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美容クリニックで学んだこと

私は3ヶ月だけ大阪の美容クリニックで看護師として勤めていました。
ずっとずっと美容が大好きで、一度の人生「やってみたい」と思っている
場所に飛び込んでみないのは後悔する。
と思い8年以上勤めてずっと管理業務をしていた場所を退職し
30年以上住んでいた地元を離れ、単身で大阪へ出ていきました。

最初は看護師としては臨床経験がほぼなく点滴や注射も
ほとんどしていなかったので
美容皮膚科や人間関係のいいアットホームな場所が
いいなーと思っていましたが
美容クリニック専門の転職仲介会社の方が薦めて下さった
中堅クラスの皮膚科もOpeも脂肪吸引も何もかもトータルにしている
クリニックにあれよあれよと選考が進み採用されました。

すっごく最初から「大丈夫?ここ大丈夫?」って違和感を感じていました。
院長が不在だからと、面接に大阪まで何度も呼ばれるけど
院長面接は3分で終わったり

選考結果は一週間後に出ると言われながら、
社員旅行で海外に行ったらしく3週間を過ぎても出なかったり

その間にすごく惹かれていた神戸の小さなクリニックにダメ元で連絡と履歴書を送ったら、面接の案内が届いたり
地元でも美容クリニックがOpenするので連絡したら案内が届いたり。
としている中で、私の気持ちは冷めていっていました。

でも遅れに遅れて、採用通知がきたらしく
心の中ではなんだかそこ、いきたくないなーっていう気持ちがあったけど
「仲介業者の人に迷惑をかけてはいけない。」とヘタな気遣いをし
せっかく案内を下さった惹かれていたクリニックや
地元のクリニックをお断りしてしまいました
(まぁ採用していただけたかはわかりませんが、笑)

そして大阪に家を探し始めたのですが、これも全然うまくいかず。
知らない土地だからどこに住んだらいいのかもわからず、
普通にミニ◯ニとかで仲介してもらって、そのまま契約したらよかったのに
知り合いの不動産をしている人がいて、その人に聞いたら色々めんどくさくなったり(でも仲介手数料は値引きしてくれた。ありがとう)
挙げ句の果てに、引っ越し後の次の日に「友達に呼ばれて何人かで集まるらしいからおいでよ」と言われ
お世話になったしと思って、めっちゃ疲れている中いわれたマンションに行ったら
ア◯◯ェ○の集まりで、1時間くらいした時に主催者らしき人に
「人数増えてきたからあなた帰って」と衝撃の一言を言われて、
トボトボひとりで帰りました。笑

「大阪こえーもう友達いらねー」って落ち込みました。

大阪こえーはそれだけにとどまらず。

美容クリニックでの仕事が始まりましたが
みんな最初は優しくて親切で、いい人達でした(表面上は)
そして私の指導者を紹介された瞬間に途轍もない嫌な感じがしました。
絶対合わない予感しかありませんでしたが、本当に見事に的中。
詳しく彼女のパーソナリティーについては書きませんが
私にとって彼女はトラウマそのもの。思いだすだけでも過呼吸になりそうになります。

私の勤めていたクリニックは、
1畳くらいの更衣室で着替えをして、6畳くらいの場所に
ドクター3人と受付・ナースが合わせて10人くらいがいたので
めちゃくちゃ狭くて、席もなく、食事もそこで摂るので、毎日全然気が休まらず。
トイレはクリニックの外にあるのでめちゃくちゃ行きにくい。
そして各部屋に監視カメラがあり、ひとりひとりがイヤホンとマイクを支給させるので
常に見張られ、常にいろんな情報が耳に流れてきて集中できず、ストレスでしかありませんでした。

そして仕事内容も、目や鼻のOpeなどや、顔の糸や脂肪吸引、豊胸、PRP 、点滴、脱毛、ワキガの治療やボトックス、ヒアルロン酸、レーザーやウルセラなどの機器など、ありとあらゆることをするので
最初は美容クリニックに勤める方は皆さんそうでしょうが
覚えることが本当に沢山。
Opeの介助ではDr毎に使うものや、やり方が違っていたり。
全身麻酔でする脂肪吸引などは、麻酔の準備や患者さんへの前処置など
Opeの準備だけで盛り沢山。

毎回、毎回の処置が最初は初めてだらけなので
覚えても覚えても、新しい手技や内容に
更新されてこんがらがってしまってました。

教える側は慣れたものだから、なんでわからないの?なんでできないの?
馬鹿なの?歳だから記憶力がないんじゃないの?って散々言われていたけど
いきなりこの量を全部詰め込んで、
1回目みて、2回目一緒にやったらもうできるようにならないとおかしいってプレッシャー与えるだけ与えて、
真横でチェックシート持って、試験管みたいに見張りながらできてないところチェックしていって
そりゃ出来ることも緊張してできなくなるさ、って思ってました。

だんだんもう集団いじめみたいになってきて
いろんなところで罵倒されて、ヒステリーみたいにキレられて
私も鬱っぽくなってきて、もう無理かなーって思ってたら
いきなり師長から
「指導者の子とも話し合ったけど、うちには合わないから
辞めてほしい。11月末まで働くのと、明日から来ないのどっちがいい?」
って言われました。

私は、次の職場もみつけなくちゃいけないから
「じゃあ今月末で」といったら、「合わないって言われているのにまだ来れるの?」って言われ、「はー?」と思いながら「じゃあ今日まででいいです」って伝えたら
師長はそれを、統括している東京の本部に伝えたらしく、
そこでその誘導が違法だと言われたのか「あなたの意志で明日から来ないのね」と色々念を押してきたり、退職の念書を準備して色々指定して書かしてきました。普段は戦うけど、この時の私に戦う気力は残ってなくて、一般常識を何を言っても通じないことにうんざりして全て承諾。

その日のうちに全ての荷物を持ってトボトボと帰りました。

その後なんと師長は、その退職の紙を紛失したらしく、2週間後また呼び出されて書かされました。その日付ではなくて、明日から来なくていいと言われた日付を(なんなんだ、マジで)

仲介業者を通じて入職している場合、早めに解雇したら
仲介手数料は帰ってくるので早めに切りたかったのでしょう。



私は、心療内科にいって鬱の診断書をもらってハローワークにいったら
退職の手続きをまだ東京の本部が出してないらしく
一向に失業保険の手続きがしばらく出来ず。
もうただの使い捨ての駒扱い。

大阪には知り合いが誰もいないし、実家はもうないので
これからどうしようか、とても思い詰めてました。

結局、その後今までしていた仕事内容で、
人間関係がとても良い職場に恵まれ
すぐに再就職先を見つけることができました。

もう散々の経験でしたが、今から思うと
この3ヶ月も私にとってはとても良い学びでした。

まず、憧れの美容クリニックの世界。それは、美しいものではありませんでした(私の場合は)。それは偽物、ハリボテのもの。

沢山の患者さんが来られていましたが、次から次へと整形を辞めれない方や
美しさに縛られ過ぎて心が荒んでいっている方
そのままでも美しいのに、何か手を加えることに満足されている方

体調をストレスでいつも崩しているスタッフ達
訴訟問題の数々
クリニック全体に漂う空気がとても異質で
とても苦しかったです。

美容は本当に大好きでしたが
私が経験したことや、感じたことから
もっともっと心の綺麗さ、美しさ
自然であること
そして優しさや穏やかさを大切にしていきたいと思いました。

表面上だけではなく、心から人を思いやれる気持ち・愛せること
自然を見て美しいと感じれる心
今を感じる幸せ
ハリボテではなく、誰かに見せつけたり、マウントを取るためではなく
心の中で感じられる平穏
そんな美しい世界を生きていきたいと思います。

そして違和感を感じたら、誰かに気をつかったり
誰かの立場を考え過ぎたりし過ぎずに
自分を大切にすることも大切だと学びました。

相手は、私が相手のことを考えたり、気をつかってそうしているなんて気づくはずもなく、この世界には表面しか見れない人が溢れているのだということも知りました。

だからもう誰かに気をつかわずに、振り回せれずに
ただ素直に生きていこう。そう思いました。

美容クリニックや美容整形を批判するものではなく
私自身も美容クリニックにはとてもお世話になりました。
ソバカスを消してもらったり、たるみを改善したり
美容の施術をすることで、コンプレックスが改善され、世界が変わり、
自分に自身が持てて、前向きに生きていける力を与えてくれるものでもあると思っています。

的確なドクターやナースが沢山いることも知っています。

ただ、私は表面的な美しさにあるドロドロしたものを学ばせてもらい
外側ももういくらでも変えていける時代になってきたので
内側から放たれるものや、自分らしいものが価値が出てくるのだと感じています。





ここまで読んでいただいてありがとうございます。







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