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映画「ゲネプロ★7」が私の歴史を変えた話(概要語り版)

2年ぶりnoteを書いたので勢いで、どんどん書いていくことにしたい。

2023年の私の鑑賞履歴で外せないのが映画「ゲネプロ★7」である。
これはすごい。
前売り券セットを買っていたわけではなく、推しがいたわけでもないのに、結局7回みた。ゲネプロ「7」なだけに。

※ちなみに私にとっては歴史に残るほどのエンターテイメント作品になったわけだけれど、世間的には大爆死だったようである。(赤字かもしれない)
役者のファンですら、「意味が分からない」とか「推しの顔は良かった」などの意見が散見された。悲しい…

これだけハマった大きな要因は間違いなく「2.5次元」がキーワードだ。
恐らく多くのヒトには、この「2.5次元」という冠がつくだけで、
「女性向け」「特定の人に適している」のようなボーダーが現れる。

かくいう私も「2.5次元」に関しては本当にざっくりとした知識だけだった。(友人が好きだったため)
2.5次元を中心に活躍する役者たち。
彼らが役者としてどんなものを見せてくれるのか、知らなかったし、
私が今、好きなジャンルではない。と知ろうとも思っていなかった。
「2.5次元だから観ない」というボーダーを引いていたのである。

が、そのボーダーを引っぺがしてきたのが「ゲネプロ★7」なのである。

私が大学生のころに「刀剣乱舞」を筆頭に盛り上がってきた2.5次元。
王道アイドルとも大手事務所の俳優とも違う、
いわゆる「2.5次元俳優」というジャンル。
認知の文化やファンとサバゲ―をする距離感バグの怖い世界だと遠ざけてきた。

だがしかし…
いや、満を持してというべきか。
2023年4月21日。
私は自分には興味がないと遠くへ置いていた世界から、
斬撃を喰らったのである。

私は映画が好きだ。映画が好きで、大学時代のアルバイトも映画館だった。
好きすぎて新卒も映画業界に就職した。
だから、面白くない作品に「良かった」と言ったりするタイプではない。

そんな私が「こんなに新しい面白さのある作品は初めてかもしれない」
「映画というお祭りだ」「これぞエンターテイメント」だ、と、
それはもう強烈に惹かれた。

・それぞれの役者に当て書きしたという登場人物の強いキャラクター性。
・A級とB級の間を行く画の質感。
(さすが堤幸彦監督)
・もはや何がミスリードなのか、伏線なのかも分からないストーリー。
 ↑映画慣れしている人間でも2回みたとて分からないと思う
・実力のある殺陣の凄まじさ。

言葉にするとこんな感じだろうか。
とにかく分からない。ただただ全ての要素が強いのだ。

あらすじは、
売れっ子劇団の7人のうち1人(蘇我)が死んだ、という前提から始まる。
死んだ1人の代わりに新人(山井)が入団する。
そして新作公演までの7日間を描く。
蘇我は誰かに殺されたのか。山井は何者なのか。
ゲネプロとして上演されたものは嘘か誠か。
というような内容である。

観ればわかるが、本当に分からない。
でも、それが癖になる。

何かわかりそうで分からない。
もう1回観よう。→わかりそうで分からない。→もう1回観よう。・・・
ここで凄いのは、やはり舞台を中心に活躍してきた役者陣なだけあって、
今回はこの人に注目してみよう。ということで、
毎度フォーカスを変えると、また違った見え方がしてくるのである。
こんな映画体験は初めてだった。

ただ、本当にこの物語に意味はあるのか。メッセージがあるのか。
それは正直わからない。
わからなすぎて、役者のファンにすら流行らなかったのだからw

でも、私はこう思っている。
メッセージや1つの物語としての完成度の素晴らしさで評価する作品ではないのでは!!!!
何もかもわかりやすい必要はないし、深いメッセージなんぞなくてもいいじゃないか。

万人受けは狙わず撮りたい画を撮った。役者の良さが光っていた。
これぞエンターテイメント!」を私は感じた。

これが2.5次元を生き抜いて、先頭を走ってきた役者たちの実力なのか…
あっぱれだ…めちゃくちゃ好きだ。今まで申し訳なかったとすら思った。
この人たちはこれから先どんなエンターテイメントをみせてくれるのだろうと、期待でわくわくしている。

1か月後には、舞台のチケットを取っていた。
舞台に行くこと自体2年ぶりである。
私のエンタメの歴史が確かにこの作品に出会ったことで変わった。
そんな自分を客観視して面白いな、と思っている。

そんな、映画「ゲネプロ★7」を面白いと思える人間が少しずつでも増えてくれたらいいなぁと思っている。
\\\BD&DVDは2023/10/4(水)発売です///

余談
映画が好きな人はおそらく知っているであろう映画レビューアプリ
「フィルマークス」での「観た」のクリップ数は
今日の時点でたったの181である。
全国100館規模の作品でこれは少なすぎるので
映画がお好きな皆さんも「2.5次元」ボーダー引きがちなんだなぁ…🤤
と思ってしまわずにいられない。
そのボーダーはさっさと引っぺがしたほうがもっとエンタメを楽しめると思います!!!!

次回はそんな「ゲネプロ★7」で活躍した登場人物&役者ご本人の感想も書いてみようかな~★★★★★★★









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