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乳がん、からだよりこころがしんどい。 その1

こんにちは。
乳がん闘病中のまいです。
今日はタイムリーなんで、今朝のほっこりエピソードをお話ししようかと。

の前に、いくつか前情報が必要なんよね。(これが長い)
順番に書いてこうかと思てたんですけど、
詳しいお話は後日。とりあえず、さらっと状況説明。


私、今、「妊よう性温存」のために産婦人科に毎日通っとります。土日も休まず。卵子を冷凍保存するために。結婚もしとらんのにね。


なんで乳がんで卵子保存せなあかんの?
って思いますよね、普通。
私も、そんな可能性は1mmも考えてませんでした。(告知されたときもそこまで説明なかったし!)
また詳しく解説するけど、今知りたい方はこちらをどうぞ↓

http://www.j-sfp.org/o-peace/patients/2_3_onzon.html
(厚生労働科学研究 がん対策推進総合研究事業:若年患者の妊よう性の温存)


「私の場合」に当てはまる説明が、ぱっと探した限り見当たらんかったんで、一般的なお話です。
また書きます。これだけですごい情報量多いから(^^;


先週から排卵を促すための皮下注射を毎日打ってもらい、
今週の水曜日からは薬の種類が変わって、出来た卵を体外に排出せんように筋肉注射+皮下注射。来週の月曜日まで。

まぁ注射打ってもらうだけやし、楽勝やろって最初は思っとったん。
でもね、意外と毎日通院はしんどくて。送り迎えしてもろとるけど。午前中つぶれるしね。
それに、、、薬の副作用で何となく身体がおもだるい。
何もしとらんに、疲れてる感じ。昼間から眠い。
筋肉注射、打たれてすぐはそんなでもないけど夜になったら打たれたところが痛くてだるい。

私、献血が趣味やったんで、注射に対してネガティブな印象は全くなかったん。
でも、こう毎日打たれて、痛いなぁ思ってたら、どんなに針が細くてもしんどいね。
それも、これに耐えたら妊娠できるかも…!っていう希望があるわけでもなしに。
結構、妊娠するん、ハードル高い。がん治療の関係でね。
その前に結婚せなあかんし。
そういう、将来に対する、どっちかっていうと希望より不安の方が多い中で、身体的・精神的負担に耐えてやらなあかん。
でも今やらんと、おそらく可能性はゼロになる。
保険、ですよね。未来に向けての。使うか使わんかはおいといて。

がんになると、こういう選択も迫られるわけなんです。
きっついゎ、ほんまに。


んで、もう一つ、精神的にきついんが。
私、がんになったことで体調が悪くなることは一切なかったんですよ。
手術とか薬とか、治療の過程で痛かったり副作用が出たりはあるけれど。
「がん」って、進行しないと症状が現れん。
(がんの種類とステージによります、一概には言い切れない。私の場合ね)

乳がんになるまで、病気って必ず「症状」が伴うもんやと思っとったんです。
どこかが痛くなったり、正常に機能しない部分が出てきたり、
寝とかなあかんかったり、行動が制限されたり。
そういうもんやって思ってたんですけど。
「がん」はステージ(がんの進行度)が低い場合、症状が出ない。
体調はがんだと分かる前と分かった後で、全く変わりない。
でもそのままにしとったらあかんから、治療する。
どっちかというと、治療の結果、体調が悪くなる。
術後の傷が痛かったり、身体がだるかったり、薬の副作用に耐えたり。

「体調」がいいって、何?
「健康」って、何?
手術する前の方が身体の調子よかったし。
薬の治療せんかったら、普通に生活できるし。

でも。
「がん」って分かったからには、体調悪くなくても治療せなあかん。
なんでかっていうんは前の記事を見てな↓
https://note.com/maimai430/n/n695b30ba7b31

ちゃんと頭では納得して治療を受けてるんやけど。
気持ちの部分で釈然とせんもんがあって。
薬のせいとかで体調悪くなってくると、やりきれんもんがある。

からだよりもこころがしんどい。

贅沢な悩みやな、とは思うんですけどね。
ステージが高ければ、「症状」として痛みとか不調が現れるから。
だから、がんの発見って難しいんやと思うんです。
幸い、私はステージ1、再発や転移の可能性もそんなに高くはない。
それでも、10年は治療せなあかん。
その間、体調が悪くなくても、私は「がん患者」。


術後4週間、傷の痛みは大分なくなってきました。
腕を伸ばしきるんも時間はかかるけどできるようになってきたん。
やっと「体調」良くなってきたところで、注射の副作用。
何かする気持ちも失せてくるゎ。


そんなこんなで、卵子冷凍保存についてはそこまで前向きに臨めてなかったんですね。
で、やっと本題やゎ(笑)


今朝、病院行ったら、注射の前に看護師さんから徳島の住所を教えてって言われたんです。
私、住民票が東京やから、健康保険証の住所が文京区なんですね。
今、徳島では14日以内の東京からの移動があると病院を受診できんの。
毎日、病院の入り口で「熱ありません」「14日以内の移動はありません」ていう用紙に記入せんと、病院の中に入れてもらえません。
んで、住所が東京やと、この人いつ東京から徳島にもんてきた(戻ってきた)んやろって思われるわけ。
もう2ヶ月弱徳島やから、一切問題はないんやけど、書類上そんなことは分からんもんね。
ほなけん、徳島の住所を書いといてって話なんですね。

この一連のやり取りの後、注射を二本、打ってもらいながら、なんで東京から徳島に転院してきたんかって経緯を軽く話しました。(この話も後日詳しく)
乳がんで、妊よう性温存のためって話したら、
「十代のがん患者さんで、親御さんに急き立てられて卵子保存した方もいますよ」
「今は必要ないと思っとっても、10年後のことは分かりませんからね」
「(私に向かって)お金はかかるけど、いい選択しましたね」
「注射しんどいけど、頑張ってな」って。

ちょうど注射で気が滅入ってたところやったから、
めっちゃ救われた。

ベテランの看護師さん、ありがとう。
こういう、何気ない話がほんまにありがたい。
当たり前やけど、患者当人は「自分のケース」しか知らん。
同じがん患者と知り合いになる機会も今は増えてるけど、
治療の選択をする時、治療に耐えてる時に、他の患者のケースを聞けるって励みになる。
いろんな患者を診てる現場の人からそういう話をしてもらえると、励みになる。


徳島もんてきてから、病院の人にはよくしてもらってます。
嫌な思いしたこと、一度もないん(*^-^*)
(東京ではめっちゃ嫌な思いした)
先生も看護師さんも信頼できる。
看護師さん、おっちょこちょいの人、結構おったけど(笑)


病院の窓口の人や看護師さんが親切やったり、笑顔だったりすると、少し気が楽になります。
気持ちがしんどい時に、ちょっとでも気持ちが楽になる言葉をもらえると、頑張ろや(>_<)って思えます。
いつもは注射打ってもらって、はいおしまい、看護師さんとおしゃべりをする時間もないくらいあっさりしたもんなんですよ。
ちょっとしたきっかけで話が広がって、ありがたかったです。


誰かに対する時、いつだって、相手の状況なんかは全然分からんけど。
親切な気持ちを忘れずに接することができたらなって思わされました。


週末も頑張って、通院します。

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