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安心して自律させるにはどうする?

自律型人材育成を、というのはわかるけど、自律して動くためのフォローをどこまですべきなのか疑問に思う。
最初のきっかけとしてはいいと思うし、進めやすくするには、環境や支援を整えたくなるのもわかるけど。

子供ならともかく、会社で大人にたいしてどれくらいフォローしないといけないのかって思う。
危機感を覚えるなり価値を感じるなり、気づいて動こうとするくらい、自分でできていいはずで、その後のやり方だけフォローくらいでいいような。

というか、子供でも、ほんとにすべてをフォローしてまわるのは、小さい頃だけでいいはずで。
年齢に応じて、自分でできることが増えて、任せられることが増えるはず。
そうやって自律的になっていくんじゃない?

フォローされる環境にいたら、フォローされないと動けないままになることが多いのではないかと思う。
もちろんその環境によらず動く人は動くし考える人は考えるけど。

私は子育てする上で、自分がいなくなっても生きていけるようにと思って、自律させることを第一に考えている。
離婚してから余計に極端にそう思うというのはあるけど、もともと、いろんなことを自分でできるようにさせておかないとリスクになると思っていた。

自分が大学で一人暮らしをしたとき、社会人になったとき、引越しだの保険だのいろいろ手続きしたり調べたりが全然わからなくて困るなと思ったから。
実家にいたとき、なんでもかんでも親が(特に母が)準備してしまっていて、やったことないとかのレベルでなく、何をしてもらっていて何が必要かとかをまったく理解してなかった。
というのに気づいて、何も知らないまま梯子が外れるのはリスキーだから、子供のうちに親がいるうちに失敗しながら試せる方が安心ではないかと思った。

だから、いろんなことを自分でさせておきたかったし、特に、自分でやりたい行きたいとか言ってきたことは、できるだけ自分でさせている。
もちろん徐々にで、小学生の頃は行き方を確認するとか、1人で行ってみるとかからで。
中学生くらいからは、自分で調べたり申込したり、なんで必要か説明したりとか。
今では手続きとかもやれることはしてもらっていて、わからないなら調べるとか聞くとかができるから、今後なんでもなんとかなるのではないかと思っている。

これは子育ての話だけど、人材育成でも同じなのではないかと思う。

手厚くフォローしたり導いたりしていたら、そのときはうまくいきやすいと思う。
でも、その状況で、どれだけ力がつくのかどうか。
フォローがあって失敗しないように誘導されていてできる風になったことが、ほんとにできるのか。
リスクを取らずに決断せずに、安全すぎる状態でならできるというのが、ほんとにひとりで何か決めた動けるようになる?

フォローしてくれる人は、いつまでもいるとは限らないし、フォローのためのしくみはずっと同じかはわからない。
そのときのために、フォローされなくてもひとりでできないと怖くない?
フォローされているうちに、ひとりでやって試して失敗してリカバリしてまでできると安心じゃないかと思う。

自律させる風にフォローしていたら、一見ある程度動けるようになるけど、多分核の部分が抜け落ちると思う。
自分で自分を動かすためにどうしたらいいのか、自分で考える決めるために自分は何が必要か。

人の考え方をなぞって動けたり、一定の枠内でだけ考えたり動けたりするだけでは、自分のために考えるのには足りない。

私自身、枠内でだけはある程度考えてきてそれだけしかできなくて、決めるの苦手だし決めるのに時間かかるし、それがいやだと思うから。
なので、そうならないようにもっとはやくから慣れておくといいと思っている。

相手に任せて、失敗したり間違ったりやり直したりもある前提で、見守って待ってときどき支えるだけって、めちゃくちゃ時間もかかるし成果もなかなかでないけど。
そのリスクをとってでも、価値があるとも思う。
(仕事だとそうも言ってられない場合もあるけど、でも長期的にはメリットが大きくない?)

だから、短期間でなんとかしようとせず、しくみとかだけでまわそうとせず、時間かけてじれったい中でじっくりじっくり試していくのが、結局は自律への近道なのではないかと思う。

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