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承認欲求という化け物を手懐けたい

他者に認められたい。
価値のある自分を認めてもらいたい。

人は誰しも承認欲求という化け物を飼っている。

会社を辞めて1週間が経った。

まだ生活のペースは掴めない。朝起きて簡単に家事をして、SNSをうろうろする。家中の掃除でも始めたらいいのだけれど、そんな気も起きずに何となく手持ち無沙汰になってしまう。おかげでnoteは連続投稿記録を更新中だ。仕事をしていたときは毎日文章を書くなんて無理と思っていたけれど、頭の中の余白が足りなかっただけなのかもしれない。

特に発信することもないのにブログの作り方を調べてみたり、クラウドソーシングサービスに登録してみたりした。結局しっくりこなかった。ついでに、クラウドソーシングサービスが提供しているWebライター検定なるものを受けてみるもあっさりクリアしてしまう。「何か生産的なことをしたい」という熱は急に冷めてしまって、そっとページを閉じた。だめだ、満たされない。

会社というところはつくづく、よくできたシステムなのだと思う。人間の欲求をうまくコントロールしている。マズローによると人間の欲求は5段階に分けられる。低次なものから順に生理的欲求、安全欲求、社会的(帰属)欲求、承認(尊厳)欲求、自己実現欲求となり、低次な欲求が満たされるとより高次な欲求を抱くようになる。

賃金と福利厚生を与えることで生理的欲求と安全欲求を、役割と仕事を与えることで社会的欲求を満たす。仕事の成果を上司と自分で評価させて承認欲求を満たす。社会貢献やキャリア開発によって自己実現欲求を満たす。最後のところはうまくいかないこともあるだろうけれど、概ね人間の欲求を制御して社員のモチベーションを維持しようとしている。

会社に勤めて普通に仕事を熟しているだけで、何か特別なことをしなくても必要最低限のそれが満たされていた。その制御下から抜け出した今、一番不足するのは承認欲求から先、である。私は何かで承認欲求を満たそうとしているのだと思う。

承認欲求はさらに他者承認と自己承認の2つに分かれている。「SNSでいいねが欲しい」のは他者承認欲求、「自分で自分を褒めたい」のは自己承認欲求。後者の方がより高いレベルの欲求であるけれど、だいたいみんな他者承認から自己承認にシフトできなくてつまずいている気がする。そもそも自己承認のハードルが高すぎるのだ。自分で自分を認めたい欲求が満たされないから、足りない分を他者による承認で埋めようとする。

「私は他者承認などいらない」と思っている人もいるだろうが、それはおそらく違う。たまたま他者承認のベンチマークをすでにクリアできているだけだ。そういう人はガンガン自己肯定感を高めて自己実現欲求を満たしていけばよい。

他者による承認は不確実だ。私にはコントロールできないのだから。しかし、私はその不確実なものにすがろうとしている。そんなものさっさと飛び越えてしまえ。妙な雇われ根性と余計なプライドは今の私には不要だ。そんなことを自分に言い聞かせながら、意識の向き先の軌道修正をする日々なのだ。

まあ、そのおかげでnoteが捗る。せいぜい文章でも書いておくよ。

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