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憧れを突き詰めた先にあったもの。わたしがnoteを書く理由

日曜日の朝、定例の友人とのオンラインMTを行った。
職場で知り合った友人で、現在は海外に住み、新しいチャレンジに挑んでいる。
1〜2ヶ月ごとにZOOMを繋ぎ、お互いの近状や今考えていることを話しているのだけど、彼女との会話を通して思考が深まったので、記録に残しておこうと思う。

※友人とMTを始めたきっかけは以下に。

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昔からコラムやエッセイの類が大好きだった。
ビジネス本や実用書には見向きもせず、日々の生活や心の動き・処し方について書かれた文章を、本・ネット関わらず、読みまくってきた。

今考えると自分の心情に限りなく近い文章や、
自分にとっての理想の「在り方(ライフスタイル)」を表現する文章をずっとずっと探していたのだろう。


そうしてたまにそういう文章に出会えた時は宝物に出会えたようで、大事に大事に何度も読んだ。

けれど、なぜだろう。
こころのどこかでは完全に満たされない自分がいたのは。

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8年前にとある会社の存在を知った。
当時はまだ社員数も50〜60人の中小企業で、知名度もそこまで高くなかった。

北欧プロダクトをメインに扱うECサイトで、オリジナル開発アイテムにも注力し始めた時期だった。
「丁寧な暮らし」というものが脚光を浴び始めた時期に、愚直に、丁寧に、暮らしを豊かにする発信やアイテムを、自社サイトやSNSを通じて提供し続けていた。

「なんか好き」
「なんか心地よい」

その「なんか」という言語化されないものを
徹底的に考えて言語化し、プロダクトやコラムというもので表現し、人々の「暮らし」を確実に豊かにしいていくこの会社の魅力はものすごいものだった。
こんな風に在りたい、という憧れそのものだった。


実は過去に2度、この会社の採用試験に応募したことがある。
1回目は7年前、2回目は去年の夏だ。

2回とも、書類選考で落ちた。

選考書類の内容はエッセイと、「私のすきなもの」という題材についてまとめたパワーポイント資料だった。子育てと仕事の合間を縫いながら最後の最後まで推敲して作り上げた。

やっぱり。と思いつつ、思っていた以上にショックを受けた。

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なんだか煮えきらない気持ちを抱えたまま、なぜこんなにこの会社に惹かれるのか。
うまく言語化できない自分にもやもやしていた。

そんな時に「SOEJU」というECサイトに出会った。
30代後半から訪れる、加齢という変化を受けて「着る服がない」という悩みを抱えた女性は多い。
そんな女性たちに向けて、自社開発したシンプルで上質な洋服をECサイトで販売しているD2Cの企業だ。

経営者の市原明日香さんは大手コンサル、ラグジュアリーブランドという華やかなキャリアを歩みながらも、お子さんの病気により退職。
紆余曲折の上、SOEJUを運営するモデラートという会社を設立した。

そんな起業ストーリーや、何よりも市原さんの穏やかで、品があり、わかりやすい話し方に惹かれて興味を持った。

(※もう5回は聞いた。ファッションの話だけど、ファッション以上の内容。ぜひ!!)

SOEJUのサイトを見ていて、その美しく機能的な洋服はもちろんだけれど、何よりも「読み物」としてのおもしろさに惹かれていく自分がいた。

一つひとつのアイテムごとに「商品ストーリー」というタブがあり、なぜこのアイテムを作ったのか、がそれこそ物語りのように語られている。

模倣や、すでに市場にある商品のマイナーチェンジではなく、日常生活に目をこらし、課題を発見し、それを解決するための生地選びやパターン選びを行い、今までマーケットになかった新しい価値のある服をつくる。

そしてその過程ひとつひとつを言葉を尽くして言語化する。

そうして紡がれた言葉の先に、
「こんな生活をしたい」「こんな人間になりたい」というまだ見ぬ未来の、なりたい・在りたい自分を、顧客たちは豊かに想像を膨らますことができるのだ。


ここまで考えてはた、と気づいた。
前述した会社とまったく同じ点に惹かれている、ということに。

水面化に隠れている、日常の不便や不満を発掘し、それをプロダクトによって解決し、より良い暮らし・より良い自分になれるサポートをする、ということ。

自分たちの世界観を徹底的に掘り下げ、議論し、
「言葉」にして表現する
ということ。

この点が前述した会社とSOEJUの大きな共通点だった。そしてわたしが猛烈に惹かれる本質的な理由はそこにある、と思い至った。

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noteを始めてからおもしろい変化が起きた。
前述した会社への未練が、少しずつ薄まっていったことだ。

「暮らしってこうなると良いよね。」
「こういう時辛いけど、わたしはこう考える。」
「この間見かけたらあのご婦人はなぜあんなに洗練されて見えたのか?」

それを自分に問いかけ、自分の言葉にしていく。
わたしが曲がりなりにも抱えている「世界観」というものが「記事」という形で確かに積み上がっていく。

前述の会社も、SOEJUも、わたしも。
土台や規模やアウトプットの質は天と地ほども差があるけれど、本質的にやっていることは同じなのかもしれない。
わたしがやりたかったことはこれなんだ。


そう思い至った途端、かの会社への執着が昇華されたような、そんな気持ちになった。

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わたしは「言葉」で何を表現したいのだろう。

生きていくって大変だ。
きれいなこと、楽しいことばかりでは勿論なく、苦しいことの方が多い。
けれど、そんな中にあっても自分の見方次第でキラッとした希望の粒はそこかしこに隠れている。
そんなものを書いていきたい、と不遜ながらおもう。


かつてのわたしが求めていた文章を、今日もネットの大海にむけて投げてみる。

これが海の藻屑と消えるか、砂浜にいる誰かに受け取ってもらえるかそれは分からない。


けれど、確かなことが一つだけある。
書くことは確かにわたしの救いとなる、ということだ。

そんなことに思い至った友人との会話だった。


※この文書はほんとに自分勝手に書いたので、公開するか迷いました。文の構成もめちゃくちゃで論理も通っていないです。
けれど、私の今年の漢字は「出」。自分の中で考えを煮詰めがちな私ですが、その漢字に従って公開させていただきました。
身体も心も思考も。循環させていこうと思います。

それでは、仕事いってきます。
良い一日を!













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