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ゆらぐ

私は夜になると、今までのことこれからのことについて悩むことが多くあるんです。

そんな私を勇気づけたくて、書きました。

ゆらは私で、あなたです。

同士に響きますように。

以下本編

なぜ俯くのか
なぜ耳を覆っているのか
なぜ背中を丸めているのか

己自身の道を歩いているというのに

思い返せばちょうど3秒前までゆらにはその道が輝いて見えていた
これまでにたどってきた道はもちろんどの分岐路よりも美しかった。
そして、広く、柔らかく心地が良かった。
だから、どこにも曲がることはなく、そして歩みを止めることもなかった。

今ゆらは再び分岐点に立った

今まで通りに真ん中の道を選ぼうとした。

足がどうしても進まない。

こわい、今まで感じたことの無い新しい種類の恐怖がゆらの胸を支配する。

立ちすくむ、足首から下の血の気が失せる

それぞれの道が真ん中の道を蔑むように見えた。

真ん中の道には今まで見た事のない鬱蒼としたものが立ちこめている。

黒い雲もどこからかやって来て、真ん中の道の奥のほうでうねりながら、うめきながらその体を大きく際限なく膨らませている。

これからは誰も助けてくれない、茨の道しか選べないのだ

目の前の景色を眺めていると、ゆら自身がそれに吸い尽くされそうだった

それはゆらには許せなかった、思い切り息を吸い込む
胸を膨らませ、景色ごときに自己が侵されてたまるものか

その心意気はゆらが今まで歩いた道が形成した

そのことを自覚した途端、ゆらの身体に血が滾る

大丈夫だ、何の心配もない

その心意気があれば、どんなに蔑まれようと、暗雲が立ちこめていようと、ゆらはゆららしく歩いてゆける

今まで歩いた道が、輝いていた道が、茨の道をゆらと共にあるいてくれる

揺るぎない強い足取りで進め

己の道を歩いているのだ

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