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学び始めた母の記録〜発達障害って〜

息子が保育園に通い始めて、私は今度は1人で療育センターへ車を走らせるようになった。

雪の日も、風の日も多動の息子を連れてなんとかひと冬通った道のり。
季節は緑の美しい季節に変わっていて、私は久しぶりの1人での外出に、ほっとするような、ちょっと落ち着かないような気持ちになっていた。

親のための学習会にはそれまで会ったことのあるお母さんも、知らないお母さんもいた。
みんなで柔らかいソファーに座って資料を眺めた。
私もそうだったけれど、子どもなしでこんな風に学習会に参加するなんて、皆久しぶりだったのだろう。
身ぎれいにした落ち着いたお母さん達はみんな揃ってほっとしたような様子に見えた。

その日の学習会の内容は、発達障害というのは果たして一体何なのか?ということの説明から、その判定基準、種類、それぞれの特性やそれに合わせた療育プログラムの数々についての紹介など、盛りだくさんだった。
内容がものすごく濃くて、大学でいうなら単位をいくつか習得するくらいの時間と理解力を要するくらいの内容だったと思う。
もちろん到底全部を理解できるわけがなくて、講師の先生の話を聞いて、メモをとっただけだったけれど、こうして腰を据えて息子のことを学ぶ段階まで来れたことがすごく嬉しかったことを覚えている。

今回この記事を書くにあたって、久しぶりにその当時私が出席した学習会やそれ以外の研修会なんかの資料をまとめてあったファイルを開いてみた。
資料はとっくに変色しているけれど、そこに書いてあることを見直してみて私は「はーっ」と深いため息が出た。

すごいのである。

あの頃は分からなかったけれど、当時30そこそこだった自分は、たくさんのすばらしい研修に参加していたんだなと改めて思った。
今、発達障害という言葉に初めて触れて、これから学びを深めていくお母さんがおられたら、ぜひ資料は全部取っておいていただけたらと思う。
今はいろんな技術が発達しているから、たとえ紙ベースで残しておかなくても、写真を撮ってアプリ上で整理しておくということもとても簡単にできる(ちなみに私はGood Notesというアプリで資料を整理しています)。
その時はピンと来なかったことが

あの時の言葉はこういう意味だったのか!

と感じ入る日がきっと来ると思う。
今の私がそうであるように。

毎日の生活に追われて、勉強会なんてとても...というお母さんもおられると思うし、そういうものに触れると辛くなる、というお母さんもおられると思う。
もちろん自分のペースで、負担にならないことが大前提ではあるけれど、親の側に知識があるかどうかというのは、子どもの成長にとってとても重要になってくる。

資料の中に詰まった、当時の私がとったメモの数々。
どれも走り書きで、でも想いがぎゅっと詰まっている。
大事なことがたくさん詰まっている。
PECS, VOCA,TEACCH…療育センターの学習会を皮切りに、私はたくさんの講習会に参加した。
今でもご活躍の先生方の貴重なお話をたくさん聴きに行った。

このところなかなかnoteを書く時間が取れないけれど、こうして昔の資料に再び目を通せたのはとても大きな収穫だなぁと思う。

私の当時のメモにこんなことが書いてある。

外国で言葉が通じなくても上手にコミュニケーションが取れるのは、意外にも障害のある人だったりする。
障害のある人が使っているツールを、選ぶこと、楽しみを見つけること、意思を相手に伝えること、そういうことに活かすこと。
コミュニケーションが成立する経験をたくさん持てるようにしてあげることが大切!

あの頃の私、今の私に教えてくれてありがとう。
そうだったよね、原点に還ったよ。

**************
息子がてんかんを頻発するようになり、それ以外にもいろんなことがあって、なかなかnoteに辿り着けない日々です。
でもこれからもずっと、noteとつながり続けていたいなと思っています。
また書くぞ。

慌ただしい日常にも、あったかい癒しを♡

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