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「日本」から自由になる 1~目立ちたくない?~

こんにちは。
元アメリカ大学スピーチ講師、現スピーキング、プレゼン専門の英語コーチ、高橋です。こちらでは、英検2級、TOEIC500点台以上の方達に向けて、スピーキング力アップのコツを、月、木で発信しています。

初めての方はこちらから(自己紹介):

今まで、考え方について書いていましたが、今回からは、いわゆるマインドについて。心の持ちよう、ですね、書いていきます。

日本人の私が、日本から自由になる、とか書いていますが、アメリカに18年間住んでいた間に、日本にいる間には、見えなかった、日本社会からの無言の圧力みたいな物に気がついてきました。

日本から、あるいはご自分の生まれ育った場所・国から、外へ出てみると、気づけると思います。逆に言えば、同じ場所にずっといると、そんなことが、あるということにも、気づきにくいです。

気づいた後、それに対してどうするか、は、あなたの自由です、もちろん。
私は、
自分に心地よい程度に、そのなかの価値観の1つ、「他と同じに」を
薄めることにしました。

例えば、会社や団体などに属して、そこの代表として振る舞わなくてはいけないとき、その所属団体が決めたルールに従って行動することが、求められることは、あるでしょう。
だから、そちらは、会社から言われた通りにしています。

自分の私の分野で、自分の考えに基づいて行動できる場面では、他からどう思われる、どういうことが期待されている、と、あまり考え過ぎずに
行動するようにしています。
もちろん、他に迷惑をかけたり、法を破ったりしない範囲で。

他の方達と意見を出し合う場面でも、他と考えが違ったり、全体の趨勢と違った意見の時でも、自分が心からそう思うのなら、言っていいと思うのですね。

言い方には、気をつけますが、賛成できない、自分の考えとは違うと思った時には、必ず言うようにしています。あなたが、あなたの意見を言うことが、気楽にできるような人間関係を、作られておくといいですね、特に私的な場では。

その方が自由な発想ができるし、何かに行き詰まって居る時の突破口もうまく開けると思うのです。

もう1つ、気になっているのが、相手との年齢・経験・知名度が違っていても、自由に意見を言い合えるような場面がたくさんあると、いいと思います。

自分と同じような年、同じような背景、同じような考え。。。の人達に囲まれているのが、多いなと感じる日本なのです。例えば、大学のクラスメートだって、年齢の10以上離れている人や、一度社会に出て居る人と一緒のクラスになることは、少ないのではないでしょうか。

アメリカだと、人種も背景も年齢も国籍も違った人達が、クラスにいます。そんな人達に囲まれて、周りと同じに、と言ったって、相手のことがよくわからないのだから、無理なお話しです。

だから、相手に合わせよう、とか 相手の考えを読もうとか、年齢が高い相手だから、これを言ってはいけないだろうとか、考えることをせずに、ご自分の考えを、言ってしまった方が楽なのです。

それに、目立つ、ということもないかと思います、意見を言ったぐらいでは。誰でも意見を持っていて、それぞれに違う、のが出発点となっているので。そんな場所で、日本風に、目立ちたくないと思うあまり、発言を控えるのは、もったいないと思うのです。

ただ、そう書いておきながら、笑ってしまうのですが、アメリカ人が皆、どんどん意見を発表して、それに前向きなのかというと、そうではありません^^ 私も大学、大学院で経験しました。一例は、テストの範囲を、学生に伝えた物よりも、多くして出す先生がいたのです。指定されていない部分がテストに出て、それで成績を決められる、という状況なわけです。

それに気がついたので、クラス中に手を上げて、先生に変更を求めました。周りのアメリカ人達は 黙ったままでした。クラスが終わって、先生がいなくなると、アメリカ人達が私の所に、お礼を言いに来ました。ずるいですよね^^ 嫌な仕事は、私にさせて、テストでは 良い点を取ろう、という考えでしょうか^^ はは、でも、言わないままだったら、そのテストの傾向が続いたでしょうから、私は言ってよかったと思っています。

その意味では、上のように、発言したことで、あなたが一人になってしまうかもしれません。でも、思ったことは、言うようにしていかないと、事態は変っていきません。日本で、言いたいことを言って、事態を変えていくためには、それをちゃんと聴いてくれる人達の集団に、身を置くことです。あるいは、そういう集団がなければ、自分で作るのも、いいと思います。

うれしいことに、少しずつですが、私はそんな集団に身をおくことが、できてきました。仕事先も含めてなので、ありがたいと思っています。

違った人、目立った人を排斥したり、いじめたり。。。は日本だけではありません。また色々な違いに対して、同じ人でも許容できる違いと、そうでない違いがあります。例えば、国籍の違いは大丈夫でも、性的嗜好の違いは受容れられない、等です。だから、違いに対して寛容、というのも、一派一絡げにはならないのも、事実です。

そんななかでも、コミュニケーションを自由に取れるのならば、皆でどう思うか、話し合いながら、グループ全体のことなど、決めていけばいいと思います。まずは、違いをさらせ出すところから。そしてどんな意見も、丁寧に受け止めるのが、大事かなと、思います。よい、悪いではなくて、違う、という価値観、大事です。

ここで、思うのは、人種差別のこと。日本のなかでだけ生活していると、体験しづらいので、実際に体験したときに、すぐに対応できないことがあると、体験して学びました。

まず、自分が差別的扱いを受けたのか、気づきにくいです。自分に何か非があって、相手がそういう態度を取るのかと、私は最初思っていましたから。分かりやすいのは、白系の人に対するのと比べて、違った扱いを受けた時、何もしていないのに、じろじろ見られたり、失礼な言葉をかけられたり、対応が無礼だったり。。。があります。

自分の様な人(外見、価値観)が皆だという感じの日本は、特殊です、世界に出れば。なので、上のような扱いを受けたら、相手に、あるいは相手の上司に、①事実(どんな風に扱われたか)を伝えて、②自分はこう感じて、③どうしてほしい、を具体的に、言えなくてはなりません。

嫌な扱いを受けたら、相手の名前を確認してください。レストランなどでは、名札をつけているはずなので。それがなければ、日時と嫌がらせを受けた場所をメモしておく。そしてそれを整理して、言葉あるいは文書で、上司に伝えることになります。

嫌なことがあったその場で、伝えてください。なるべく早く。上司がいない、こちらには、差別の意図はなかった、今調べ中、等、返事がくるかもしれません。返事がないなら、一週間毎に、催促の手紙を出していました(ネット環境も整っていなかった時代のお話し。)その時思ったのは、他の日本人やアジア人が、同じ嫌な思いをしないように、でした。

逆にきちんとしている所は、すぐに対応してくれますし、非を認めてクーポンをくれたり、何かのサービスをつけてくれます。
どういう風につぐなってほしい、と言うのを、知らせてもいいと思います。あるいは、「こんなに嫌な思いをしたのですが、あなたのお店では、何ができますか」、と訊いてもいいです。職員教育の内容を提案して、いつまでに終えられますかと訊いたこともありました。

他の人達が嫌な思いをしないように、現地の日本大使館や地域の商工会議所に知らせて、そのお店に注意してもらうよう・不買運動するよう、呼びかけます、というのも効きます。

まあ、あなたがどんな対応をされるのかは、ご自由です。今、アジア人向けの理由のない暴力もあるようですから、安全第一です。しかし、コロナが収まり、少しずつ 前のように意見を言うのが当たり前、の世界に戻ってくれば、意見をおっしゃることで、解決していくことも、出てくると思うのです。

なので、私から御願いしたいことは、1つ。ご自分で言いたいこと、納得できないことがあったら、何かの形で、周りの人達に知らせる方法を、お持ちだといいと思います。周りから目立ちたくない、と黙っているだけでは、逃してしまうチャンスが海外、及び日本の心ある方達の会社、団体では増えていきますから。

今回の記事は、これで終わりです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は、周りの人が自分と同じ考えをする、と無意識に考えてしまうことの危険な点について、書きます。

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