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「経済」の本から「幸せ」を考える

今朝ご紹介する本は、ヤニス・バルファキスさんの『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』です📖

元財務大臣の著者が、父の立場で、ご自身の娘さんに贈った本書。

なぜ、こんなに「格差」があるのか?など、経済の仕組みを10代の娘さんも分かりやすいように優しく解説した1冊です。


無知=幸せ?

私が、本書で特に心に残った言葉は「無知は幸せということだ」です。

「本物の幸せには、無知と反対の”何か”が必要になる」と、ヤニスさん。

その例として、マトリックスに出てくる、仮想現実に人類を閉じ込める機械「HALPEVAM」の話を紹介しています。

世界と衝突し、葛藤を経験することで、人は成長する。
HALPEVAMは人間に奉仕するために開発されたとしても、結局は人間をディストピアの中に閉じ込め、人の嗜好を固定してしまい、その中の人間は成長も発展も変身もできない。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

「無知」の代償

どういうことか?経済の面から、考えてみましょう。

HALPEVAMの目的は、人間の欲を満たすこと💡

それは、つまり、今の市場社会が成し遂げようとしていることにつながります。

誰もが経済についてしっかりと意見を言えること。
専門家に経済をゆだねることは、自分にとって大切な判断をすべて他人に任せてしまうことだ。
だから、経済を理解する必要がある。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

仮想現実に人類を閉じ込める「HALPEVAM」なんて、マトリックスの世界の話だよね。

そんな風に思いながら読んでいた私は、ハッとして「無知」の代償を実感したのです。

「経済って難しいし、よく分からない」と距離を置いてきた私は、大切な判断を他人に任せていたのだと痛感しました。

本物の幸せとは?

例えば、kindleで表示される「おすすめ」書籍たち。

確かに、私の嗜好に合ってはいるし、きっと読んだら面白いし満足度も高いです。

でも、時には、自分では選ばない本を手に取ったり、誰かにおススメしてもらった本を読んだりするから、世界は広がっていくのだと思うのです。

満足と不満の両方がなければ、本物の幸福を得ることはできない。
満足によって奴隷になるよりも、われわれには不満になる自由が必要なのだ。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

無知は嫌な思いをすることが少なくて、確かに幸せかもしれません。

だけど、知ることで世界が広がり、不満も見えるからこそ”本物の幸せ”を知ることができるのだと思いました。

「よく分からないけど、ま、いっか」

何となく放置している経済のこと、その他のこと。

この本をきっかけに「学ぶ」行動を選ぼう、と決意したのでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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