ガンになる臓器とその人の性格や生き方の関連性
『生きる。死ぬ。』という本を読みました。
多くの檀家の死と向き合ってきた禅僧の玄侑宗久氏と、先端医療の第一人者である外科医・土橋重隆氏による、生と死をめぐる対談本です。
この本の第3章「ガンになる性格や生き方がある」の部分にとても共感でき、面白かったのでまとめました。
ガンになる臓器とその人の性格や生き方には関連性があるという内容です。
ガンになる臓器とその人の性格や生き方の関連性
土橋氏はガンは「心の病気」だと言っています。
そして、ガンになる臓器とその人の性格や生き方が対応していると言います。
私は終末期ケアを専門にしているので思い当たるところがいくつもありました。
乳がん
なんと!
乳がんは右の乳がんと左の乳がんでその患者さんの生き方や性格が違うとのこと。
左の乳がんの人の特徴
・過去のある時に強い肉体的なストレスを受けた人が左乳がんになりやすい。
・きっとあれが原因だと、すぐに思い当たることがある。
・肉体を駆使した、無理をしたなどの自覚がある。
・誰かの下で働くことで能力を発揮するタイプ。(つい頑張ってしまう)
・上司がいたほうが良くて、真面目な部下。
・言われたことに思いっきり打ち込める。
右の乳がんの人の特徴
・長い期間をかけてじわじわと精神的なストレスが蓄積されていった人が右乳がんになりやすい。
・原因に心当たりがない。
・原因が精神的なもので潜在化してしまって自覚しにくい。
・上から抑え込まれるようなことに、その不満が溜まりやすい(でもストレスとは自覚してない)
・夫婦関係がうまくいっていないケースがある。
・現場を仕切る能力が高い。
・仕事や家庭での人間関係をリードしたがる。
・仕事がうまくいかないと知らず知らずのうちにストレスが溜まる。
真面目な頑張り屋さんは左の乳がんに、リーダータイプの人の上に立つタイプの人は右の乳がんになりやすいということです。
肺ガン
肺ガンの人の特徴
・肺がんの人は病気が怖いと思う気持ちが強い人。
・ガンを知らされた途端に、一気に衰えてしまう人。
・他のガンの方よりもすごいショックを受けることが多い。
・このままでは死んでしまうという恐怖感が強い。
土橋氏
恐怖心に支配されたらどうにもならない。ガンに対して「悪いものだから排除するしかない」という認識しかないと、心の余裕が作れない。
胃ガン・十二指腸ガン
胃ガン・十二指腸ガンの人の特徴
・胃ガンになる人は舌が一枚しかない。
・とにかく生真面目。
・頼まれごとをすると、引き受けるかどうかをとことん悩む。
・相手に気遣う余裕がなくて、自分が一杯一杯になってしまう。
肝臓ガン・胆のうガン
肝臓ガン・胆のうガンの人の特徴
・頼まれごとをすると、とりあえず引き受けちゃう。
・頼まれごとを引き受けてから悩む。
・責任感、サービス精神がある。
・胆のうを患う人はユーモアのある人が多い。
・相手の事を理解し、気遣う人が多い。
すい臓ガン
すい臓ガンの人の特徴
・弱音をはかず、最後まで凛としていて、芯が強い。
・泣き言を言わない人が多い。
・やれることは生きてる間に全部やって、家族に迷惑をかけないようにするタイプが多い。
二人の対談によると、膵臓ガンの人は、亡くなると分かったら、葬式の準備をしたり、お知らせするリストまで持っているという人もいるそうです。
ガンが治らない理由、なぜか治ってしまう理由。
そのカギとなるものが、この著書にいくつも記されています。
土橋:
治った患者さんを見ていると、まずどこかで心の変化があって、とにかく何かやってみようとか、もうなるようになれとか、気持ちが能動的になる。
玄侑:
病気を排除しよう、悪いものを取り除こうとするところに、そもそも問題があるのではないか?
土橋:
考えすぎ、悩みすぎ、頭でっかちになりすぎが、ガンを生む最大の要因。理性は生命の働きを弱めてしまう。
そこで玄侑氏は、理性から離れ、考えすぎをやめる為の方法を教えてくれています。それは、一本の植物になるということ。
一本の植物になる・・・
どのような事かというと、たとえばつくしのような植物になったことにしましょう。
ゆらゆらと風になびいている状態をひたすら感じてみる。何も考えず、内部筋肉の動きだけをひたすら後追いしていきます。(玄侑氏)
ただ。流れを追いかける、つまりそれが瞑想だというわけです。
余分な思考が入らないことが、本当の気持ち良さにつながると、玄侑氏はいいます。
ポイントは意識を一か所に滞らせるのではなく、たえず流動させること。筋肉の動き、呼吸など、動き続けるものに意識を乗せる事で滞りをほどいていくんだそう。
さすが専門家の説明は分かりやすい!
まとめ
医師と禅僧の対談本『生きる。死ぬ。』に書かれた、ガンになる臓器とその人の性格や生き方の関連性をまとめました。
私の担当する患者さんも、ほとんどがガン患者さんで、自分の病気に対する受け止め方はそれぞれに違います。
認知症の方は自分がガンになったことや手術をしたことなど全く忘れており、痛みすら訴えない人が多くいます。健康な人と同じように日々を普通に過ごし、亡くなる時はガンが原因か老衰なのかよくわからない状態です。
それに対してしっかりと自分がガンだと認識出来てしまう人は、大きな不安を抱えて生きています。
「ガンは心の病気。」
考えすぎ、悩みすぎ、頭でっかちになりすぎが、ガンを生む最大の要因。
この本を読んで、日本人の死因のトップはガンであるということ事が、今までと違った角度から納得できました。
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