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「愛してる」ってちゃんと伝えて

記事を読んでくださった皆さん、フォローくださった皆さん、ありがとうございます。

久しぶりに、「Grey's Anatomy」を見ました。

邦題で「恋の解剖学」とサブタイトルがついているように、医療+恋愛ドラマです。

最初は、グッとくるシチュエーションや、美男美女のオンパレードのキャストに釣られ、このドラマを見ていました。

しかし、だんだん「いやいや、どんだけ恋愛に振り回されんの」的なエピソードが多く、うんざりしてしまいました。病院のそこら中でヤッてたり、プライベートのことで頭いっぱいで、手術中ぼんやりしちゃうとか。そんで患者さんが危険な状況に陥るとかね…。

しかも、やたらキャストが変わるんです。長寿番組では仕方がないことですが、シーズン2ぐらいからチラチラ変わってました。

結局、シーズン6くらいで、見るのを止めました。

グレイズ アナトミー シーズン5 #24「Now or Never」

※ この章では、ネタバレが含まれていますので、ご注意ください ※

このドラマでは、各エピソードの最後、主人公のメレディスのモノローグが入ります。

数ある中でも、私がとっても好きなものがあります。それは、シーズン5の最後のエピソード、「Now or Never(「永遠の別れ」)」内でのものです。

まずは、そのモノローグをご紹介します。

Did you say it? 'I love you. I don't ever want to live without you. You changed my life.' Did you say it?  Make a plan. Set a goal. Work toward it, but every now and then, look around; Drink it in 'cause this is it. It might all be gone tomorrow." Doctors spend a lot of time focused on the future, planning it, working toward it. But at some point you start to realize your life is happening now. Not after med school, not after residency, right now. This is it. It's here. Blink and you'll miss it.

私のつたない語学力で意訳してみました。
【お願い】私がエピソードを見て感じた訳なので、ジャッジなしで読んでいただけると幸いです。

ちゃんと伝えた?「愛してる」って。「あなたなしでは、生きていけない。あなたが私の人生を変えたの」ってちゃんと伝えた?  プランを練り、ゴールを決め、目標達成のために走り続ける。でも、時々周りを見渡して、「今」を思い切り堪能して。だって今この瞬間こそが全てだから。明日には大切なもの全部、なくなっちゃうかもしれないから。ドクターは将来のことや、計画、目標に向かって進むことに多くの時間を費やす。でもある時、自分の人生が「今」起こっているんだと気付く。大学を卒業してからでも、研修期間を終えてからでもない、「今この瞬間」。一瞬、それでおしまい。瞬きするだけで、逃してしまうのよ。


たしかエピソードは、同僚のジョージが突然軍隊に入るから、病院を辞めるという話から始まります。

ジョージは最後に私物を取りに病院へ立ち寄りますが、病院は朝からバタバタ。メレディス含め、同期はみんな忙しそうだから、ジョージは誰にも何も言わずそっと病院を去ります。

しばらくすると、病院では、不慮の事故に遭い、体も服もボロボロ、顔が崩れてしまった患者が運ばれてきます。
身元のわからない、その患者にメレディスが声をかけている時。
この患者が必死にメレディスの手を握り、何かを伝えようとしていました。

「0…0…7…?ダブル オー セブン…」

Oh god!なんてこと!

身元不明の患者は、ジョージだったのです。
007とは、研修医時代の、ジョージのニックネームだと、メレディスは気づいたのです。

苦楽を共にしてきた同僚の変わり果てた姿に、驚いたメレディスの様子が映し出された後、このモノローグが流れます。

私はこのシーンを見るたび、涙が出ます。

最後にもっと沢山「ありがとう」と伝えればよかった。
なぜちゃんと見送らなかったんだろう。
そんな思いが、痛いほど伝わってきます。

あなたはちゃんと伝えた?

私が今でも後悔しているのは、おばあちゃんに対して。
おばあちゃんは、小さい頃から共働きの両親に代わって、毎日私と姉の世話をしてくれていました。

おばあちゃんは私がいじめられていたら、助けてくれて、塾に行く前に一緒にミニテストの勉強をしてくれました。
私が春巻きが好きといえば、毎日のように大量に作ってくれました。

なのに私は、

「おばあちゃんなんて嫌い!」
「恥ずかしいことしないで!」
「うるっさいなぁ」
「勝手にするからほっといて!」

口を開けば、文句ばっかり。
おばあちゃんは「なんでそんなこと言うのー」と言ってましたが、次の日には忘れているのか、ケロッとして、また春巻きやら、お芋をあげたのとか、ハンバーグとかこうかろりーのものをいろいろ作ってきてくれていました。

おばあちゃんの卵焼きと、ハンバーグが大好きだったのに、一度もそれを伝えていなかった気がします。

「いつもありがとう」、
「おばあちゃんの作ってくれるご飯、美味しかったよ」
「久しぶりに、卵焼きも食べたいなぁ」
そんなふうに伝えればよかった。

今ではおばあちゃんは、私のことも姉のことも思い出せません。

でも、おばあちゃんのいる施設に顔を出すと、ニコッとしてくれて、そんなおばあちゃんを見て涙が止まりません。

気持ちを伝えたい相手が、突然いなくなるなんて、誰も思いません。いなくなってから初めて「あぁ、なんで…」と後悔するもんなんです。

おばあちゃんに優しく接しなかった自分を、やり直すことはもうできません。

温かい言葉をかけても、私に敬語で話しかけてくるぐらい、私のことなんか覚えていないのです。

あとで後悔するぐらいなら、思った時に思い切って伝えたほうがいい。
ポジティブなメッセージなら、なおさら。

もし誰かに自分の思いを伝えたいなら、すぐにでも実行することをお勧めします。

読んでいただき、ありがとうございます。

どうぞ皆様、ご自愛ください。

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