いりえの営業記録(4月1日〜4月3日)
振り返り⑥はこちらから。
ありがたいことに、4月に入ってから今日まで毎日ご来客がありました。印象的なこともたくさんあったので、小まめに記録をつけていきます。
4月1日(月)曇りときどき晴れ
旧Twitter(X)で話題の『夏葉社日記』を店頭に並べました(本の概要は著者のnoteをご参照ください)。
この日は開店直後に高校時代からの友人が遊びに来てくれてお喋りしていたのですが、14時過ぎ頃から連続して3人のお客さんがいらっしゃり、皆さん『夏葉社日記』を買っていかれました。
友人が帰り、しばらくするとまたお客さんが。SNSで見かけて気になったので来てくださったとのこと。好きな作家さんが共通していることも判明し、お喋りが盛り上がりました。
話の流れで、入荷したばかりの『夏葉社日記』の説明をするとそちらをご購入。お店の紹介までしていただき、うれしかったです。
アカウントを拝見していると、なんと店主が個人的に前からお世話になっていた「津村記久子さん情報bot」の中の人だったことが後から判明し、驚きました。
お店を閉めて帰宅後、大きめのイベントを告知。タイトルは「こだまさんとの読書会」です(概要は以下を参照ください)。※受付は終了しています
私小説である『夫のちんぽが入らない』発表以降、次々と著書を発表されているこだまさん。思い切ったご連絡だったにも関わらず、快く引き受けてくださり感謝です。
まだ告知をしただけですが、ひと仕事終えたような、ひとまず緊張がとけたようなホッとした気持ちになりました。
4月2日(火)晴れ
開店後、またしても『夏葉社日記』をお買い求めのお客さんがお二人。すごい、呼び水になっている…。この本が持つパワーを感じました。
6冊仕入れたのにあっという間に残り1冊。念のためその旨を呟いたところ、間もなく取り置き希望のご連絡があり、実質売り切れ! 店頭に並べて、たった2日でなくなってしまいました。
『夏葉社日記』効果はすごいと思いつつ、一方でこの日あたりから(あれ、ちょっとずつ認知度が上がってきている…?)と感じるように。昨日の最後のお客さんもそうでしたが、SNSでいりえを知ったという方がちらほらといらっしゃる。
「こだまさんとの読書会」の告知も、お店の周知に一役買っているみたいでした(こだまさんご本人が拡散にご協力くださったこともあり)。ありがたい限りです。
閉店間際、『ふわふわのにぎり拳』の作者さんがご来店。同書(略して『ふわにぎ』)は昨年11月の文学フリマのときに発表されたZINEで、「虚偽エッセイ集」と謳われています。
シュールな世界観と淡々とした文章が店主の好みど真ん中で、お店でも紹介したい!と思い、ご本人に連絡を取って仕入れたのでした。
お仕事後に寄ってくださったという作者さん。ご自身の創作の参考になりそうな本や、私が好きだと発信していた津村記久子さんの本を購入いただきました。
また、『ふわにぎ』がいりえで少しずつ売れていることについても言及。「すごくうれしかったです」という作者さんの言葉に「ですよね!なんか私もめちゃくちゃうれしかったです!」と返したとき、(ああこれが本屋をやるということなんだ!)と唐突に感じました。
自分のお気に入りや読んでほしい本を紹介し、手に取った方に喜んでもらう、書き手の喜びにもつながる。そういう直接・間接的なつながりを作っていける場、そんなところに今、自分は座らせてもらっているーー。じんじんした気持ちで帰路についたのでした。
4月3日(水)雨
「雨の日はお客さんが少ない」とよく聞くので、割り切って本の仕入れをすることに。かと言って複数の出版社に問い合わせるわけではなく、この日は西日本出版社さんに電話をかけました。
注文したかったのは、落語家・笑福亭銀瓶さんによる自叙伝『師弟』。店主は前々職、雑誌の編集記者をしており、その時にご本人を取材させていただいたことがあるのです。もちろん取材前には同書を読み込みました。
どんどん読み進めたくなる見事な構成、熟練の語りのような文章。面白い本なので、もっと知られてほしいと思い、4/15(月)のイベントに合わせて仕入れようと考えていました。
買い切りか、委託販売か。冊数は…。出版社の方とお話ししながら慎重に決めていきます。結果、サイン本2冊を含む計4冊を買い切りで仕入れることにしました。小さな取り引きかもしれませんが、やはりダイレクトにお金が動くのでドキドキです。
無事に通話を終え、よし今日はやり切った!と思い(笑)、読者や書き物をしていると18時過ぎ頃にお客さんが!
なんと、一昨日『夏葉社日記』を購入くださった方でした。しばらく諸事情で神保町から足が遠のきそうなので来ました、とのこと。うれしすぎます。
さっそく『夏葉社日記』を読了されたらしく、読みたて新鮮な感想が聞けました(以下のnoteでも書かれています)。こうしたことも本屋の醍醐味なんだなと思ったり。
また新たに他の本も購入くださり感謝です。
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4月は、この三日間で早くも前月を超える売り上げを達成。『夏葉社日記』に助けられたなと思います(新刊かつ話題の本でもあった)。
加えて、地道に更新を続けること、そして話題を作る努力をすること。両方が大事なのだと実感しました。もう少し言うと、話題を作るためには多くの場合、他の方の協力が必要で、その際に(協力してもいいかな)と思ってもらうためには普段の活動の積み重ねがしっかり見えたほうが良い。
背伸びをしすぎるとバランスを崩しますが、自分の目と言葉の届く範囲で、これからも日々の発信とチャレンジを続けていこうと背筋を伸ばしました。
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