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コーチングを組織などの身近な環境で活かすために、まずすべきこと

最近、ちょいちょいと「コーチングを組織など身近なところで活かすためにどうしたらいいかな?」といったご相談をいただくことが増えてきました。

大きな背景としては、労働人口のうち若者がどんどん減り始めており、内的動機付けを重視していかないと人が育たずさらに組織からも逃げられていってしまう、といった時代の事情もあるように思えます。(今までは「お前の代わりはいくらでもおるわー」で済んだことがそうもいかなくなってきたんですね。)

さてまずお尋ねへの結論からなのですが、一番最初に「自分がコーチングを受ける」というクライアント体験をしたうえで、組織内に活かす方法を考えていくのがよいのではないでしょうか。

コーチングのメリット・デメリット(使いどころ)

コーチングはよくティーチングと対比されますので、まずそこから長所と短所を見てみます。

ティーチングは一般的な上司の部下への関わりに近く、知識や経験を伝えることを目的とし、こうやりなさいと「正解」を教えることが多いです。要は守破離の守ですね。即効性があり新人など知識や経験の不足する相手にはよく効きますが、ティーチングばかりに頼ると自主性が育ちにくいのが欠点です。

一方のコーチングでは、対話を通じて自発的な成長や行動を支援していきます。ティーチングとは違い即効性はありませんが、自主性を尊重し未来へのよりよい選択肢を探していくことで、中長期的に効いてきます。ただし、自主性が前提となるので、そもそもそのつもりがない(コーチングを受ける意思がない)相手には効果が出にくいです。

ティーチングとコーチングの比較表

これらを踏まえて、状況に応じてティーチングとコーチングなどを使い分けていくことがとても重要です。

「人に相談すること」で得られるもの

ところで、「自発的に成長・行動する」のになぜコーチングの支援が必要なのでしょうか?自発的と言いながら人に相談するような支援を受けるというのは、一見矛盾するようにも思えます。

しかし、そもそも私たちは自分自身のことを正確に理解することはできないのです。私たちの内面にある経験やコンプレックスなどから生まれる思考のクセは、それ自体がフレームになってしまうので、自分でその存在に気付き対処するのは想像以上に困難です。だからコーチングなどの支援を受けることで、無意識のフレームに囚われずに、よりよい選択肢を自ら探し出し行動へと進めていくことができるのです。

一流のコーチであっても自分自身をセルフコーチングすることには限界があり、コーチもコーチングを受けるなどクライアントとしての体験を重ねていたりします。

私自身も自分自身の課題に応じてコーチングやキャリアコンサルティングなどの他者からの支援を受けています。また、だからこそコーチングの意義が客観的に分かるのであり、これが「まず最初にクライアント体験をする」べき理由の一つです。

自分が「コーチ」になるのか、ならないのか

さて、「よしコーチングがやはりうちの組織には必要だぞ」となったときには、次の選択が必要です。要は、自分がコーチになるのかならないのかということです。

コーチング自体は民間資格なので誰でもコーチになることはできますが、ちゃんとしたコーチングをするためには数百時間のトレーニングが必要です。

もちろんちょっとした「コーチング的スキル」を学ぶことはできますし、今時の研修ではよく見かけるかと思います。しかし、いざコーチングをするとなると、相手と向き合う自分自身の内面的葛藤から自由でいること(「こうなって欲しい」という相手への願望などを成仏させること)は困難であり、そこに対処するためには本格的なトレーニングがいるのです。

さらに、ちゃんとしたコーチは様々な技法を継続的に学び続けています。コーチングに設備投資などは要りませんが、その代わりに自分自身への教育投資が相応に必要なのです。これには時間も金もかかりますので、自分自身がどのくらいまで踏み込むのか、あるいは専門家に依頼するのかという判断が必要です。

これらのことを総合的に判断するために、まずはクライアント体験からはじめることをおすすめしています。

コーチングスキルを活用した人材育成プログラム例

さて私の所属する自治経営では、コーチングの手法を取り入れたまちづくり人材育成プログラムを開発し実施しています。

また新年度にはオンラインでの個人への伴走型プログラムも開発中です。個別にご相談いただいてのオーダーメイドのプログラム開発も可能ですので、ご相談ください。

最後に、KAWASAKI LOCAL DOOR(非営利のまちづくり団体)ではコーチングを下記の値段で提供しています。
※1回1時間・zoom実施・価格は2023年3月現在のもの

  • 初回ガイダンス&お試し ¥5,000

  • 通常価格(法人払) ¥20,000

  • 個人割価格 ¥15,000

  • 20代限定個人割価格 ¥10,000

下記メールアドレスやFBメッセンジャーなどでお尋ねください。
goodpwlife@gmail.com


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