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死のものがたり

死生観について初めて向き合ったのは10年くらい前。
死生観を知るのはそれぞれに簡単だけど、
【こわいよね】【こわくないよね】【空から見守ってくれてるよね】くらいで、
本当に向き合う人って少ないのでは。
避けているわけではなく、
知る、考える機会がないのは、
とくに日本人だからだと思います。
宗教(死後の世界を信じる本質)という存在がほぼない日本人にとって、
まさに【どこに死に支えを求めるか】は健康なうちから考えて、決めておくべきだと思います。

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(読んだ本はすぐに捨てるので拾い画像です)
この本は母が癌になってから、癌とか保険とか葬儀とか、
私がすごく敏感になっていた時に出会った本です。
* * * * * * * * * ** * * * * * * * * * * * *
がん専門医が、
2 万人の治療に関わって考えたこと
伝統も宗教も失って、
無力に死に直面する日本人に、救いはあるか?
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ということが帯に書いてました。
タイトルと内容は結構違って、ポップに死について学べる内容です。

とくに覚えているのは【お星様になる】ってよく耳にするオハナシ。
それって全然ロマンチックな話じゃなく根拠があって、
星々の元素(人体を構成する酸素原子や炭素原子は星の内部で核融合によってできたので)から見ると、
私たちは死んだ後、塵になって宇宙に還り、新しい星の一部になる。
宇宙の一部になる。
だから人の命を思って、空を見上げるんだろうなぁと思います。

そしてまた、宇宙にも太陽にも星にも寿命がある。

どんなに進化しても人間の死亡率は100%
自分も死ぬし、自分を含む歴史も死ぬ、宇宙自体も死ぬ。
永遠は存在しない、死は孤独ではないことを本質から知ろう。
死と向き合うことで孤独感からの解消に繋がります。

犬を保護する時も、もちろん死ぬ時のことまでわかって飼いました。
人間は大脳を進化させた結果、【近い将来自分が死ぬ】と知ってしまいましたが、
人間以外の動物は大脳が発達してないので、自分が死ぬことを恐れていないし、
いつか死ぬことをわかっていない。
死を怖がるほど発達していないのです。
だから、人間が動物の死に悲しむのはエゴであり、本質ではない。
もちろん5キロくらいの犬が動かなくなって冷たくなったら、
理解していても私だって泣くと思いますが、
考え方を自分に向けるか、死んだ本人に向けるかで救われる思いって
あると思うんです。
これは死に直面しなくても、人生に起こりうる全ての事の視野が広がるんじゃないかなぁと思います。
ペットロスの人がいたら教えてあげてほしいです。

最近読んだ本で、【死にカタログ】という本がよかったです。
上の本とは違い、
ドクターではない人が死について徹底的に調べてまとめた本です。
(書き出して一週間で元気がなくなり、全て無意味に思えて、ノイローゼになりながら書いたらしいです。)
この本で面白かったのが、世界で死のカタチが違うこと。
例えば
フィリピンのスーロッド族は死んだら【コオロギになる】
フランスのブルターニュ民間信仰では【ハエになる】
中国道教では【キョンシーになる】
スウェーデンでは【肥料になる】
日本では【嘘つきは地獄に落ちる、良い事をした人は天国にいく】
しかも地獄ってフロアごとにサービスが違うらしく、
8階建てらしいです。
最下層は無間地獄。牛や馬の頭を持つ怖い管理人に永遠にいじめられるそうです。

!!!!

ついつい日本はマトモな国だと思ってしまいがちだけど、
ちょっとクスッとしてしまいました。

その中でも
フィリピンのマノボ一族の考え方がとっても素敵でした。
【死んでも何も変わらない】と。
先に死んだ人と再会して、結婚したり仕事をしたりしてもいい。
天国も地獄もないとっても穏やかな考え方ですね。

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それからは、マノボ一族について調べていますが、すごく情報が少ないけど、
知れば知るほど素敵です。
ぜひ行きたい場所になりました。

ほとんどの人は死を教わったことがない、見たことがない。
そういったことが死がわからない原因なのではなく、
単に自分がわかりたくないのかもしれません。
【死はそれまでの人生が津波のように襲ってくる】
死と向き合うというのは、結局、自分の生き方と向き合うことのようです。
死に向き合わない人はたぶん自分の人生とも向き合ってないのかも。
もしくは向き合うのが苦手。

私も改めて考えさせられました。

この本を読んで思い出したのが、2012年に日本科学未来館での
企画展「世界の終わりのものがたり~もはや逃れられない73の問い」
この企画展が本当に面白かった。
2011年に起きた東日本大震災により、特に日本人は平和で穏やかな生活が一瞬にして崩壊してしまうこと、一変してしまう可能性が常にあることを誰しもが思い知らされた中、
終わりについてさまざまな観点からとらえる73の問いを通して、来場者に考えを問い続ける形。

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(奇跡的にカメラロールの中に残ってました!)
この企画展、ぜひもう一度やってほしい。


ふと、

今後の夢ってなんだろう、、、と思いポツポツとメモしたりしています。
まず、会いたい人がいる。
塩田千春さん。ベルリン在住の現代美術家です。
10年以上前にミクシーで知り、上京してから彼女の作品を見に、いつも美術館に行ってました。
当時は小さな美術館でたくさんのアーティストの中に一個の参加という感じでしたが、
2019年、六本木ヒルズ森美術館で大規模個展「塩田千春展:魂がふるえる」が森美術館で開催され、(森美術館史上2位の来場者数66万人)
入り口から号泣していたのは私だけです、、、。照

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会って何をするかではなく、いつか手紙を書いて、会いに行きたいとずっと思っています。
命懸けで作品を表現するために、本人が頭からペンキを被ったりするので(皮膚呼吸できないので死にます)どうか死なないレベルで作品を生み出してほしい。
いったいどうやったら会えるのか、考えます。
ドイツ、行きたいです。

もうひとつの夢は、シロナガスクジラのシッポを間近で見たいです。
理由は、地球に存在する動物の中で最大だからです。
クジラは見たことありますが、シロナガスクジラがいいんです。

もしかしたらバハカリフォルニアで見れるかもしれないという。
めちゃくちゃ乗り物酔いするから不安です。

不思議と仕事の夢とか思い浮かばないです。
今思い浮かぶのは二つだけ。
思ったより少ないです。

みなさんの夢ってなんですか?


読んでくださってありがとうございます。

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