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「置き場」第1号感想をいただきました


「置き場」第1号に寄せた7首連作「旅人」から1首、感想をいただきました。
小泉夜雨さん、ありがとうございます!
とても嬉しいので引用でご紹介させていただきます。

まなざすという動詞は痛い、あの浜にあの砂にめざめない結晶
/「旅人」石村まい

まなざすという動詞はわりかし最近でてきた用法。〈まなざし〉を変化させた動詞として広く使われています。
それがなぜ痛いのかを考えたとき、真っ直ぐに見つめられる、その視線の痛みなのかと思いあたりました。まなざしは穏やかとも限らないから。

それから、「あの浜」から「あの砂」に画面がクローズアップされ、あたかもそこから掘り起こされたかのような「結晶」。
それは海が背景にあるはずなのに輝かず、むしろ砂糖をまぶした琥珀糖のようなやや鈍い光を持っているように思えます。 まなざすとめざめない。どちらも目に関する言葉で、片方は開いて、片方は閉じている。もしかして、深く見ることは痛いとわかっているから結晶はめざめないのかも。
それが何によって出来ているのかはわからなくとも、魅力のある一首だと思いました。

石村さんの連作は前回拝読したときも良い意味ではぐらかされているような感じがして、そんな語の斡旋にどこか浮遊感があって素敵だと思いました。イマジネーションの世界。

「置き場」第1号を読んで②/小泉夜雨

じわじわ嬉しいです。
「置き場」の連作は特にですが、意味よりも、想像やふと出てくる言葉の流れを優先して詠むことが多いので、こういうふうに引いていただけるのが感激……!

そしてわたしも「置き場」感想スペースをやろうという気持ちが高まってきています……全連作から引けるかどうかは怪しいですが、来週あたりXのスペースで。小泉さんほど素敵な評を生み出せるかは微妙ですが……がんばります!👂

小泉さんの記事、すべての感想が素敵なのでぜひ▼


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