見出し画像

街全体が夜型になるラマダン

4月頭から始まったラマダンも、残すところ1週間となった。

イスラム教徒でない私にとっては、断食をしないラマダンの1ヶ月は、他の月とあまり変わらないことが分かった。(当たり前か、笑)

少しだけ変わったことといえば、日中に人前で飲食しないようにしたり、もともと短い就業時間が、普段よりさらに1時間短くなる、、、といったところ。

あとは、夜に外出する人が増えたことによって、深夜12時を過ぎても、大声で歌いながら歩く青年たちの声が聞こえたり、爆音で車を走らせる音が聞こえたりすることは増えた。

うるさくてなかなか寝付けない日もあったり(笑)

そんな日々を過ごす中で、少しずつ、ラマダン中のヨルダン人の一日の過ごし方が分かってきた気がする。

一言で言うと、ラマダン中はみんな夜更かしをする。

そして、ラマダン中は街全体が夜型になるということだ。




夜になっても騒がしい外の音を聞いて、私も外を歩いてみたくなり、外出した。

夜9時半を過ぎているというのに、人通りは多く、飲食店に限らず、八百屋も、靴屋も、雑貨屋も、服屋も、店を開けていた。

昼間には気が付かなかった装飾で、キラキラとライトアップされた通りがあったりして、歩くだけでもワクワクした。

ラマダン中、飲食店は断食のために昼間は閉めて夜に開けるのは理解できる。
でも服屋などは、ラマダン中、昼間も夜も店を開けている。

なんでわざわざ夜にも店を開けているのかが分からなかったけど、ラマダン明けのイードに向けて、新しい服を買う人が多いからだということを教えてもらった。

ある古着屋さんは、ラマダン中は朝の10時から店を開けていて、イフタール(断食明けの食事)にあたる夜6~8時だけ店を一時的に閉めて、夜8時以降また店を開けると言っていた。

それくらいラマダン中は、夜でもお客さんがやってくるんだろうな、と思った。

街行く人は、買い物を楽しんでいる様子が見えた。

道端で円になって喋っているおじさんたちがいたり、小学生くらいの男の子たちだけで楽しそうに歩いていたり、サッカーをしていたり、、、

それぞれが思い思いの夜の時間を過ごしていた。

夜の散歩を楽しんでいる時に、ピンクの綿菓子を両脇に抱えたおじさんを見かけた。

ラマダンの楽しい雰囲気に若干テンションが上がっていた私は、普段だったらスルーするはずの綿菓子を、買いたくなってしまった。

おじさんに値段を聞くと、「0.1JD(約18円)」とのこと。

安っっと思って、その綿菓子を購入。

不思議な味がして、むせまくった(笑)




ヨルダン人の友だちのお家にイフタール(断食明けの夜の食事)で呼んでもらった時は、イフタールの後も家族みんなが居間に留まって、紅茶を飲んだり、お菓子を食べたり、シーシャを吸いながらずっと話をしていた。

夜中の1時半を過ぎて、さすがに眠くなったのでベットに行ったけど、その友だちの兄弟は朝4時ごろに食べるスフール(断食前の早朝の食事)までずっと起きていたようだった。

スフールを食べ終わってから、ようやくベットに行った様子だった。

翌日が金曜日(休日)だということもあって、そこまで夜更かしをしていたのかもしれないけど、他のヨルダン人に聞いても、ラマダン中は寝る時間が2時とか3時くらいになると言っていた。

だからラマダン中の就業時間は1時間遅く始まるんかな、となんとなく納得。




それにしても、1ヶ月に渡って夜更かしを続ける生活って、最初は良くても徐々に疲れが溜まっていきそう。

断食していない私でさえ、ラマダンの1ヶ月って長いなと感じている(笑)

それでもヨルダン人はラマダンを楽しんでいるし、断食することは素敵だって口を揃えていう。

私にとって人生で初めてのラマダンが、あと1週間で終わろうとしているけど、来年のラマダンはもう少し断食にチャレンジできたらいいな、なんて思った。



よろしければサポートお願いします!サポートいただけると、次の投稿への励みになります。