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旅先にて

春先に何年ぶりかの海外旅行へ。
いつもの家事から解放されて心身リフレッシュが目的。

初シンガポールで心地良く充電させてもらえた場所は、
予期せずふらりと寄り道の、呼び寄せられたような場面ばかり。

大好きな自然の中でもキモチがが反応する場所しない場所、
人混みの中でも氣を浄化してもらえた意外な場所…

ふだんの暮らしの中でついつい固定してしまいがちな思い込みを、
非日常がガラリと覆してくれた不思議な爽快さも。

未知の土地だからこそ内なる羅針盤が意気揚々として、
想定外な冒険感に胸躍る気分。

「はぁ~今わたしここで生きとるぅ~」
そういう "快" に最大限浸れるのが私にとって旅の醍醐味。



自然公園では蒸し暑い中だからこその、木陰のそよ風が心地良いこと。

異国の鮮やかでダイナミックな自然の美しさ、
密林のような場所を見つけて切り株に座ると空気の味も違う。

ここを一人で散策する人が多いのは、じっくり自分と対話できるからかも。

おひとりさまのシンパシーで会釈したり挨拶をし合うのも余計に愉しかった。
館内の小さなアトラクションでは、隣り合った人と一緒に笑い合ったりして。
反対隣の日本人の方とはそういうのが無くてそれが興味深かった。



歴史あるホテルでは、異国情緒あふれる中庭で空を仰いでみた。
ゆったりと景色を堪能する時間がとても贅沢で豊かに感じた。
往来する人たちと会釈し合うとお互いの "快" が増すのがまた嬉しい。

このホテルが登場する小説を昔読んだことを思い出したり、
このホテルが好みの大切な人達に想いを馳せたり…
当時のわたしのことも、今の大切な人達のことも、
シアワセな感覚でで包んでみることが出来る。
どこに居ても繋がれるシアワセに気づいて満たされた。


2軒のうち直感で選んだホテルは、実際に訪れてみると好みにピッタリ過ぎて驚きだった。

モダンな外観の高層ホテル、中に入ると現代アートと温もりあるインテリアが調和している。
ホテルとしては大規模なんだろうけど各施設は小ぢんまりしていて居心地良い広さ。
デザイナーさんが知りたいと思うほど気に入ってしまった。

この旅の嬉しい驚きだった上位の一つがこのホテル。



一番の想い出は、避暑を求めてふらり立ち寄ったモロッコカフェ。
ブルーと白を基調とした海辺風インテリアが、一時期夢中になっていた海外ドラマの雰囲気。
地元住民らしき異国情緒あるお客さんたちと、時折目が合いニッコリしながら程よく同じ空間をたのしむ時間が、
「はぁ~これぞ解放感…」

ここでは知っている人も居ない誰でもない私、
でも確かにここにいて、何にでもなれるような不思議さ。
アイスティの香りと慣れない甘さに時間が溶けてくような…。
ぼんやり通りを眺めながら永遠にここに居たい気になった。


空港隣接モールの巨大噴水は、ド派手演出が私と縁遠い感じがしていた。
到着日は昼間の豪快な滝の様子とぐるり植物の壮観さに圧倒され、
帰国日の夜のショーでは滝のライトアップと音楽の演出が豪華だった。

音楽に誘われ滝のほとりのベンチに座って驚いたのが、
滝からの飛沫たちに何か神聖さを感じたこと。
先入観を覆された清浄さは水の浄化がされているからなのか?
集まっている人たちの波動効果なのか?
沈殿しつつあった疲れに似た重たさを一掃してくれた。

人工の施設でも植樹が丁寧に手がかけられているおかげ?
とにかくその場に居る人たちも綺麗だった。
自然が〇、人口は△、という固定観念がまた出来つつあったことにも気づけて良かった。


この旅に出て改めて、人は心地良い感覚を味わうために生きてるんじゃないか、と思った。

朝起きてから始まる新しい一日はその発見のための冒険のよう。
ハートの羅針盤が示す方へ、自然に沿っていけば良い体感が待っている。

それはアタマで考えたこととは真逆を見せてくれたりするので、
私の中にある不要な制限を発見する鍵にもなっている。

出逢う人たちすれ違う人たちも昔のわたしの残像だったり今の概念を演じてくれたりして、
大切な鍵になっていると気づいたから以前よりもっと人に興味を持っている。

単純に愉しい気分にさせてくれる感じの良い人たちと会釈するだけで、
私の今居る位置がちゃんと正しい流れ上に在ると知れるのも嬉しい。

ふだんの日常の中では人にも場所にも馴染み過ぎてルーティン化してしまう。
そこから抜け出し俯瞰した視座を持てるのが旅の醍醐味。

そして、今の私にとって最も必要な本質を知る機会なのかも知れないと感じた。


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