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こどもの熱性けいれん-#8000と救急車要請-

この記事は医学的根拠に基づいたものではなく、体験談です。

めありーには熱性けいれんのくせがあり、2歳半現在で2回けいれんを起こしている。

熱性けいれんとは

日本医師会ホームページより

字のごとく「熱があり、けいれんを起こす病気」です。生後5、6か月から5、6歳までの子どもに使われる病名で、尚且つ熱の原因が髄膜炎、脳炎など中枢性疾患や代謝性患ではないときです。

発症時の状況と対応、経過について書き留めておきたい。

保育園の洗礼で体調不良続き

娘は生後10カ月になった8月に保育園に入園した。
秋生まれで、冬を1度経験していたけれど、一度も熱を出したことがなかった。

「保育園に行くと、いろんな病気になるよー!」と周りのお母さんたちから聞いていた。
いよいよその時がきた。

保育園に行き初めて半月で初めての発熱。咳もあり。
それから一カ月間、たびたび熱を出した。まさに保育園の洗礼。
熱が出るたびに病院に連れていって薬をもらったものの、飲んでもイマイチよくならない。
熱がない時も「たまに横になってぼんやりしていて心配」と当時の日記に書いている。
咳は続くし、下痢になったり、嘔吐したり、体調が完璧にならない。可哀想だった。
朝の調子を見て保育園には連れていくけれど、いつ電話がかかってきてもいい心づもりで仕事をしていた。

症状の悪化、原因は?

誕生日直前の9月のある日、昼頃に保育園から「発熱お迎え」コール。
39℃以上の熱は初めてのこと。
子どもは熱が高くなりがちなので、機嫌がよければそこまで心配しなくてもいいと聞いていたけれど、初めて食事を拒否したり、ジュースを飲んでも吐いてしまったり、あまり機嫌がいいとは言えない状態。

夕方熱が40℃超えたので、遅くまで診療しているかかりつけではない病院につれていくとインフルエンザの検査をしてくれた。
結果インフルは陰性、RSウイルス(2歳までに100%の子がかかるという風邪の一種)が陽性だった。

原因がわかったところで特効薬はなく対症療法なのだけど、原因不明の不調ではなくなったので少し安心して立ち向かえる。
なにより明日はめありー1歳の誕生日。
保育園はお休みして、家でのんびり、一緒に過ごそうと思った。

一生忘れない誕生日

日付が変わって、誕生日。
本人が高熱でしんどそうなので、「大きくなったなー」と1年間を思い返している暇はない。

午前2時に泣いて起きた娘にジュースを飲ませて、もう一度ベッドに寝かせると様子がおかしい。
体が硬直してしまっている。

けいれんだ!と思った。
夫の母から夫が小さい時に熱でひきつけを起こした、と聞いていたから、もしかしたら娘もあるかも、と思っていたし、眠る前に夫に「熱が高いし、もしかしたらけいれんあるかもねぇ」と話していた。
Twitterでけいれんの体験談や対応を読んだこともあったので、案外冷静だったと思う。

横で寝ている夫を起こして、時間を計るように頼んだ。
娘の体がピクピク動き始めた。
私は横向きに寝かせて、服をゆるめて、痙攣が左右対称なのを確認した(全てTwitter仕込み)

初めての#8000

3分くらい経った頃に、#8000(子供医療電話相談)に初めて電話をかけた。
救急車を呼んだ方がいいか相談したかった。

体感ではもっと長く痙攣しているように思えて、電話が繋がるやいなや症状を説明しようとした。
すると、電話口の看護師さんが「落ち着いて」というように制して、子どもの年齢や住んでいる場所、そして(なぜか)私の年齢を聞いてきた。
そこまで終わって初めて症状を聞いてくれる。

私「RSウイルスで高熱が出ているんですが、今、痙攣しています」
看護師さん「今何分くらい痙攣していますか?」
私「もう5分くらいになると思います」
看護師さん「5分ならすぐに救急車を呼んでください」

以上でやりとりは終わって、電話は切れてしまった。
最初の質疑応答の方が長かった。
#8000にかけたら、必要に応じて救急車も呼んでくれると思いこんでいたけれど、そうではないらしい。
それでも、看護師さんと話したことで私はもう一度冷静になれた。

ちなみにけいれん時の救急要請や受診の目安はこちら。

朝日新聞digitalより

熱性けいれんは通常、1~2分で終わりますが、5分を超えてけいれんしている場合は救急車を呼びましょう。
お子さんが初めてけいれんをしたときには、日中だったらすぐにかかりつけを受診、夜間や休日でも救急外来などにかかりましょう。
初めてのときには、その原因が何かわかりませんからね。


初めての救急車

救急車を呼ぶのも初めてだった。

救急に電話しているときには、娘の体のぴくぴくは止まっていた。
でも、電話口で「けいれんは今も続いていますか?」と聞かれて、私は「わからない」としか答えられなかった。
ぴくぴくは止まっているけれど、体がカチカチで動かない。普通ではなかった。

救急車は電話して5分くらいで来てくれたと思う。
その間5分間、娘の様子は夫に見てもらって、私は母子手帳や保険証、娘の着替えなど最低限必要なものを鞄に詰めた。
(自分が着替えることは思いつかず、上下ちぐはぐの短パンパジャマのままだった。
あとで我に帰った時にちょっと恥ずかしい思いをする)

救急隊員の方からそれまでの症状を聞かれた。
大体、けいれんが起きた時に確認したことだったのだけど見落としもあった。
「顔色」は答えられなかった。我が家の寝室に間接照明しかなく、顔色がわかるほど明るくならない。

娘が救急車に乗せられて、付き添いで私も乗った。
夫は病院が決まり次第、車で来ることになった。

救急車の車内でも、娘の体はかちかちのままで、目は開いているものの目線が定まらない。
目が合わない。
娘は大丈夫なの?と怖かった。

隊員の方が「お母さん、声をかけてあげてくださいね」と言ってくれた。
「けいれんの時は体をゆすったり、声をかけたりしてはいけない(刺激で痙攣が長引く)」と事前に読んでいたので、声かけていいの?と思いながら、声をかけてあげないと娘が戻ってこないような気もした。

搬送先は同市内の大学病院だった。
詳しい時間は忘れてしまったけれど、市内の端と端で近くはない距離なのに、救急車だとあっという間だなぁと思った。
救急車初乗車、娘はもう覚えていないけれど、私は一生忘れないと思う。

入院生活とその後

病院に着くと、私は救急の先生にまた症状の説明をした。
その頃には娘は自分で体を動かせるようになっていて、娘が戻ってきたのを見て、私も笑う余裕が出てきた。

娘は私の声にも反応するし、先生たちの点滴等の処置には泣いて、暴れて応戦した。

そこから様子を見るための入院生活が始まる。
この時のけいれんは、高熱があり、けいれんのタイプを考えても、大きな病気ではなくよくある熱性けいれんだろうということだった。

丸一日くらいはまだ目線が定まらず、私の方を見てはいるけれど、目がふわふわしていた。
まだ目が合っていないようにも見える。
心配で先生に聞いてみると、「長くけいれんした場合にはよくあること」とのことだった。

熱が長引いているので、入院から二日後に解熱剤で熱を下げた、
熱が下がると、体に発疹が出た。
突発性発疹だった。
めありーはRSウイルスと突発性発疹のダブルパンチを食らっていたのだった。
よくがんばった。

熱が下がってからはすこぶる元気になり、点滴を引き抜こうとしたり、ナースコールを勝手に押してみたり、本領を発揮し始めた。
一方私は24時間の付き添い、全食事コンビニ食、狭いベッドで添い寝、娘が寝ている間に急いでシャワー、一歩も外にでられない等で煮詰まっていたので、外界のみなさまに助けを求めたりした。
お見舞いに来てくれた方々ありがとうございました。
今のようなコロナ禍だと相当きついと思う。

入院から一週間後、晴れて退院。
保育園入園以来、どこか体調不良が続いていためありーだったけれど、これ以降見違えるように元気になって、本当にうれしかった。

ちょっと遅くなったけどお誕生日会をして、ケーキを食べた。

2度目の熱性けいれん

時は流れ一年後、めありー2歳の誕生日の前日、彼女はまた熱を出した。
そして、まさかなーと思いながら警戒していた私の横で、誕生日当日の午前2時頃にまたけいれんしたのだった。
もしかしたらこれはオカルト系の案件だろうか。
3歳のバースデーも気をつけないと。

幸い2回目のけいれんは軽く、翌朝受診して、経過も良好だった。
この時初めて痙攣予防の座薬をもらって、その夜使用した。
すると娘がタチの悪い酔っ払いみたいになってしまった。(テンションブチ上げで喋りまくる、意味のわからない言動、千鳥足でフラフラ歩いてすっ転ぶなど)
成分的によくある副作用らしいが、できればもう使いたくない薬だ。

けいれん中の対応で大切なこと

けいれん中の対応について、1回目のときに私の頭の中からすっぽ抜けていた大切なことがある。
「動画を撮る」ということだ。
これももちろんTwitterのお母さんたちからの情報だ。

動画を撮れば、時間も測れる。
けいれんの様子もそのままお医者さんに見せられる。
本当に熱性のけいれんなのかどうか、判断するには1番確かな方法だ。

どうしても焦ってしまうので、いろいろしようとせず、子どもを安全な場所に安全に寝かせたら動画を撮る!
それだけできれば100点と思う。(動画撮るのとは別に架電用のスマホは確保したほうがいい)

けいれんが熱性けいれんであれば命に関わることはないので、とりあえず落ち着くべしと2回目以降は心がけている。

強い味方、#8000

娘のけいれんで、私も初めての#8000や救急車要請を経験した。
#8000はその後も度々利用している。
夜間、病院が閉まっている時間帯に開設している子ども医療電話相談だ。
(開設時間は県によって違う)

ちなみに、私は岡山県在住だが、一度県外で利用したことがある。
電話をかけた時にいる県の拠点に繋がるので、土地勘がないということを伝えると、その時間に受診できる最寄りの病院を詳細に教えてくれた。

救急で受診するべきなのか、家で様子を見てもいいのか、素人では判断できないことが多い。
家で見ると自分で決めても、もし大きな病気だったら?と常に心配が頭から離れない。

そういう場合に#8000に相談しておけば、専門家の意見が聞けるので安心感がある。
家で見るならどういう処置をすればいいのかを教えてくれて、とても心強い。

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