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【イライラと「肝」のおはなし】

関東も梅雨明けですね~
今日も最高気温37度、休憩と水分補給で暑さを乗り切りましょう!

さて、今日は面白い本を読んだので
内容を皆さまへお伝えしたく、こんなタイトルにしました。

「イライラは肝臓が悪いからだよ」「イライラすると肝臓に良くないよ」なんてセリフ、1度は聞いたことがある方いらっしゃるのではないですか?

日本でも昔から
肝心かなめの「肝」、肝が据わる(きもがすわる)の「肝」など、
「大切なたとえ」として「肝」が使われてきましたし、
ドイツ語の「肝臓 Leber」の語源は「生命 Leben」のようですので、
世界共通で「肝臓は大切!」と考えてられていた事が分かります。

今回読んだ本
鍼灸士の石垣英俊先生著『肝臓のきもち』には
「肝」(肝臓)についてこんなことが書いてありました。

『「肝(肝臓)は、大きさも役割も全ての臓腑のキーマンであるため、体の不調や脳にも大きく影響する大切な臓腑」
*体のエネルギーである「気」を巡らせる(疏泄)機能を担う「肝」
*臓器の中で一番の大きさがある「肝臓」
は、ストレスや環境悪化などの外因(がいいん)に弱く、
それにより自律神経の乱れ、腸や脳の不調にまで「肝」が影響している』
という話です。

では自律神経の乱れによって、どのような不調が生じるのでしょうか?
*血管が収縮して血流が滞り血液どろどろ
*脳や内臓へのダメージを受けると言われており
具体的には
不安、やる気が出ない、不眠、イライラ、頭痛、動悸、息切れ、めまい
肩こり、腰痛、冷え、息苦しさ、手足のしびれなどが起こります。

実は上記自律神経の不調、肝の不調は
中医学の「気滞(気が滞る)」の症状にとっても似ているのです。

気滞の症状は以下の通りで、太字が肝の症状と共通する項目です。

胸部や腹部の張りや張痛、特徴としてあちこち痛みが移ります。
生理も期間が一定ではない、生理前乳房の張痛なども起こりやすく
それらは、自律神経の緊張や亢進によるものと近年は言われています。
また、睡眠障害や精神障害、イライラや怒りっぽい症状が続いたり
人により、難聴や逆流性胃腸炎などの症状が出ることもあります。

では、そんな「肝」を労わり、気滞を改善する食材はなんでしょうか?

ずばり!
「香り野菜や酸味のあるもの」薬膳で言えば「理気作用(りきさよう)」をもつ食材、春菊、三つ葉、せり、セロリ、パセリなど。
特にセロリは葉に血圧を下げる効果があるといわれ、血圧が高い気滞の人は葉も捨てずに料理に使うとよいです。
私は胡麻油でじゃこと一緒に炒めたものが好きです。

それ以外にも、香りが強い食材、柑橘系やジャスミンなどの花の香りもそうですね。

生薬では「陳皮(ちんぴ)」ミカンの皮を干したものが理気作用のある代表格。陳皮は「古ければ古いほど良い」と言われ、5年、10年ものは高価な生薬として販売されています。
日本では、温州みかん、マンダリンオレンジの皮を乾燥させたものが「陳皮」として認められています。

また、「肝」を元気にする味わいは「酸味」
梅干しや黒酢、お酢、山椒などが代表的です

生薬では「薄荷」が肝の入りやすいもので、「菊花」と併せてお茶として飲むと体の中の余分な熱を払い、のどの痛みを抑え、咳を止める効果があります。
烏龍茶も肝に効果があるので、ベースに烏龍茶を入れながら、薄荷、菊花を加えるのも一案ですので

是非トライしてみて下さい。

さてさて先生の本には「簡単肝臓チェック」にてセルフチェックができる項目もありました。

以下に3つ以上チェックが入ると、あなたの肝臓は疲れているのかも、、、との事なので、よかったら参考にしてくださいね。
※❕ の項目は中医学の「気滞」の症状となりますので、気滞と肝が大きく関係している事が分かります

〇 右首~肩甲骨にかけて凝っている
〇 肋骨のすぐ下(季肋部)の右側を押すと痛い ❕
〇 最近イライラしやすい ❕
〇 肋骨周りや脇腹に貼るような痛みを感じることがある ❕
〇 疲れやすく、ため息をつきやすい ❕
〇 筋肉が痙攣したり、足がつることがある 
〇 生理前、生理中に心身の不調を感じることがある ❕
〇 ストレスが溜まっていると感じる ❕
〇 目に異常が表れやすい
〇 慢性的に腰が痛い

腰の痛みや生理不調、実は「肝」の問題なのかもしれませんよ~
ストレス社会と言われる現代、自分のカラダの声にいち早く気が付き微調整していきたいですね。

是非「気滞、肝の養生」の項目を参考に実践してみてくださいね!

それでは、素敵な1日をお過ごしください。


薄荷と菊花

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