『卑しい眠り』
リスカをしてしまわないように
自分で腕を切断した
首を吊ってしまわないように
自分で首を切断した
あいつを消してしまわないように
自分を抹消した
不快な瞬間を見届けなくていいように
まず視覚を
先に潰してからね
いま私は
夢のなかにいる
私の卑しい行動は
世の人々に動揺を与えてしまったみたいで
申し訳が立たない
でも
そんなこともあろうかと
みんな揃って夢のなかにいけるよう
あそことか
あそこに
あっちにも
こっちにも
時限式で
奇想天外な仕掛けをしておいた
だからたぶん
動揺しようにも
みんなきっと
私と一緒
永遠に夢のなか
私もこれで
安心して眠れる