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日記

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#エッセイ

7月の散文、思考の整理

7月の散文、思考の整理

上質で厚みのある高い絨毯の上に質量のあるボールが落ちるような声。

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月を見上げるのは、そこにあるようで何億光年もの距離があるからなのかな。月そのものではなく我々はその途方もない距離を見ているのかも。何かと自分の距離を測る、その距離を認識するっていうのは、自分の現在地を知る上でとても意味がある。
私が他者にに興味をつのも、私が今生きている位置を知る上で重要な意味がある。
帰属する位置が明

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休日

数日ぶりの快晴で、街行く人は前のめりでゴールデンウィークを楽しもうとしているようだ。そんな空気に背中を押されているようで、駅の改札を抜ける足取りが早くなる。イヤホンから流れるBGMの音量を普段より数クリック分大きくする。それでもすれ違う人々の笑い声が微かに耳朶を打つ。

少年の手を引いた女性が持つヘリウムで浮かんだ風船が、すれ違い様にチリと音をたてて髪を掠めた。メリーゴーランドの白馬を模したような

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