【心中事件を乗り越えてー人生の目的を見つけると強くなるー】
「なぜ人は生きているのか」
という禅問答のような問いを、私は１３歳の時から考えてきました。
きっかけは弟の死。８歳で母親に殺められる。しかも母親は精神を病んでいて、自分がやったことを覚えていなかった。
こんな無情なことが起こる世の中で、私たちの命とは何なのか？その答えを見つけないと自分が生きていけない気がしたのです。
たくさんの文献を読みました。無宗教だったので宗教に入ることはなかったけど、宗教的な考えも学びました。でも納得する答えが見つからなかった。
そのうち私は、もう一つ自分に問いかけるようになりました。
「どんな答えがあると私は満足するのだろう？」
どんな答えも、正解か不正解かはわからない。
宗教ですら、考えの違いで争っている。
そうであれば、私なりの答えを作ってもいいのではないか？それに沿って自分の人生を歩んでいくところで、誰が困るだろうか？
それが、私が「自分の人生を作る」ことを始めた最初の一歩です。
私の答えは私だけのものであり、ここで全てを話すことはしませんが、一つだけ伝えられることがあります。それは、
「なぜ自分は生きているのか（生かされているのか）」の答えを見つけた（作り出した）人は強い」ということ。
「何をするために生きているのか」
「自分の人生とは何を体験するものなのか」
「どう生きたいのか」
「何を作り出したいのか」
という問いでも同じ。
人生という何十年もかけた一大プロジェクトの「目的」を見出した人は、何が起きてもぶれることなく、自分が信じたその答えに沿って仕事も私生活も選択し行動する。誰かに責められても、何度失敗しても、自分の信じた道をつき進む。とにかく「強い！」
私は自分の弱さを知っています。
どうしようもないことで悩むこともあるし、人の言動に傷つくこともある。被害者意識は３０年も抜けなかったし、今でも人を責める自分がいる。今でもよく泣く、泣き虫です。
コロナ禍が始まって仕事が次々キャンセルになった時には、眠れなかったこともあった。
でも、私には戻る場所がある。ブレない芯がある。
自分の人生の目的を知っている。何のための人生か、考えに考え抜いて出した答えを持っている。今日１日の使い方を、今日も明日もどんな自分でありたいかを知っている。
今回のコロナで仕事がなくなっても、災害が起きても、再び大事な人を失っても、私はもうどう生きたらいいかを見失うことはない。落ち込むだけ落ち込んだら、またスタートから始めるだけ。
私は普通に弱いし、でも人一倍強い。
そして他の人もそうであることを知っています。
ただあまりにも急に変化がやってきたから、そして「自分の人生」についてそこまで考えたことがなかったから、自分の戻る場所を、ブレない芯が何なのかを見失っている人もいっぱいいる。
「自分が生かされている意味」
「人生でやり遂げたいこと」
「社会が変わる中でこれからどう生きたいのか」
「何を大事にして生きていきたいのか」
「仕事で私生活でどうありたいのか」
そんな問いを今から初めても遅くない。むしろ「今」だから考えられるのではないかと思う。自粛中で時間があるなら、ノートとペンを取り出して、ぜひ上記の質問の答えを自分の中に探してみてほしい。「こんな自分になりたい」と、小さなささやきが聞こえるはず。
コロナ騒動が過ぎ去って不況にも打ち勝って、気がついたらたくさんの人が昔より何倍も強い自分になっていた。という筋書きを私は勝手にイメージしています。
強いということは、何でもできるということ。人や社会の概念に縛られず、自分の人生の可能性を大きく広げられるということ。
そんな人たちが増えたら、世界はいい方向に変わるしかない(^^)
まい先生（中村舞）
マイコーチングオフィス代表。企業研修講師＆プロコーチとして１５年。５０００人以上を指導。コロナ禍をきっかけに、１３歳の時の心中事件で家族３名を失った体験を乗り越えた経験と「どんな出来事があっても、どう生きるかは自分で選択することができる」という生き方を分かち合う。
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