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カラスを追い回す車イス

グレースケアの訪問介護では、障害者の方のところをメインに入っています。

ぼく自身、高齢者介護を10年関わってきましたけど、
障害の方への支援は全然関わってこなかったので、
勉強したいし、お役に立ちたいと思ったから。

そして、入らせてもらっている現場の一つでは、毎週公園を散歩をしています。

重度の障害があり、
彼専用の車椅子に移乗して、
ぼくが車椅子を押して歩きます。

まだ若い彼は、麻痺があり、
言葉も話せません。

でも、嬉しいと笑います♪♪

カラスが好きなようで、車椅子で追い回したりしています(笑)!

だって、楽しそうに笑うんだもん♪


そんな散歩のサービスが、
ぼくの毎週の楽しみでもあります。


ところで、
ちょっと思い出したことがありまして、、、


小学校のころ、今から35年前とかですけど(43なもので、、笑)
今でいうところの「発達障害」の子がクラスメイトにいました。

なんとなくその子が困っているとフォローしたり、
一緒に遊んでみたりしていました。

そんなある日、クラスメイトの女の子に言われた言葉があって、

「なんであんな子と遊んでるの?」


あ、そういう風に感じるんだな、、、

「普通」と違うから、下に見てるんだな、、、


顔は可愛い子でしたけど、
なんだかな、、、と感じた記憶があります。


ぼくは、なぜか「偏見」を持つことはありませんでした。

これが何故なのか、いまだにわかりません。


親に特別、障害者について教えらえたわけでもないし、
周りに障害者の方がいたわけでもないので。

ただ困ってそうだから、とか
接してみたら楽しかった。

て感じだったんだと思います(細かいとこの記憶は曖昧)



人は「未知のもの」、「よくわからないもの」を避けたくなる心理が働くようです。


障害者、認知症の方、高齢者

これらの方の知識もなければ。接する機会も少ないとしたら、
まさに「未知のもの」です。

あの可愛い女の子も、
ただ「よくわからない」だけだったのかもしれません、


そして、現代。

ぼくは先にお話した散歩のサービスをしていると、
スレ違う人達の反応も観察できます。

優しく微笑みを向ける方
チラチラ見る方
じぃーと見る子供

わりと目線は感じます。

珍しいから、かもしれません。
どうしたって障害の方は、少数派ですから。

ただ、偏見の視線は、それほど感じません。

子供などはストレートに
「何で口開けてるの?変なの」
と言ってきたりします。

それに対しては、
「人も実売色んな人がいて、話ができないとか、歩けない人もいるんだよ。でも周りに人がいるから、可哀想ではないんだよ」

て感じで説明してます。


大人は、道を開けてくれたり、
車も止まってくれたりします。

こないだは、カップル男子が
彼女に「ギターで愛を弾き語っている」現場に遭遇したので、

散歩の相方は音楽や歌が好きなので、
勝手にお客さんになってみました(笑)

迷惑だったかもですが、、、(笑)
優しいカップルで、気にせず歌ってくれて

「ありがとうね」と、ぼくたち二人にも挨拶してくれました。


様々な分野で、
「よく知らない」から偏見が産まれるとしたら、


「よく知ってもらう」といいのかもしれません。

その時に、間に立って仲介することで、
お互いの理解が深められる。

その仲介をすることも、
専門職の役割
なのかもしれません。

「知らない」もそうですが、「慣れていない」もありそうです。

見慣れていない
接し慣れていない

なので、間に立って”接して、慣れてもらう”ことも
専門職ができることなのかもしれません。


そう考えると、彼との散歩も
「普通の」人が大半を占めている公園に出かけることは、
社会的な意義もあるのかも。


って、「カラスを追い回す車椅子」を見た人が、
障害について理解を深めるとも思いませんが(笑)

少なくとも楽しそうなのは伝わるかも。


もちろん、こんな考えは今思い付いたことで、
周りのことを考えてカラスを追い回してはなくて、
二人で楽しんでるだけなのですが(笑)

そして来週もまた、
カラスを追い回すでしょう♪♪

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