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ユーフォ3期雑感7 (12話)

物語も佳境に入り、いよいよ全国大会に向けての、最終オーディションでありましたね。
実質、最終回であります。(個人の感想です)
いや、実質でも無いかも。

最終オーディションは、まさかの久美子と真由の再オーディションでありました。
真由の名前が先に呼ばれたのは、意味有り気でありました。
久美子の提案で、ブラインドオーディションとなりましたが、滝先生はそこ迄考えが及ばなかったとは言っておりましたけれど、本当にそうだったのかなぁ。
但し、久美子達3年生に全幅の信頼を置いているのも感じられましたし、それを踏まえての再オーディションであるなら、中々の策士であります。
実力主義を標榜しながら中途半端な状況を、滝先生も把握していない訳が無いと思うのです。
それでも部員第一だからこそ、滝先生としては自分の決断では無く、部員全員一致で納得出来ないとしても、その判断を委ねたのかも知れません。

オーディション前には、漸く久美子が真由に素直に向き合う場面があって、久美子の本音や真由の過去や真意も明らかになって、涙しました。
正直に言えば、これで真由のソリも全国金賞も、個人的にはどうでも良くなりました。
もう、充分なんですよ。
是迄の事を、考えたらホントに充分で、真由が真の意味で救われたり変われたりは多分無理でしょうけど、その切っ掛けにはなったでしょう。。

そして、再オーディションの結果は、真由が選ばれました。
挙手は同数で、最後に麗奈が選ぶ形となりましたが、あからさまに挙手の偏りがある様に感じて(そう言った演出)、ブラインドであっても奏者がわかるもんじゃないのかと思いました。
有識者に依るとやはりそうみたいで、これが逆の結果であれば面白かったのですが、実力主義を標榜したとて本質的には変わり無かったのかなとも感じたりしました。
そもそも、実力主義は標榜するものでは無く、少なくとも運動競技では当たり前の事ではありますし(そうでなければ勝てる確率を自ら下げる行為)、吹部の強豪であれば同様なのかなと思われます。
とは言え、情に流される事が悪いとは言いませんし、「たかが部活」と言い切った真由からすれば、それも肯定している事になる訳なんですね。
実力主義以前に、全国大会金賞を目標に掲げている訳ですから、それでも狙える力があるならいいのです。
当然その辺りを理解しているであろう久美子が、ブラインドを提案したのも、平等性を担保するメッセージだった様に思えます。
更に、例に依って原作ネタバレが流れて来て、どうも結果の改変があったらしいので、一応原作を読んでもう一度考えてみようかなと思います。
これはアニメの雑感ですから、原作の感想とはまた別ではあります。
ホント正直どっちでもいいのですが、平等な実力主義を厳密に成立させる難しさの表現と言う意味では、悪い改変では無かったのかなと、取り敢えずは思いました。
但し、万が一にも有り得ないと思いますが、最終回での大どんでん返しは止めて欲しいですね。
流石に、改変しておいてそれは無いでしょう。
まぁ、個人的希望的観測込みですが、恐らく劇場版製作の可能性大かと思われますので、演奏シーンを追加して、再構成の上で原作準拠と言うのが、丁度好い塩梅の落し所ではあると思います。

かつては「下手な先輩は罪」等と言い放っていた奏も奏で、すっかり久美子の信奉者でありますが、オーディションの挙手では葛藤が伺えましたし、視野も結構広いので(まだ分析は甘いですが)、良い経験となったのだろうとは思います。

そして、夜の大吉山展望台ですね。
"特別"の始まりの大吉山で、久美子も麗奈も号泣でありまして、作画の迫力たるや全く別の作品でした。
麗奈の謝罪は迷いの現れであり、やはり音楽に対しての真摯さの現れでもあり、全国金賞への強い拘りなんでしょうね。
久美子の「悔しい」がやっと聞けた訳ですが、部長としての負担が大きかったのは間違い無いにせよ、その気持が更なる成長への礎になる筈です。

泣いても笑っても何れにしても、早いもので次回はいよいよ最終回であります。
どんな形であれ、黒江真由に対するヘイトが無くなる事は無さそうですが、少なくとも笑顔で終われる内容である事を、祈るのみではあります。

(了)

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