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手づくりの小さな村(石川県能登町)

5月5日、能登半島の先端に位置する石川県珠洲市で震度6強の地震が起こりました。その2日後、私は珠洲市の隣にある能登町に取材に行きました。

以前から決まっていた予定だったので、迷いながらも決行したのですが、現地の被害はほとんどなく、歓迎していただきました。

美しい里山が広がる能登町

訪問の目的は今年の「ふるさとづくり大賞」を受賞された上乗(じょうのり)秀雄さん(79歳)の動画撮影です。

上乗秀雄さん(右)と

上乗さんは元県立高校の化学の先生で、定年退職後の平成21年、石川県能登町の耕作放棄地3,300m2(東京ドームの約4分の1の大きさ)を購入して、里山づくりを始めました。

15年間はこんな感じ。何もない荒野だった。

妻の純子さんをはじめ、ご家族、地域の方の協力のもと、コツコツと時間をかけて、農業とガーデンが融合した自然体験村「ケロンの小さな村」を作り上げました。

現在はこんな感じ。コロナ前は年間数千人が訪れていた。
メインの建物。中でピザを焼いたり、パンを販売している
雨の中を元気よく遊ぶ子ども。至る所からカエルの鳴き声が聞こえてくる。
手作りの石窯(!)でピザを焼く上乗さん

絵本の世界に迷い込んでしまった。そう思えるくらい静かで素敵な場所です。一般開放しているのもいいですね。特別支援学校の児童もよく利用されるそうです。

中央の建物は森の図書室
楽しく木の名前が覚えられる
やや勇気が必要なブランコ 上乗さんは気持ちよさそうに乗っているが…
やや勇気が必要な滑り台

上乗さんの活動は広く知られていて、金沢や富山からもケロンを目指して観光客が来られるほどです。

上乗さんはうまくいったポイントをこう語ります。

一生懸命やっていれば、ふしぎと協力者が現れる

水道屋に勤めていた人がボランティアで水道設備を作ってくれたり、建設会社を定年された方がユンボで道をつくってくれたりとか…このような手弁当の応援がたくさんあったそうです。

地域づくりは手づくりから始まるのだと思いました。

動画が完成したら、お知らせしますね。

2017年、安倍元総理から表彰を受ける上乗さん

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