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原住民とセレブに同じ質問をしたら、同じ答えが返ってきた!

『自分の仕事は好きですか?』


私はインタビューの際、必ず聞く質問があるのです。
それは『自分の仕事は好きですか?』という質問。

これは数年前にエチオピアのジャングルで生活する女性たちを取材したときの話なのですが、とても興味深いエピソードがありました。

エチオピアの原住民の仕事観

ジャングルでハチミツを採る女性たち

エチオピア南部に暮らす少数民族“ハマル族”の女性は、強い日差しから肌や髪を守るために赤土にバターを混ぜたものを直接肌に塗り込み、強い紫外線から身を守り生活をしています。毎日のように日中は40度を超える灼熱のエリアでは、これはとても重要なスキンケアなのだそう。ジャングルの緑に映える赤褐色はとってもおしゃれでインパクトがありますよね。

ですが、実際には彼女たちに近づくと「ウワッ!!!」と思わずのけ反るような悪臭に脳天を刺激され、一瞬、頭を殴られたような衝撃を受けました。彼女たちは黄色人種の私を珍しく感じるようで、たくさんの人がハグをしに来てくれるのですが、匂いがとにかく強烈で涙目になりながら挨拶したのを覚えています(笑)。

ジャングルで出会ったこの女性の職業は、養蜂業。このあたりのジャングルでは上質なハチミツが採れるらしく、マーケットでは高値で取引されるため養蜂は家族を養うための重要な収入源なのです。この写真の女性は4歳からハチミツ採取をはじめて、すでに35年のキャリアを持つ大ベテラン。朝起きて家族のために食事を作り、毎日ハチミツを採るためにジャングルで作業をするが日課だそう。

『自分の仕事は好きですか?』

そう聞くと間髪入れずに「もちろん!」と満面の笑顔で答えてくれました。毎日同じ作業に見えても、たくさんハチミツが採れる日もあれば、そうじゃない日もある。長年の直感で仕掛ける場所やタイミングを計り、それが見事命中したときは心から嬉しいと話していました。

では、ジェニファー・ロペスは?

そういえば『Get Right』の新曲発表でジェニファー・ロペスにインタビューをした時も、同じようなことを話してくれたのを思い出しました。

女性誌のインタビューでファッションや恋愛などの話を聞いた後に、お決まりのあの質問。

『自分の仕事は好きですか?』

すると、ジェニファー・ロペスも間髪入れず「もちろん!」即答してくれました。歌ったり、踊ったりして人を楽しませるのは、心から楽しいと思える仕事だと教えてくれました。
完璧なものを人に見せたいという高いプロ意識から自分をつい追い込んでしまう時もあるけど、シンプルに「好きだから」という理由で続けていると言っていたのが印象的でした。

長年世界の音楽シーンでトップを走り続けているから、一生働かなくてもよいぐらいお金を持っているだろうし、年齢を重ねながらもハードなステージをこなす体力、そして、どれだけのプレッシャーと戦っているのだろう?

しかもプライベートまでパパラッチに追いかけられ、どうやって心の安らぎを感じているんだろう。一般人の私からは想像もできないほどの苦しみもたくさん抱えているはずなのに、それを上回るほどの“好き”というエネルギーは、やっぱり無敵で最強なのだそう。

このインタビューで心からジェニファー・ロペスのファンになり、最後にハグをしてもらったら、とーってもいい香り。(そこは原住民とはやっぱり違うよね笑。)


これを読んでくれているみなさまに質問です。

みなさまは『自分の仕事は好きですか?』

私はいまキャリアチェンジをスタートさせたばかりなので、正直言って準備や調整を面倒に感じることもある。でも私も『自分の仕事が好き』と即答できるようになりたいと、この文章を書きながら改めて思いました。

住む世界が全く違う、原住民とジェニファー・ロペス。キラキラした毎日を送る2人の女性から、幸せな人生を送るために大切なことを教えてもらった気がします。

では、また次回もお楽しみに。

西村真紀


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