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”言葉にできない感情”を言葉にしよう

今朝ご紹介する本は、『その気持ち、なんて言う?ーープロに学ぶ感情の伝え方』です📖

Eテレで放送された教養バラエティ番組「言葉にできない、そんな夜。」を書籍化した本書。

皆さんは、こんな時、思わず”言葉にできない”と感じたことはありませんか?

  • 恋が芽生えた瞬間の気持ち

  • 懐かしい音楽を聞いた時の気持ち

  • 同窓会に向かう時の気持ち

”言葉にできない”瞬間を、小説家、ミュージシャン、俳優、お笑い芸人などさまざまなクリエイターは、どう言葉にするか?

さまざまな切り口で言葉と出会える1冊です📖


武器としての言葉をインストールする

特に印象に残ったのは、朝井リョウさんの「武器としての言葉をインストールする」というお話です📝

近年では、表現への規制が強まっています。
「この言葉は人をこんな気持ちにさせるのか。じゃあ実生活では使わないようにしよう」と自分の頭で判断するのと、
「この言葉は規制されているから使わないようにしよう」とルールに従う形で判断するのは、たとえ結果が同じでも全く別の話だと思うんです。

その気持ち、なんて言う?

表現を規制することは、大切です。

ただ、「たとえ結果が同じでも全く別の話だ」という言葉には心当たりがありました。

先日、友だちと話している時に「昔の本では差別用語がどんどん使われていたけど、今の若い子は知らないんだろうな~」という話題が。

それって、実はとても危ういことなのではないか?と深く考えさせられました。

言葉の選択肢は1つでも多く持っていた方がいい

生きていると、自分の気持ちをできるだけ正確に訴えたり伝えたりしなければ自身の尊厳を保てない状況に陥ることがあります。
そういう時のためにも、言葉の選択肢は1つでも多く持っていた方がいいと思います。
たとえそれがすごく汚い言葉であったとしても。
2.5ではなく2.49という解像度で物事を伝えなければならない時。
最大の助けになるのは言葉の選択肢の多さだと思います。

その気持ち、なんて言う?

相手に何かを伝える時、言葉は欠かせません。

だから、言葉を知ることは、いざという時に自分を守る武器になる。

朝井さんが表現している「2.5ではなく2.49という解像度で物事を伝えなければならない時」っていう状況がまた絶妙で。

自分の想いを言語化できるのは、自分しかいないから。

やっぱり、言葉の選択肢は多いほうが良いと痛感したのです。

言葉にすることで「私」はつくられる

この本を読んで思ったのは、”言葉にできない”感情って実は日常の中にたくさんのあるのだということ。

そして、その感情は多くの場合、二度と味わえないものが多いです。

だから、その一瞬一瞬を自分の言葉にしていくことで、きっと「私」はつくられていく。

私が、「本に救われてきた」と感じているのは、言葉の選択肢を教えてもらっているからなのかもしれません。

本書では、朝井リョウさんの他にも、金原ひとみさん、最果タヒさん、などの特別インタビューも紹介されています(どれも、本当に良かった…)!

これからも、言葉にすることで生きていきたいと思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🍀

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