感想・・・「ちょっとウルサイ」ああ~~~ッ💦💦言われちゃった言われちゃった💦💦、ウルサイって💦
実は私、どこで弾いても「ウルサイ」って言われちゃうんです💦必ず言われるんです💦このコイガクボでは、まだ通い始めて日が浅いせいか(それでも8月からだから約4カ月)、ここでは言われてなくて嬉しかったんだけど、とうとう言われちゃいました💦それも5歳の天使次女に💦💦
721さんも、私の楽団で活動してた頃は、よく私の演奏を、ウルサイって言ってたんですが、やはり血は争えませんね(笑) でも聴きに来てくれた事は、本当に嬉しいです🙌(*^^)v🙌
ちなみに721さんは、私の楽団のリードヴォーカルでして(この人の歌、天才🌺)風間真のYouTubeに演奏動画がありますので、ご興味の向きは、ご視聴くださいませ👆「タナトス」とか「死への前奏曲」とか「ワンマンウーマン」とか「25or6to4」とか「セプテンバー」とかで、歌ってます👆
明日はクリスマスです👆明日もコイガクボでピアノ弾きます🎵
私はあと何回、クリスマスを迎えられるのでしょう・・・
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