マエノメリ史織

『異国で暮らすひと』を前のめりに取材して記事に。自身もオーストラリア、スペイン、フラン…

マエノメリ史織

『異国で暮らすひと』を前のめりに取材して記事に。自身もオーストラリア、スペイン、フランスで暮らし、30カ国以上訪れた異国好き。自分の国を離れる人の心の動きと、その先で生きる姿を知ると勇気が湧くタイプ。現在は京都でツアーガイドとしても活動中。

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  • よもやま話

    日常の思いを吐き出してます。主に自分への問いかけ。

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    本を読んでいると、誰かとしゃべりたくなる。その願いを叶える、わたしの為のマガジンです。

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    20年後、振り返りたい。こんな場所を歩いたな、人に出会ったな、珍しいもの食べたな。

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    一期一会のツアーの中で発見したことを書いています。

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マエノメリ史織の執筆実績とプロフィール(更新日2024/9/2)

はじめまして、京都市在住のマエノメリ史織です。 インタビュアーとして国内外問わず、企画、取材、執筆をしております。 以下のプロフィールにもあるように、約10年看護師として働いてきました。看護師という仕事の大半は「傾聴」にあります。言葉の表面だけを捉えるのではなく、話す方の表情、ペース、普段との違いを感じながら、真意を受け取ります。 記事執筆前提でのインタビューでは、そこに「深さ」を意識し、さらに話を掘り下げ、インタビュイーに言葉で表現してもらえるよう心がけています。 新

    • マンモグラフィー痛い人と痛くない人

      もう3〜4年がん検診を受けていなかった。普通の健康診断すら2年前が最後。これではいけないとわかっていた。それに火をつけてくれたのがライター仲間の健康ブーム(運動不足解消、ダイエット、血液検査改善など)。そこに乗っかる形で、年末までには絶対に健診へ行くぞ!とあらゆる機関に予約を取った。 そして今日が第一弾、乳がん検診の日。 歯医者などは行くが、ここ10年近く風邪でもコロナでも内科の病院を受診したことがない。病院にいるだけで、半分病気にかかった気分になるので、色々気を紛らわす。

      • 韓国人作家ハン・ガンさん〜「すべての、白いものたちの」〜

        韓国人作家ハン・ガンさんを知ったきっかけは「ノーベル文学賞受賞」のニュースだったけれど、そこから『すべての、白いものたちの』を読むまでは、前回のnoteに書いた。 (※以下、ネタバレあります) 第一章、ハン・ガンさんが「白いもの」を書き並べるところからはじまる。 おくるみ ゆき しお しろいいぬ など15項目。 「これら目録を書くことで、なにかを変えることができるかも」と続いていたが、なんのことだかさっぱりわからなかった。白いものを並べるだけで、純粋で清潔感のある内容にな

        • 韓国人作家ハン・ガンさん〜知ったきっかけ〜

          2024年10月10日「ノーベル文学賞は韓国の作家ハン・ガンさん」というニュースを見た。 世間?文学界?ではもう有名な方のようで、SNSでは今まで読んだ作品を挙げている人もいたが、私ははじめて知る作家さんだった。 最初は「どうせ私のわからない世界の人」と流していたけれど、2ヶ月前に韓国のチェジュ島に行ったこともあり、韓国つながりでどこか完全に捨てきれない情報だった。 その翌日ジムに行き、いつものように走りながらのYouTubeタイム、どのチャンネルにしようかと考えていて

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          おじいちゃんのオリンピック(ギリシャ)

          「おじいちゃん〜!いつまで走るの〜?」 私が大きな声で叫んだその場は、オリンピック発祥の競技場パナシナイコスタジアム(※1)だ。 25年ほど前、祖父母が私、妹、弟をギリシャに連れて行ってくれた。旅の資金は祖父母がサポート、高齢だった祖父母の身の回りのサポートは私たちがする、といった「持ちつ持たれつ」の旅行だった。 アテネ観光の途中だった私たちは、バスを降りて、競技場に入り、ガイドさんに説明を受けた。それが終わるや否や、祖父(当時70歳後半)は急に走りだしたのだ。 「ギリ

          おじいちゃんのオリンピック(ギリシャ)

          母と捨てられたカレー

          母がカレーを作ってくれた思い出の味を振り返る話ではない。 消化しきれていない出来事で、母を恨む側面もあり、それは深い愛なのかもしれないと感じる側面もある。 私の母はずっとフルタイムの仕事をしていた。障害者施設の職員として、大学卒業時から定年まで働いた。ちょうど第一次ベビーブーム最後の世代、そしてその頃の多くの女性が社会に進出して、男性同様に働くという流れに差しかかった時代背景がある。まさに母も男女雇用均等法に背中を押され、自己実現に向けて強い意志で働いていたようである。

          母と捨てられたカレー

          尻切れトンボの会話から

          フランスからの親戚、友達と日本酒を飲みに居酒屋へ行った。 私は京都伏見のお酒をたくさん飲める場所に、どうしても彼らを連れて行きたかった。日本酒も日本のウイスキーも大好きな彼らが絶対に喜ぶと思ったからだ。 18種類の利き酒セット、この合計は2合ほど。私ならフラフラになる量だが、彼らのアルコール代謝の回路はどうなっているのか、食前酒を飲んだだけのようだった。それでも気分は良くなり、独身の友人(男)の恋愛話が進んだ。彼に会うのは今回で2度目だが、初めてゆっくり話した。 彼の両親

          尻切れトンボの会話から

          点字絵本ボランティア〜お金儲けじゃないことを始めてみます〜

          娘の小学校からお知らせメールがきた。 「点字絵本ボランティアをしませんか?」 日常生活で「点字」を意識したことはなかったし、別の国の言葉のような捉え方をしていた。知っていたのは、駅のホームの点字ブロック、公共施設に点字版があることくらいだ。最近は調味料、飲料水など食品にも多く点字が付けられているようだ。 点字に関して知識皆無の私だが、「点字絵本」というワードにはちょっとひっかかった。 絵本は子どもの読みもの、点字は目の見えない人のためにあるもの、こんなざっくりした理解

          点字絵本ボランティア〜お金儲けじゃないことを始めてみます〜

          小さなお客さん

          1年ぶりのハイキングツアーガイド。 久しぶりで緊張していたのと、お天気は雨。予報では曇りだったのに、当日朝はシトシトシトシト。このドンヨリをいい感じで押し流してくれたのは、参加してくれた子ども達だった。 オーストラリアのブリスベンから5人家族で参加してくれた。 子ども達は三姉妹、10歳、8歳、5歳。 10歳は体の線が細くて、ずっとお母さんの横にいるようなお姉ちゃん。 8歳は最初からツアーの先頭に立って歩いているので「リーダー」と命名した。 5歳は途中抱っこされていたけれど、

          小さなお客さん

          フランスの小さな町の映画館

          スイスのジュネーブから車で30分くらい、フランスの小さな街。 ある朝、バス停に向かってるとかわいい色の映画館を見つけた。 水色の外観に、中はローズの壁。この感性は日本人にはないなと一気吸い寄せられた。 なかをのぞくと、見覚えのある絵が貼ってある。 その先に店員さんがいるんじゃないかと、恐る恐る近づいた。 なんせ、フランス語でいろいろ説明できないので、挙動不審なアジア人と思われるんじゃないかとこわかった。 沢山のジブリ作品の絵! 全部アニメの絵だから、アニメの映画館なのか?

          フランスの小さな町の映画館

          日本語とフランス語と英語のはざまで

          フランスに来て1週間半ほど経った。 そして、ようやくこの場面が見れて私はすごくうれしい。 写真の左は私の娘、日本語と英語のミックスで育っている。右は私の姪っ子、フランス語と日本語のミックスで育っている。 娘は前回の渡仏以来、フランス語に興味を持ち、日本で買ったテキストを気が向いた時にすすめている。今回それを持ってきた。 姪っ子は普段はフランスの学校へ行き、週一で日本語の補習校に通う。 夕方、娘はフランス語テキスト、姪っ子は日本語補習校の宿題を自然発生的に始めた。 姪っ

          日本語とフランス語と英語のはざまで

          フランス3日目で罰金支払う

          あっちゃーな出来事は旅をするとつき物だし、ある意味忘れない思い出になる。 ただ、もう2度と経験はしたくないが……。 日曜日の早朝にスイスのジュネーブ空港に到着して、車で20分ほど行くと妹の自宅に到着する。妹の家はスイスではなくフランス、これからそこに3週間滞在する。 スイスのジュネーブは国際機関の集まる街なので、わりと都会。かつ、レマン湖があったり自然がいっぱいで見どころは多い。一方、妹の住む街はフランスの田舎で近くにはパン屋さん、肉屋さんくらいしかない。(今のところそれ

          フランス3日目で罰金支払う

          スタバのできごと

          昨日のスタバでの出来事、どうとらえようかなと思っている。 スタバは平日だっていつも満席だ。 昨日も座る場所がなくウロウロ。一つだけ相席カウンターが空いていたので、荷物を置いた。その前の席には大学生ぽい2人の男性。顔を寄せ合って、何か一緒に作業している。私はどうしようかな、と迷った。集中力に自信がないので、そこでは作業が進まない気がした。向こうも私をチラリ。 遠くを見ると、2人席(テーブルと椅子2脚)に座っていた女性がジャケットを着始めていた。「お、これは空くぞ」と私も荷物

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          1人ワカサギ釣り

          チャンスがあれば、なんでもやりたい。せっかく冬の北海道だし。 ただ人生初のワカサギ釣り、まさか1人で行くとは思わなかった。 釣りすらド素人の私がどこまでできるのか。 「ワカサギ釣りは朝早くが釣れやすい」という口コミで、朝5時半に起き、7時16分の北見駅発バスを予定してた。ホテルの部屋からバス停が見える距離なので、落ち着いていた。しかし初めての場所、念には念をと結局発車10分前にバス停へ。少し待って「温根湯温泉行き」というバスに乗車、一番後ろのシートに座った。 ホッ。 とこ

          1人ワカサギ釣り

          聞くことが好きだと分かった

          私はどんな人の話でも聞いてられる。 どの話も私にはない経験、知識、感情があって、新鮮で聞き入ってしまう。 私が一生かけても同じ経験はできないので、それを知ることが本当に楽しい。 そういえば、看護師をしている時も。患者さんのケアで病室に行き、本人や家族と話し始めると、時間を忘れていた。「病気について」じゃなく、みんな次第に「自分の事」を話してくれるようになる。仕事のこと、家族関係。「ここだけの話ね」っていうのも多かった。ただ、話し込み過ぎから、ふと我に返って次の仕事を思い出す

          聞くことが好きだと分かった

          バレインタインデーはフラれる日

          2月13日夕方「ピコン」娘の学校からお知らせが届いた。 「明日はバレンタインデーです、・・残念ながら学校ではお菓子を持ってくることを禁止しています。・・」 この内容を読んだときに、フラッシュバックした話。 ちがう女性の家で食事した彼そうだ、私はバレンタインデーにフラれたんだった、と一番に思い出した出来事、オーストラリアと日本の遠距離の時の話だ。 前年のバレンタインは私もオーストラリアにいたので彼が食事に誘ってくれた。忘れもしない夏の夜のレストランのテラス席。生牡蠣と白ワイ

          バレインタインデーはフラれる日