
ミスミアルミフレームでiRacing②
私のブログには、サイト維持やネタ収集、SIM研究のため、広告を含むページがあります。
※アルミフレームでレーシングシミュレータのコクピットを設計製作時に気を付けるポイントを備忘録としてまとめています。今回の記事は設計前の事前準備段階の話です。コンセプトはコストかけすぎず、市販品より剛性確保。
私のアルミフレーム・設計経験値
・工学部出身。
・約10年前、学生時代にミスミのアルミフレームで物を組んだり、本物のSUS(ステンレス)の溶接を伴うような装置を設計組み立てした経験あり。
・仕事ではCADは使っていない。
ドライビングポジション(ドラポジ)の確認
フレーム作るとなって、とりあえず発注したのがシート。メルカリ中古の汎用シート。美品。ただ送料が結構高くつき、いいお値段になりました。(2万円💦)

このフルバケ、おそらくこの商品と同じ品かと。私が調べた中でフルバケ、サイドステー付き最安の品。新品が送料税込みで26000円程度(2020年8月)
ただ、メルカリの品、サイドステーが無いんですよね。
到着して、フレーム設計に移るのではなく、まだ慣れていないiRacingを写真のような状態でやってみる。


気づいたこと
・ペダル類が近すぎると足首を急角度に曲げて置かないといけないから大変つらい。
・ペダルを強く踏み込むとペダルがずれる。そのため、ペダルのフレームを壁に当たるように奥にもっていく。必然的にシートもペダルとともに奥に移動。ステアリングが近づき、腕がとても曲がった状態になり、操作がぎこちなくなる。かと言って、ペダルを壁から離すようにすると、シートを後ろにしなければならず、ハンドルから遠ざかりこれもうまく操作ができなくなる。
・乗降り時?にシートが動くので、毎回微調整が必要。
さらに、設計するにあたり、悩んだのが
①シート高さ・角度
②ペダル角度
③ハンドル位置
①コクピットのシートの高さ
某スポーツカーのシート高とか、

某レーシングドライバーのブログとか、すでにコクピットを作成された方々のブログを拝見して、なんとなくのドラポジの相場観を確認。
最終的には、現物合わせをして、大体の寸法を確認します。(スポーツカー持っている方は、ご自身の愛車を採寸してあげるのが一番かと。)
私は今スポーツカーないですし自動車の人間工学のスペシャリストじゃないので、現物合わせが可能なように、シート、ハンドル、ペダルすべての高さを調整できるようにすることに決定。
ただ、大体の寸法は知っておきたいので、下の写真のように、ペダル、シートハンドルを配置して採寸しておきました。フルバケの下に乗っているフレームはAmazon製のノートパソコン用の台で、特別な何かというものではありません。乗ったら折れます。ロードスターの実写ってこんな位置関係?

②コクピットペダル角度
多少角度を付けられるように設計することに決定。
③ハンドル(Fanatec CSW V2.5)位置
下記を参考にしてみたものの、やっぱりフレームが来てからじゃないと合わせられない。フレキシブルに調整できる設計にすることを決意。
【手順1】お尻とシートに隙間ができないように深く腰掛ける。
【手順2】右足でブレーキペダルを最後まで踏んだ状態で、膝に少し余裕が出来る位の位置にシートを前後にスライドさせる。
【手順3】背中をシートバックにつけて、ハンドルの最上部に両手を合わせた時に肘が伸びきらない位置にシートのリクライニング角度を調整する。
「リアルを追求した正しいレーシングシミュレータの作り方」より。
設計してTwitterに晒す
紙や3D CAD(iPad対応Shapr3D無料版)を使って人の目線、ハンドル、シート、ペダル、モニタ等を配置してみる。趣味なので何を使ってもかまわないかと思います。私は以前、別の工作の際に使用して無料なのに結構使いやすかったので、Shapr3Dを使用しました。理由は、
・そもそもMISUMI FRAMESの便利さ・ソフト使用による発注に対して20%OFFキャンペーン内容を知らなかった。
・椅子や目線の位置、ハンドルの位置については、次の記事で紹介する無料ソフトMISUMI FRAMESだと、表現しにくい。
・スナップショット取れてTwitterで共有できて意見を聞くことができる。紙でもいいと思いますけど。
※MISUMI FRAMESを使ってフレーム設計して、そこにシートや目線、モニタを後書きする方法でも問題ないかと思います。↓ここからダウンロード可能。
下記、Shapr3Dで描いたラフ配置図。(空中に浮いてる変なものは、目やハンドル、足を模したもの)

↑これをTwitterで晒して先輩SIMビルダーから頂いたご意見。
・ディスプレイはフレーム上に置くのではなくてアームを使って浮かせる人が多いと思う。(同フレームにするとモニタが揺れるみたい。それがモニタの基盤に良くない)
・ディスプレイとステアリングの距離は10cm以下くらいにしたい。(エビデンス後で探してきます)
・土台の標準的な長さは140cm。(上の私のラフ画のは120cm)体の小さな方でもシートレールを使用して乗降りしている場合は140cmあって良かったなと思うようです。
・ハンドル部分の斜めのフレームを250mmとしているても、アングルブラケットを使用するとガッチガチになる。(から安心して!とのこと)
先輩SIMコクピットビルダーからの意見反映後

・モニタはフレームから切り離し、別で固定。
・今のところ、シートレール使わないので、大きくなりすぎても困るから土台を130㎝にした。(ギリギリ使える?)
・シート高を量上げ。(この時、サイドステーが無いという個人的な事情)
・モニタと干渉しないように、サイドの縦の40x80部材をできる限り短くした。(次のページに全寸法載せときました)
反省点
フルバケ購入時に、ケチって中途半端な中古品を購入したため、かなり時間のロスになりました。(商品内容については納得して購入はしており、出品者に落ち度はありません。)
購入したフルバケに、サイドステーがついていなかったんです。個人的にホームセンターの金具でどうにかなるかと思っていましたが、下記点で結構な時間のロスでした。
・フルバケのネジ穴径と穴と穴の間隔の確認
・フルバケの形状の確認(上から見たらハの字になっている)
・フルバケの寸法を確認
・フルバケの高さの調整をどうするか??
設計時に悩んでかなり時間を浪費したので、もともとシートがない方や、近くに中古パーツ屋が無い方は、シート単体で買わずに、サイドステー付きの中古・新品を購入しておくことを強くお勧めします。結局、メルカリで価格交渉して3000円できれいな汎用サイドステーを譲っていただけましたが…別に買うとなると上記のような細かな確認が必要になります。
もし、レーシーさを保ちつつ、さらにお安くしたければ、カート用のシートが、ヤフオク・メルカリに数千円で安く転がっていましたが、クッションが無いのでかなり腰が痛くなりそうです。
【参考】
私が調べた中でフルバケ、サイドステー付き最安の品。新品が送料税込みで26000円程度(2020年8月)
つづきはこちら↓
ミスミアルミフレームでiRacing①(どのようなコクピットがいいか)
ミスミアルミフレームでiRacing②(どのようなポジションにするか)
ミスミアルミフレームでiRacing③(詳細?な設計図)
ミスミアルミフレームでiRacing④(最終回:組み立て編)