02.17
仕事でここ最近の悩みの種だった案件の対応が今日だったから、朝の目覚めはわるかった。ずっとこの瞬間が続いたらいいのに。と出社して現地に向かうまで思っていた。でもしっかりと提案内容を考えていたからか、想像していた悪い結果にならず、何事もなく無事にお話しをまとめることができた。うまくいった安堵感で、午前10時にしてすごくお腹が減った。だから、コンビニで珍しく「忍者めし」を買ってむさぼるように一気に食べた。小腹を満たすとかそんな考え、まったくなかった。
チキン南蛮
先日の上司の夜ごはんが「チキン南蛮」と聞いたから、今日は一日ずっと「チキン南蛮」が頭から離れなかった。いや、離れてくれなかった。おそらく、いま考えうる言葉のなかで一番食欲をえぐってくる言葉。それが「チキン南蛮」だと思った。だから、仲良しの別の上司に同意を求めて聞いてみた。「”チキン南蛮”ってすごくおそろしい言葉だと思いません?」「いや、まったく。」みんなちがってみんないい。そう思う。
パエリア
「チキン南蛮」のつづきです。そのあと上司となぜそういう話になったのかはわからないが、「たこ焼きとパエリア。どっちが好きですか?」という話になった。「たこ焼き。」「ですよね。」即答だったし、ぼくも同意だ。ただ、仕事ですっかり疲れ切ったあたまだったからか、”パエリアってどこの料理なんだ?”とふと疑問に思って考えた。そして聞いてみた。「パエリアってメキシコ産ですよね?」「パエリアのにわかか。イタリアに決まってるじゃん。」そうか、イタリアか。イタリアだったか。すごく落ち込んだ。落ち込んだ意味もまったく分からないけれど、両肘を靴棚についてうつむくぐらいに落ち込んでいた。それを偶然通りかかった総務部部長に見られた。「仕事で悩んでるの?大丈夫?」「いえ、パエリアがイタリア産と知ってショックを受けていました。」「そうか。でもパエリアはスペイン産だよ。」そうか。スペインか。スペインだったか!!思わずGoogle先生に聞いてみた。ほんとだ。スペイン産だった。真実を上司に「スペインでしたよ!!パエリア!!!」と大声で伝えて、ふたり馬鹿笑いした。「どっちもにわかだったな。」「そうですね!」書いている今でもすごく可笑しい話だと思うけれど、確かにその時は今日で一番声を上げて笑っていたと思う。
満月
上司との帰り道、ふと夜空を見上げると綺麗なまん丸の満月がのぼりはじめたところだった。その満月をみながら上司が一言。「どうしてあの満月の色がオレンジがかってるか知ってる?」すごくロマンチックな質問に驚いたけれど、ぼくにはどうしてなのかはさっぱりだったため、わからないです。と答える。「おそらく月が地球に近くて、太陽のひかりをたくさん浴びてないからだよ。だから、のぼりかけのあの満月は少し暗く見えるんだと思うんだ。」すごく、納得した。じゃあ、月がもうすこし上にのぼったら太陽のひかりをたくさん浴びることができるから、いつも見てるまっしろな月になるんですかね?「そういうことだと思うなぁ。」すごく、すごく納得した。正解かどうかはわからないけれど、いまはこの答えでいい。そう思った。そうして、電車の遅延とバスを乗り継いでやっと家の近くまで帰ってきたときに、ふと夜空を見上げた。会社前で見たのぼりはじめの満月は、いまはぼくの頭上でぼくを見下ろしていた。色はまっしろだった。正解かどうかはわからないけれど、その人なりの解釈があるってすごくすごく素敵なことだよなってこころのなかで小さくつぶやいた。
上司がよく出てきます。ただぼくが全力で一日を楽しむためには、毎日関わる人との何気ない会話のやりとりが必要だと思うし、それが生きるすべてなんじゃないかなってわりと本気で思っているからだと思うんです。明日がどんな一日かまったくわからないけれど、会社で出会う人たちはいつも変わらない。そんなもんだと思います。
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