ささやかな出来事 日本語のグローバル化
ささやかな出来事
とある飲食店でコーヒーを飲んでいた時のこと。
店員の方々はみなアジア系の外国人のスタッフ。
厨房やカウンターの中では日本人のマネージャーらしき方以外とは英語や母国語でコミュニケーションをとっていた。
それなりに大きなチェーン店のスタッフとして働く日本人が減って外国人労働者が増えているのは知っていたので、そのことについてはさして驚くこともなかった。
そんな時、お店に海外からの旅行客の方が入ってきた。
マニュアルがあるのだろう、日本語でスタッフたちは来店した海外の方と会話を交わしている。
注文したものがその外国人スタッフから旅行客に運ばれた時、旅行者は日本語で「アリガト。」と伝え、外国人スタッフは「ゴユックリ。」と日本語で伝えていた。
このささやかな出来事は僕の心を大きくざわつかせた。
アジアの辺境である日本で、海外の方同士が日本語でコミュニケーションを取るということが日常化していることを目の当たりにできた瞬間だったからである。
日本の飲食店の中で日本語がグローバル化しているー。
そんなことは当たり前かもしれないけれど、僕が20代の頃、ニューヨークのマクドナルドで明らかに双方の母国語が違うのに英語で会話してコミュニケーションをとったこと以上に僕にとってはセンセーショナルだった。
日本においては日本語が標準言語だから当たり前。けれどもそんな事ではなく、日本人が介在しない場面でのコミュニケーション言語が日本語であったことの衝撃が大きかった。
僕たちの日常は少しずつ、それでいて確実にアップデートしている。
アップデートを実感して世の中を自分ごと化したいのならば外に出ることだと改めて心に刻んだささやかな出来事。
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