見出し画像

~「クックパッド」でのキャリアから「ブランド・エクイティ」活動を振り返る~


ブランド・エイクイティ活動フェーズ


前回記事の反響を受けて

前回の記事を公開してみてブランディングやPRパーソン、エディター、ライター、経営者の方々からブランド・エイクイティ向上におけるPRの有用性について多数のコメントをいただきました。

【いただいたコメント内容】
・自社で捉えている立ち位置と、客観的に世の中から見た自社の立ち位置の違いに対してフラットに把握し、課題を設定する必要性があることを理解できた。
・(クライアントワークをされている方からは)クライアント様が今どのフェーズにいて、フェーズごとにどのようなPR目的や指標を設定していけば良いかが分かりやすく実践してみようと思った。
・事業グロースをしていく際に、まずはマーケティングを実行する企業が多いが、まずはお金がかからないPRという手法を考えていくことは自社のフェーズにも合うので挑戦してみたい。

ありがとうございます。自分のキャリアの棚卸しが少しでも役立てたのであればこんなに嬉しいことはありません。このような反応をいただけたことで、自社の現在地を構造的に捉えられると、置かれているフェーズや課題が整理され、何をしなければいけないのか、何から着手するのかについてもクリアになるのだと感じました。
そこで今回の記事では「クックパッド」での具体的な経験からブランド・エクイティの本質についてお話ししてみたいと思います。

事業グロースせよ、と聞いてすぐに「マーケティング」に着手していないか

マーケティングは効果を生み出そうとすると、ある程度の資金が必要になります(もちろんSNSマーケティング、サイト分析、調査など一部例外もあります)。会社のフェーズはさまざまですが、大多数の企業が①のブランド認知のフェーズに注力していると言ってよいでしょう。

前回の記事でもこのブランド・エクイティフェーズの図を入れましたが、細かい部分については説明していませんでした。

このブランド認知のフェーズは、段階がいくつかあるため幅が広いです。ブランド認知フェーズでの具体的な手法は「事業グロース」、「PR」になってきます。このフェーズからマーケティングにも着手できますが、ほとんどの企業がサービス/プロダクトローンチ時にはできません。まず、ブランド認知フェーズの「事業グロース」、「PR」についてクックパッドでの具体的な経験から説明します。

クックパッドがPMFを達成できたと感じた時

「事業グロース」、「PR」についてお話する前に、まず「PMFしている状態」について説明します。事業グロース、PRする時も、もちろんマーケティングを強化する時も、一つ基準になるのが「PMFを達成しているか否か」です。なぜならPMFしていないと穴の開いたバケツに水を注ぐようなもので、せっかくユーザー(顧客)がいても定着しないからです。PMFを達成できた定義は「ユーザー(顧客)が満足するサービス/プロダクトを、最適な市場で提供できている状態」とされており、基準や指標は企業やサービス/プロダクトによってさまざまです。例えば、マストハブ、NPS、今後の利用意向度、満足度、利用頻度、リテンションレート、MAUなどがあります。私が所属していた頃のクックパッドでは、月間利用者数(MAU)、有料ユーザー数、マーケティング支援事業の顧客数、リテンションレート(継続率)などを特に見ていました。PMFを達成することで、売上に結びつき、事業の成功へとつながっていきます。

私がクックパッドに入社した2008年頃は、ちょうど「クックパッド」というサービスが、“PMFを達成できた時”と記憶しています。状況としては、月間利用者数が200~300万人で、当時マーケティング支援事業とユーザー課金事業がマネタイズできてきた時期でした(後に2009年6月にマザーズに上場、2011年12月には東証一部に上場します)。特に、当時の売上のほとんどを占めるマーケティング支援事業において、大手企業様との大型の契約や年間契約が取れ始めた時期でした。

クックパッドがマーケティング活動に注力しなかった理由

しかしPMFはしていたものの、クックパッドではペイド広告を中心としたマーケティングに注力しない方針を掲げていました。
理由はシンプルで、ユーザーファーストでサービス/プロダクトを作れば自然にユーザーは増えるという信念を、創業の社長や社員の多くが思っていたからです。

マーケティングの開始タイミングと当時やっていたこと

CMは2011年4月に一度のみマーケティングとしてではなくブランディングの一環で実施したのみです。東日本大震災発生をきっかけに料理の力を再認識し、「毎日の料理を楽しみにすることで心からの笑顔を増やす」というミッションを体現したい、料理が持つ力を多くの人に伝えたい、という思いでCMを実施しました。
マーケティングを開始したのは穐田さんが社長に就任した2012年頃だったと記憶しています。それまでは広告をやっていませんでした。マーケティングの目的は、有料ユーザー増と有料ユーザーのチャーン防止です。当時の月間利用者数が約1,000万人くらいの時に開始し、実施していたのはアフィリエイトのみでした。アフィリエイトも主に携帯ショップが中心(今はあまりできない)で、マーケティング活動としてはグロースハックなど会員登録ページの最適化、有料ユーザー限定機能やサービスの拡充くらいでした。その他のリスティング広告やメディアタイアップなどのマーケティングはトライアル以外は実施していなかったと記憶しています。

ブランド・エクイティフェーズからクックパッドでのキャリアを振り返る:①ブランド認知    Vol.1「事業グロース」

 今でこそ「クックパッド」は多くの方に知られていて、料理をする時や買い物をする時に使われているサービスです。私がクックパッドを卒業した2017年末には国内の月間利用者数は6600万人、海外の「クックパッド」の平均月間利用者数は3500万人、世界68カ国、22言語で展開される事業規模になっており、生活に必要なインフラとなりマスブランドと言えるほどに成長していました(クックパッド社が開示している最新情報では2023年3月で国内月間利用者数約5,100万人、世界では73カ国/地域、31言語で展開しているとのことなので、今でも多くの方に使われています)。当時はアメリカ、スペイン、インドネシア、ベトナム、タイ、台湾、ギリシャ、レバノンなどでクックパッドが使われており、膨大なレシピデータや各国の社員から共有される食文化には毎日刺激をもらっていました。
私が入社した2008年は前述の通り月間利用者数200〜300万人だったと記憶しています。サービスはローンチされ、ユーザー数は伸び始めていましたが、まだまだ料理好きな人がレシピを投稿したり、レシピについての情報交換がされているような、限られた人に使われるサービスでした。2008年にはフィーチャー・フォン(ガラケー)用のクックパッド「モバれぴ」の3キャリア公式サービス化、翌年2009年には月間利用者数600万人へと成長し売上も拡大、東京証券取引所マザーズに新規上場をしました。ちょうど1から10に成長させていくフェーズで、社員数30名程度の事業グロース時期に、事業グロース担当の一員としてJoinしました。

私が担当していたマーケティング支援事業の当時の状況は、大手広告代理店様にメディアとして販売していただけるサービス規模(ユーザー数)ではなく、なかなか媒体資料にも載せていただけない状況で、直販として営業するしかなく、調味料メーカー様、食品メーカー様を中心としたお客様が数十社程度という状況。新規開拓営業はもちろん、販売する広告メニューの開発や前職のマクロミルでの経験を活かした、データ分析や調査にも注力していました。後に料理をする大半の方に見ていただけるサービスに成長した際は、非食品企業、例えば車や家電、映画、化粧品関連のお客様も増えていきました。
当時のクックパッドのアセットとしては、ユーザーの方が投稿してくださるレシピそのものやその数、レシピ投稿データやレシピ検索/閲覧の膨大なレシピに関する行動データがあり、それをどのように活用して収益化していくか、というのが目下の課題でした。そこで、マーケティングリサーチ最大手の「マクロミル」と「クックパッド」の検索データを活用したビッグデータサービス「たべみる」を開発し、メーカー様に販売したり、データを活用したメニュー提案や売り場提案などのマーケティング活動の支援をしていました。

「食卓の献立意思決定プラットフォーム」という提供価値を徹底的に伝えるコミュニケーション

そうした状況を踏まえて、私たちが起こしたアクションは、ユーザーに利用してもらうまでの戦略立案と実行です。

具体的には、当時クックパッドユーザーのアクセスは15:00〜16:00に集中することから「ユーザーは毎日の夕食の意思決定をするときに、クックパッドを利用してくれている」という仮説が生まれます。
仮説を裏付ける定量、定性調査もしながら、ユーザーの多くは「買い物に行く前に、夕食のレシピを検索している」「買い物をしながらクックパッドを見ている」ことを導き出しました。そこでクックパッドのキャッチコピー(提供価値)を「日々の生活に欠かせない、食卓の献立意思決定プラットフォーム」と策定し、どのようなマーケティング支援があればメーカー様や広告代理店様に食卓の意思決定プラットフォームという提供価値が伝わり、契約いただけるのか企画提案を繰り返しました。

例えば、大手お酢メーカー様に対しては、昔に比べてお酢の使用人数、使用量が減っているという調査結果から課題として捉えていました。ご相談いただいたお題は、「お酢の使用人数を増やし、一家族の使用量を増やし、年間のお酢の使用量を増やすこと」。まずはクックパッドのユーザーにアンケートでお酢の利用に関する調査を実施し、「1年でどのくらいお酢を購入しているか、1ヶ月でどのくらいお酢を消費しているか、お酢のレシピはどのようなものを作っているのか、お酢をあまり使わないユーザーに対してはなぜ使わないのか」など定量調査やグループインタビュー、デプスインタビューを実施し、いくつかの仮説を見い出しました。当時出てきたファクトは、「酸っぱいものはツンとするので、お子さんや旦那さんなど家族が苦手で作っても食べてくれないため作らない」、「お酢を使った我が家の定番メニューが思いつかない」などでした。そこでお酢を使っているがツンとしないお酢をたくさん使用し、おいしくて健康なレシピを料理研究家に開発いただき、そのレシピを作ってもらう「つくれぽタイアップ」を季節の食材に合わせて年間で提案して実施が決定しました。

他にも、大手飲料メーカーの梅酒商材に対しては、実際に私や社員はもちろんユーザーにも飲んでもらい、「一般的な梅酒よりも甘くなく、さっぱりとしていてアルコール度数も少ない」という商品特徴を活かした、「どんな料理にも合う食中酒」としての打ち出しを提案。3年に渡って色々な料理に梅酒、という季節に合わせた食材などをテーマにしたレシピコンテストなどコミュニケーションを続けました。結果的に、カテゴリNo.1と大きな差があったNo.2商品でしたが、No.1になった事例も作れました。同じ飲料メーカー様のウイスキー商材では、「ウイスキーを飲む回数や頻度を増やしてほしい」、「ウイスキーを飲む人を増やしたいということから、特に男性ではなく女性にウイスキーに合う料理を認知してほしい」という目的から、クックパッドでの検索ワードランキング上位30位に入る食卓の登場頻度が高いビッグメニューと言われる唐揚げ、コロッケ、メンチカツ、アジフライなどの揚げ物メニューを検索したユーザーに対して、ディスプレイ広告や動画広告を出す「検索連動バナー」などの広告メニューを開発し提案。こちらも年間の取り組みとなり、女性のウイスキー認知や経験が増え、商品の売上にも貢献しました。

その後、実際に売り場が動く事例を作り、そのファクトを持ってスーパー様の棚を確保するために全国のスーパー様を行脚(当時の上司だった藤井氏が責任者として尽力し全国津々浦々行脚していました)。「クックパッドで紹介した商品がスーパーで売れる事例づくり」や「クックパッド棚をつくる」ことでメーカー様がクックパッドに出稿したくなるような好循環なサイクルを作っていきました。(その後私がPRを担当するようになった時は、この売れた実績を、メディアに売り込み取り上げられ、トレンドを作れるようになっていきます。)

また、広告出稿いただいた際のクライアント様の商品を使ったレシピ数、レシピ検索数、レシピPV数、レシピつくれぽ数、アンケートデータなどの数値分析と今後の展開案などをつくり、食品や飲料、調味料など食品関係の企業様はもちろん、料理をする人が多く見ているということから、家電、車、映画会社など多くの非食品企業様へと販売領域を拡大させていきました。

クライアント様と一緒に「レシピコンテスト」などのタイアップページでユーザー参加型のコンテンツをつくり、レシピ投稿をするユーザーが増え、レシピ数が増え、レシピを見るユーザーも増えるという好循環なサイクルができていきました。
ユーザーが増え、今まで紹介した設計と施策を実行し、クライアント様のマーケティング課題を解決できるようになっていくことで、メーカー様、広告代理店様も倍々と増えていき、マーケティング支援事業グロースの型が作れました。(この時、事業グロースさせてきたことを評価いただき、クックパッド初の全社MVPをいただきました。社員全員の投票制という斬新な手法で笑。テックカンパニーらしくエンジニアが投稿システムを即座に作り、そのシステムによって自動集計されて即座に発表されました。嬉しかったのは多くのスターエンジニアの皆さんやエンジニア出身の当時の社長である佐野さんが私に投票してくれたことです。テックカンパニーだったクックパッドでは非エンジニア、特に事業部サイドが売上を作っているにも関わらず中々評価されず悔しい思いをしていたので、事業部の皆さんがどうすごいのかを代表して全員に分かりやすいように伝えたいと思っていました。ですので従業員の皆さんの投票という民意で決まったことが何より嬉しかったです。4年間かけて尽力したことが報われた気がして仕事人生の中でもとても思い出深い経験になりました。当時一緒に頑張ってきたたくさんのメンバーに心から感謝しています。)
メインのクライアント様の食品、調味料、飲料業界以外の非食品企業のクライアント様も増えた時、1→10のフェーズは終わったと判断しました。マーケティング支援事業は確立期に入り、営業、編集、分析、商品開発などチームもでき、採用も強化して優秀なメンバーがたくさんJoinしてくれました。

ここからは10→100のフェーズに入ります。この時には競合サービスがいくつかある中でしたが、月間1000万人が利用する「レシピサービス」の中では一定の認知、利用経験がされる程に成長していました。(まだこの時期は「料理番組」や「料理雑誌」には敵いませんでした。)

振り返ると、当時は事業グロースを目的としたマーケティング活動を担っていたと実感しますが、当時はただがむしゃらにできることに動いてきた感覚です。これまでお話ししてきたように、ブランド・エクイティという観点で見ると、認知されるためには事業をグロースする必要があります。

闇雲なマーケティングではなく、まずはマネタイズポイントを考え、とにかく使ってもらうお客様を増やし(BtoCサービスの場合)、それによってユーザーを増やすための取り組み(レシピコンテストなどのユーザーが参加する仕組みなど)が大事だということが分かっていただけたと思います。

ブランド認知獲得と事業グロースは同時に行っていくことで相乗効果を生みます。次はブランド認知フェーズのPRについてお話しします。

ブランド・エクイティファネルからクックパッドでのキャリアを振り返る:①ブランド認知 Vol.2「PR」

事業が軌道に乗り始めた2012年、社長が創業社長の佐野陽光氏から穐田誉輝氏に交代します。
その前の2011年12月の東証一部上場前に、穐田さんから「事業グロースから会社のグロースに尽力してほしい」と声を掛けていただいたのが、大きな転機となりました。

事業グロース担当として活動していた時から、広報業務の一部を対応しており、営業広報(メーカー様やスーパー様が見るようなビジネス誌や業界誌にクライアント様との事例を広報として売り込むなど)、採用広報につながるイベントや広報活動などはしていましたが、この時期から本格的に私の「PR」のキャリアがスタートします。

この時期、クックパッドはレシピサービスとしては一定の認知があり成長していましたが、yahoo!レシピ、楽天レシピ、レシピブログなどの競合サービスも出てきていたり、既存の「オレンジページ」「レタスクラブ」「きょうの料理」や料理テレビ番組やメーカー様が取り組むレシピサイトなど、たくさんの競合がひしめき合っている状況でした。当時の経営テーマは、圧倒的な認知度向上、料理好きの人達が見るサービスから脱却したメジャー感、使うのが当たり前のサービスにすることでした。
この経営テーマに対して、「競合優位になるブランド構築とPR強化」に注力することになります

私に任されたミッションは「クックパッドをミーハーにせよ」

当時、穐田さんからは「市場に多数の競合サービスが存在する中でクックパッドを圧倒的にミーハーにしてほしい(=誰もが知る圧倒的No.1サービスにして継続利用するファンを増やしてほしい)」というのが、私に任されたミッションでした。
その上での約束がひとつあって、「方法は問わないので任せるが、私(穐田社長)はメディアには出ない」というものでした。
「約束といえど、たったひとつであれば簡単なのでは」と思う方もいるかもしれませんが、実はこれがとても難しい制約なのです。
PRパーソンの皆さんにはご理解いただけると思います。
PRのコンテンツになり得るものは、主に下記です。

PRコンテンツ

世の中のビジネス媒体でも、社長インタビュー記事はよく目にしますよね。特にスタートアップは社長の想いや気付きから事業が立ち上がり、形になっている企業がほとんどです。それゆえスタートアップにおいて(スタートアップでなくても厳しい制約になります)、社長が出ないということはメインのPRコンテンツがないような状況でした。
そこからPRをしたことがない私のブランド認知向上、カテゴリ第一想起ブランド、取りたいブランドイメージにつなげていくブランド・エクイティ活動が始まります。本やメディアの記事を読むことはもちろん、たくさんのPRのプロフェッショナルに会いにいき、インプットとアウトプットを繰り返す日々です。
ミーハーの定義が「興味がない人を熱中させ、ブーム(トレンド)、当たり前にしていくこと」とすると、まずは「クックパッド」を知ってもらわないといけません。
先述したとおり、私が入社した2008年は200〜300万人の料理好きの方が使っているサイトで、周りの友人や家族に聞いても誰も知りませんでした。

マーケティングにも予算をかけない方針でしたので、当然PRにも予算はありません。そこでまず生活者の認知を高めるために、「クックパッド」のタッチポイントとそれぞれの量を増やそうと、メディア露出に注力することにしました。

当時、SNSはGREE、mixiが主流。facebookやtwitterも上陸していましたが、まだ利用する人は限られていた時代です。yahoo!などwebメディアは立ち上げ時期にあり(Yahoo!の場合は2008年にソーシャルメディア化を謳いリニューアルを実施した時期)、今よりもTV、新聞、雑誌、ラジオのメディアが影響力を持つ時代でした。

WEBメディアやSNSは今のような勢いはなかったので、当時一番リーチが取れるのはTV、次に新聞と雑誌に露出できるように各メディアやコーナー/連載などを研究し、PRコンテンツを作りにいきました。いわゆる攻めのPR活動です。

ブランド・エクイティファネルからクックパッドでのキャリアを振り返る:②ブランド連想 「トップオブマインドとブランドイメージ」

目指す状態は、 “料理・レシピならクックパッド”と、カテゴリで第一想起される(トップオブマインド)状態です。そのためのブランドイメージは、「食(料理・レシピ)のリーディングカンパニー」「UU数、レシピ数圧倒的No.1!のみんなが使っているサービス(マスブランド)」でした。

トップオブマインドと取りたいブランドイメージを取りにいくブランド連想フェーズの取り組みとしては、PRがメインでした(2012年まではほぼPRでした)。
先述したように、社長はPRコンテンツとして出していけなかったため、社長以外のコンテンツに限られていました。下記のようにPRコンテンツにはいろいろありますが、私がまず注力したのは「データ」と「人(ユーザー)」でした。理由は簡単で、コーポレート情報やサービス/プロダクト開発は自分がリードしてできるものではないからです。他の影響を受けずに、PRマターで実施できる仕組みを構築し、自分が担っているミッションを達成していきたいと思ったからです。

PRコンテンツ ※再掲

どこの企業でも活用できるPRコンテンツの「データPR」

意外かもしれませんが、私の主な仕事はレシピにまつわるデータアナリストとしての仕事でした。マクロミル時代からリサーチ、データ分析はよくしていた(前述の通りマクロミルとクックパッドで共同開発した「たべみる」も利用しながら)のでここから着手しました。「このTV番組には、昨年と比べて検索数が急上昇しているトレンドレシピの検索データや、その中でよく見られている人気レシピの紹介」「この新聞にはユーザー数の推移と、世の中ごととして関心が高い物価高の際にによく検索される食材(年中収穫できて安定or安価な食材など)の検索推移、物価高が原因で節約レシピを始めたユーザーさんを紹介できたら取材していただけそう」「この雑誌には新生活が始まる忙しい時期に”時短”、”食材3つだけ”、”プライパン1つでできる”食べ応えがあるレシピに定評がある人気ユーザーさんと、人気レシピの紹介をしたら取り上げていただけそう」「“ダイエット”というキーワードは1月(正月太り)3月(4月の新生活に向けて)、6月(夏前のダイエット)、8月(夏で薄着になり体が気になる)に検索の山があり、12月はほぼ検索されない(クリスマスや年末年始でイベント満載でダイエットの意識が低い)というユーザーのインサイトの定量データはマーケティング系メディアや女性系メディアには興味を持ってもらえそう」など、日々の膨大なレシピデータをリサーチ、分析し、過去人気になったレシピの増え方、検索数の増え方と同じ波形を辿っているメニューや食材を見つけてトレンドレシピとしてメディアやスーパー、メーカー様、広告代理店様に売り込むなどに取り組んでいました。

その結果、各メディア露出数は前年と比べて5倍以上増え、TVでの報道番組、ビジネス番組での密着、朝、昼の情報番組、ゴールデンタイムのバラエティ番組、新聞、ビジネス紙、業界紙、ラジオなどで取り上げていただく機会も増え、月に40件以上の露出が全国であるほどになりました。
特に日本テレビ様とのヒルナンデス!!レシピの女王とのコラボで、クックパッド代表の人気レシピ作者VS歴代のレシピの女王VS有名シェフor料理上手芸能人との「THEシンプルレシピ」という企画を2年越しでプロデューサーと形にし、1年間レギュラー番組として無料のPR企画として取り組ませていただきました。実際に一番ユーザー数が増えて事業グロースに貢献した「ヒルナンデス!(日本テレビ)」の放送中〜放送終了後は、クックパッドのサイトが落ちてしまうこともあるほどユーザーが増え(ユーザー様にはご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありませんでした。)有料機能の「人気順検索」で1位のレシピを紹介した時はデイリーの有料ユーザーの登録が数十倍に増え、クックパッドを見てくださるユーザー(無料、有料含め)も増えることでPV数が増え、広告事業の売上向上にも寄与し、事業貢献にもつながるブランド・エクイティ活動ができました。無料で春夏秋冬と年4回、各50分の大型特集をしてもらえるほど人気コンテンツになりました。

データPRのポイントは下記です。

データPR

まず重要なのは、「自社独自のデータ」であること。他の企業ではなかなか取れていないデータや他社よりもボリュームが多い(カテゴリNo.1企業など)データかどうかです。また、世相が反映しやすい(クックパッドはリアルタイムに作りたいレシピのウォンツ、ニーズのデータが取れているので世相が反映されやすい。例えば、物価高の時には安価の食材や値段が変わりにくい缶詰や乾物などの検索が伸びるなど)データの場合は、より一般の生活者に関わる情報になるためニュースバリューが高まります。次にその独自のデータが一定の量あるかどうかです。一回出してしまったら情報の鮮度がなくなってしまう情報では再現性がないので、切り取り方を変えて色々な切り口でデータを出せるか(データ量、検索ワードや期間、エリアなどによっての集計軸が複数あるか)も重要になります。

世の中の関心が高い独自データを切り出すことは、ニュースを見て、「このニュースが自社に関係するか」「自社のデータで反映されるとしたらこのデータだ」というのを考える癖をつけて、回数を重ねるとどなたでもある一定習得できると思います。また独自データの中からトレンドを見つけることは直近3年間くらいの比較データなどを見ると見えてくるので難しくありません。

一方でトレンドの法則を見つけることは容易ではありません。日々仮説を持って検証・リサーチしていくことでコツが掴めてきますが、トレンドの法則を見つけるのには苦労しました。具体例をお話ししますと、数十年前に流行った調味料「食べるラー油」はトレンドになり始めた時は200レシピ程度あり、検索推移をみる独自指標の「SI値(Search Indexの略で検索率の1000分率※クックパッドで1000回検索された時の該当キーワードの出現率)」が「0.5」だったというのを確認したとします。当時トレンドになるかもしれないとリサーチしていた「塩レモン」も同じく分析してみたところSI値も「食べるラー油」と同じくらい。また当時のレシピ数も200件と同じようなトレンドの法則を見つけることができました。これを確認するのには数ヶ月かかり苦労した経験でした。メディア様からは、「ネクストトレンド調味料」を教えてください、とよく問い合わせをいただいていましたが、実際にこの法則を見つけても、なかなか同じような波形の調味料のキーワードがない時もあり、出したいけど裏付けデータがないことに困ったこともありました。

どこの企業でもPRの切り口となり得る「ユーザー(利用者・顧客)」

どこの企業様でもユーザー(利用者・顧客)がいます。特にクックパッドのような無形サービスでは、アプリの画面やPCの画面しかメディアに出せないと、TVでの画づくりがしにくいことで露出が取りにくかったり、尺が短くなってしまうということがよくあります。無形サービスに限りませんが、ユーザーに出ていただいて第三者の声としてサービス・プロダクトの良さなどを語っていただくことで信頼度も増しますし、使用シーンやメリットが伝わりやすくなります。PRパーソンとしては最も重要なPRコンテンツと認識している人も少なくないでしょう。

クックパッドでは「ユーザーファースト」という企業として大切にする価値観、行動指針がありました。当時、サービス/プロダクトをより良くするためのユーザーインタビューや取材対応いただくユーザーインタビューなども担当していたので、クックパッドの中で最も多く、人気レシピ作者(レシピ投稿ユーザー)さんに直接お会いしていました。
クックパッドでは、ユーザーさんに一人一人お会いしたり、クックパッド主催のイベントなどを通じてお話しさせていただいて、ユーザーさんのご意向などを伺いながら取材に応じていただける方を見つけていました。人気レシピ作者である「レシピエール」というクックパッド公認のアンバサダーを発足しアンバサダーマーケティングをしていました。ただ、特にTV番組では今日連絡いただき、今日撮影して明日の放送がしたい、などタイトな依頼の場合も多く、お受けいただけるユーザーさんが見つからなかったり、急遽ユーザーさんがキャンセルになってしまったり、取材対応はできてもやむを得ない状況で放送がされないなど取材調整は大変でした。

ついに「料理・レシピ」のカテゴリNo.1へ

以上のPRを中心とした取り組みから、目指す状態であった、 “料理・レシピならクックパッド”と、カテゴリで第一想起される(トップオブマインド)状態になりました
ユーザー数やクライアント様数はもちろん、定量調査でのNo.1の確認、メディアや広告代理店様、行政などからも、“料理・レシピならクックパッド”と第一想起していただき、お問い合わせやイベント登壇、研究会への参加依頼などをいただく日々になりました。
本当に嬉しかったです。

カテゴリNo.1になると、「クックパッド」と言わない「料理を作ること自体の訴求」や「料理がやりたくなる活動の訴求」をして、今まで以上メディアに取り上げられる社会課題(格家族化や個食、料理の伝承がされない、ゴミ問題)をテーマにした戦略PRが有効になってきます。
「家族や友人と料理を作る、食卓を囲むことの重要性」などの概念の訴求、料理を作る習慣の訴求をすることで、カテゴリNo.1の「クックパッド」を見にきてくれる機会が多くなり、事業グロースにも、コーポレート/サービスブランディングにも貢献します。

ブランド・エクイティファネルからクックパッドでのキャリアを振り返る:③ブランド品質

カテゴリNo.1になり、伝えたいブランドイメージを伝えるだけでは育めないものがあります。
それはお客様からの「信頼」や「共感」です。信頼や共感があることで企業にとってのメリットについてはぜひ前回の記事をご覧ください。次のフェーズとしてお客様の愛着を育むためのブランディング活動が必要でした。
ブランディングとは、企業が持ってほしいイメージと生活者が持つ企業のイメージのGAPを埋める活動だと捉えています。


ブランディングとは

クックパッドは料理を作る時、買い物をする時によく見られているサービスです。ユーザーさんの属性としては、料理を作る回数は週に4,5日、朝昼晩と作っている方が多く、生活のインフラになっていたこともあって、「共感」「信頼」を感じてくださっているのをヒアリングやアンケートから実感していました。

人気レシピ作者(レシピ投稿ユーザー)は「レシピエール」という肩書で先ほどのレシピの女王の番組出演や自分のニックネームでレシピ本を出版したり、クックパッドの社員イベントで料理を振る舞ってくださったり、新しい機能についてのフィードバックやリクエストなどをくれたりなど、今思うとクックパッドを応援するファンとして一緒にクックパッドを創ってくださっていました。

当時ブランドとして決めて実行していたことは、ミッションである「毎日の料理を楽しみにすることで心からの笑顔を増やす」から、「料理が楽しくなることしかやらない」ということ。また料理を作る目的や頻度に優劣はなく価値観を押し付けないということ。レシピを載せてくれるレシピ投稿ユーザーがあってのプラットフォーマーとしてのクックパッドだったので、ユーザーを無くしては成り立たないので「ユーザーファーストな姿勢でいること」でした。レシピはユーザーさんのものであるというスタンスを表明し、どんな時でもユーザーファーストの姿勢を忘れないBI(ブランド・アイデンティティ)を会社として決めました。私がクックパッドに入社した理由もこのミッションに疑いようがなく、世界中の人に喜ばれる、役に立てると間違いなく思えたからでした。
実はレシピには著作権はありません。クックパッドに載せていただくことで利用規約上ではクックパッドにレシピの権利は帰属していました。ただ、私たちは法律という側面ではなく、レシピを通じて料理が楽しくなるコツ・ヒントを考えて投稿してくださったレシピ作者ユーザーへの尊敬と感謝の意を表して、メディアなどで紹介する際には、メディアの方に何度も長くて困ると言われても、必ずクックパッドのロゴと共に、レシピ作者ユーザーのニックネームとレシピタイトル(編集不可)を出していただいていました。

これはブランドとしての方針であり、料理を楽しみにする、というミッションを体現するスタンス表明の1つでした。レシピのブログや動画サービス、レシピを投稿するとポイントがもらえるような競合サービスが出てきても、クックパッドが圧倒的No.1でい続けてきた理由は、このようなユーザーファーストの姿勢や一貫性のある対応や表現などの「ブランド」にあると考えています。

ブランド・エクイティファネルからクックパッドでのキャリアを振り返る:④ブランドロイヤルティ

こちらが思ってほしいブランドイメージを生活者に持ってもらえても、愛着を持ってもらい、継続して使ってくれるファンにはなってもらえません。
前述のようにメディアへの出演やレシピ本の発売は人気レシピ作者ユーザーさんがクックパッドに愛着を持って継続的に使ってくれる要素の1つになっていました。

レシピを見てくださる閲覧ユーザーもとても大切ですが、当時クックパッドではそのレシピを投稿してくださる「レシピ作者ユーザー」を大切にしようと決めていた時期がありました。レシピ作者ユーザーに対しては、ミッションを体現する「つくれぽ機能」や「『春パスタ』で検索した1位のレシピ」等の賞賛は、料理の作り手の普遍的な欲求に応えたサービス設計や機能であり、自分が投稿したレシピのPV数やつくれぽ数、何のキーワードで何位なのかなどが確認できモチベーションがアップするレポート機能など、レシピを載せるユーザーに徹底的にフォーカスした世界観の醸成にこだわってサービス/プロダクト開発をしていました。それが、クックパッドが現在も市場を牽引している結果につながっていると確信しています。

アンケートをする度にターゲット認知度(当時は18歳~60歳までを料理をするかつインターネットが使えるメインターゲットとして捉えていたと記憶しています)は向上し、私がいた10年間で最終的には90%以上にまで伸び、これ以上は伸びないというところまできました。ブランド名との関連イメージでも「親しみがある・身近」「料理レシピのNo.1ブランド」「料理が楽しくなった」「好き」「なくてはならない(料理をする時のインフラ)」の数値が高まってきてブランド連想やブランドロイヤルティ(満足度、好意度、NPS、利用意向、マストハブ)も高まってきた実感がありました。そのスコアと同時にMAU、WAU、DAU、PV、レシピ投稿ユーザー数なども順調に伸びており、広告事業、有料会員事業への貢献にもつながっていました。

レシピ作者ユーザーさんだけではなく、レシピ閲覧ユーザーさんも含め、大切なクックパッドユーザーさんに対して感謝を伝え、レシピサービス圧倒的No.1を不動のものにするために、ビッグデータの過去の推移からニーズが急上昇しているトレンドレシピや食のネクストトレンドの発信を目的とした「クックパッドアワード」を企画、推進し、数年に渡りイベントを開催しました。
https://info.cookpad.com/news/press_2014_1127
https://info.cookpad.com/news/press_2015_1130

「ユーザーファースト」というコーポレートアイデンティティ

「クックパッドアワード」についてもお話しします。これは、年間で一番レシピを投稿してくれたユーザーの表彰や、一番の人気レシピを生み出したユーザー(レシピPV数一位、レシピつくれぽ数1位など)、一番作られた人気レシピを生み出した企業様、ビッグデータから見るネクストトレンドレシピの発表、料理を楽しくしてくれた著名人の表彰、実際にネクストトレンドレシピの提供などをして食べてもらう機会も作り、ユーザー600名に加え、クライアント様やメディア様、株主様、行政、従業員も参加するような全社を巻き込んだ大きなイベントでした。

表彰されたユーザーからは「こんな晴れ舞台は人生で初めてで、毎日普通にやっていた料理とそのレシピの投稿で誰かの役に立てるなんて嬉しい、今後もクックパッドでレシピを発信しレシピを通じて人とつながっていきたい」という声や、来場してくれたユーザーからは「普段は顔が見えない人気レシピ投稿ユーザーさんに会えて、直接に子供が苦手な食材を食べてくれたお礼が言えてよかった、料理が楽しくなる機会だった」。

クライアント様からは「普段はデジタルでユーザーが見えにくいがこんなに多くの人に自分のメーカーの商品を使ってもらって料理を楽しんでくれている様子が伺えて、インターネットの世界ではなく実世界でのことなんだと改めて気付かされた。今後も料理が楽しく作れる商品をクックパッドを通じて発信し続けたい」。

株主からは「実際に使っているユーザーやクライアント様が楽しんでいる様子やクックパッドの数字で見る成長を感じ取れて、社会的に意義深いサービスだと改めて感じたので引き続きサポートしていきたい」。

従業員からは「普段バックオフィス業務を担当しているが、実際に使ってくださっているユーザーやクライアント様に間近に感じることができ、自分たちはこんなに使われる社会に必要とされているサービスを作っているんだ、とより仕事に意義を感じクックパッドで働き続けたいと思った」という声をたくさんもらえるイベントになりました。

アンケートでの満足度などのロイヤルティも高かったことから、ユーザーだけではなくステークホルダー全員に応援してもらえるサービスへつながっていたと振り返っています。2014年に企画し、開催を始めてから退社するまでの数年間、イベント形式でのクックパッドアワードを続けました。2021年時点ではイベント形式かは分かりませんが、クックパッドアワードを実施していたようです。

外部環境としては、yahoo!レシピ、楽天レシピなど大きな資本の参入があったレシピサービス業界でしたが、結果、yahoo!レシピは終了し、yahoo!トップのカテゴリは「クックパッド」への導線に変更されました。また楽天レシピは現在もサービス提供されていますが、ユーザーの伸びはそこまで増えておらず、レシピ動画サービスが参入してきても、クックパッドのMAUは未だに抜かれていないようです。

当時、最も人気レシピ作者さんに会っていた私が皆さんから聞いていたことは「レシピ投稿はお金のためではない」ということ。そもそもクックパッドはレシピ投稿に対してお金やポイントをお渡ししていません。人気レシピ作者さんからは普段自分が作っている料理を投稿することで、誰かの役になっている、喜んでもらえるということが社会とつながっている気がして嬉しい、その反応がデジタル上で見えるのが楽しいし、ということをお話しされていました。ユーザーの皆さんが料理を楽しくなる世界観を壊さずに、プラットフォーマーとして寄り添える存在でい続けることを強く意識して、社長から従業員まで、全員がサービス運営をしていたことがクックパッドが選ばれ続けるサービスである理由だと考えます。自らやりたいと行動する動機付けは「料理」という日常のことだからこそ、ポイントやお金ではない「誰かの役に立ちたい」「食べてくれる人に喜んでほしい」という気持ちからではないでしょうか。

「ミッション」という社会への提供価値を追及しきった会社がカテゴリNo.1となり、「唯一無二のブランド」になる

クックパッドでの経験から、ブランド・エクイティ活動は、各フェーズの目的に合わせて、手法はPRでもマーケティングでもブランディングでもブランドマネジメントでもさまざまで良いのですが、何のためにやるのかという手法を超えたミッション(当時の私で言うと「クックパッドをミーハーに」)を設定(オーダーを受けても自分で設定しても良いと思います)し、あらゆる方法で取り組み続けることだと思います。

ブランド・エクイティ活動に完了はない(世界の人口全てがファンになって使い続けるサービスでない限り)ので、時代に合わせて提供したい価値を世の中にアウトプットし、世の中が必要だと感じて選ばれ続けるサービス/プロダクトでい続けることではないでしょうか。

次の記事では、クックパッドの次のキャリアであるGU/ファーストリテイリングでの具体的な経験からブランド・エクイティの有用性についてお話ししてみたいと思います。

参考
楽天がクックパッドに勝てなかったワケ
ヤフーとクックパッドが業務提携--「Yahoo!レシピ」は終了へ
現在でもクラシルよりも見られている【ニールセン調べ】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?