演劇は難しいよ~戯言猫~ 「なんかテレビ局と宇宙人と〇様設定がごった煮?」

某演劇を観賞。
(タイトルはあげずに、わかる人は分かるだろうというスタンスで感想書いていきます。)

公園?らしき所で普通のカップルと、異様な姿をしている集団とのミスマッチな構図で話が展開。
所が、いきなり〇〇〇が来襲。その時異様な姿している連中が驚くという。
(いや、お前らが驚くんかい!お前らいったいなに??)

ここらへんが多分軽いボケをかますつもりだったんでしょうが、やや滑り気味。

次のシーンでは突然二人の兄弟と女性の話がかみ合わないテイでのやり取り。どこで話しているかは説明らしいものはなし。

この時点で「この3人は何なの?」 観客はこの舞台はシュール路線かなと思わせる。
さらに二人の兄弟のやりとりが奇妙なキャラ付けなので、一層シュールさが増す。

とりあえず宇宙をベースに話しているので冒頭の〇〇〇来襲とかけていると観客側は連想させる。

と思ったところに現実的な情報番組のテレビの収録の場面になる。

この切り替えで、別世界、別空間で展開する話と思わせる。
ここでの細かい芝居で、それぞれにキャライメージを与える演出。
情報番組のゲストにくるマンガ家の名前が特殊で言いづらいもので、変キャラを押す。
さらにくどいスタッフの行動など。

そしてまた別場面でアーティストコーナーと称してダンスタイム。
ライティングがサイケ風で、ちょっと懐かしい感じさせる演出。

そして場面変更して、エキストラしかできていない売れない舞台役者の男性が登場。彼女と上手くいっていないというシーン。

そして運よくCMの撮影に参加できるも、わざとらしく見えるほどできない演技を見せる。

まるでコントのような感じもするが、ここのCMの現場のシーンがこれまでのシーンの中で一番一番見やすい、わかりやすい?と言える。

先にいってしまえば、この天然のダメ男の舞台役者がこの舞台の主人公といえる。その主人公も洗剤の神様という設定で、神様風の恰好をしている。(インドの占い師みたいな感じだが、多分キリストぽいイメージなのだろう)ただ、この段階ではまだそういった感じはない。

それから宇宙人が来襲して、面白いエンターテイメントをみせろという意味不明な要求に右往左往することになるが、ここらへんは台詞ベースで伝えるだけで、特に演出上あるわけではない。

アメリカが速攻反撃してやられたとかも台詞の説明ベースで伝え、いま地球上でエンタテイメントをみせられるのは、ここのテレビ局にいる(それまででてきた人物)だけという状況を説明。

このトンデモ状況でテレビ局に残ったメンバーによる物語として観客は理解して、話が進みます。

そこから、どうせ俺たちじゃ無理だよという、メンバーが外に出ようと舞台からはけていく演出。

そこで残った4人ぐらいで、そこに主人公の舞台役者の彼も残っている。それまで十数人いた大所帯舞台からはけていくので、むしろわかりやすく、観客として話が入りやすく、そこである程度の話、役の深堀りがしやすい状況となる。
ここは舞台で需要なターニングポイントの一つ。ここで観客も意識の整理させるのにも重要なところである。

一方で、舞台はけたメンバーが外は危ないから戻るという演出。
(シャッターを開けたら外が大変なことになっている状況)
ここで冷静に外がそんなに危ないのになんでこのテレビ局は安全?なのとかそういう野暮思考が入ってしまう。
ここでもうすこし丁寧な流れ、設定を見せてくれた方がよかったかもしれない。

そして、外が危ないと再びスタジオに戻ってくるメンバー。

これで意識の切り替えができたという演出なのだろう。

ここから登場人物らのそれぞれの設定が告白という名目でどんどんでてくる。
これがあまりに連続にでてくるので、脚本を考えてる方は、相当悩んで、変に伏線はることも難しいから、一気に告白連発でどうにか帳尻をあわせようという感が苦めない。

あるんですよ。脚本を上手くやろうとするけど、せっかくキャスティングした役の人らをけずることなくそれなりの出番をいれつつ、最後にまとめるという作業は、本当に大変である。たくさんのキャラクターがいる舞台は特に難易度が増すし、下手すると、わけわからない伏線回収できない危険さえある。そういう苦労をしたのでは?と思わせてしまうほどの、告白連チャンタイムだった。

そこで皆が心機一転で心を一つにして、漫才や熱愛報道、ドキュメンタリー、ダンス、歌といった日本のテレビを放送して、それを宇宙人?に見せる展開になる。

そして最後に主人公の神様の恰好したエキストラの男が締めというべき台詞をいって終える。
ここで、彼女を笑わせることできなくて、なにがエンターテイメントだ的なことを伝える。これがこの舞台の肝の部分なのでしょうね。

神様の恰好させ、ときより最後の晩餐のようなシーンもいれ、人類とか大きい言葉を上手くモチーフに、その言葉を伝えたかったのでしょう。

歌あり、ダンスありの内容で、それそれクオリティは良かったのですが、(漫才はいまいち、正直ね)自分の感想としては「ミュージカル未満舞台」というイメージになってしまった。

最初のころは独特の雰囲気の入りなので、観客も戸惑いのなか進むので、なかなか入り込めなかった時間が長かった。

ダンスや歌、漫才などのときに拍手を求めることを率先して煽るぐらいしないと難しいところが目立ちました。(ただ、自分が見た後の公演ではその部分が上手く補正していったようで)

舞台のいいところは次の日にはすぐにブラッシュアップされていく点です。
だからその日の舞台と、次の日の舞台は違うものになるから面白い。

舞台の感想は人それぞれ。楽しめる方がいたらそれで結構なことです。

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