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前多が視た'23年10月アニメ新番組第1話評価

年4回(1月・4月・7月・10月)ある改編期ということで、この10月も数多のTVアニメが始まりました。
近年は1クールにも満たないため、あっという間に終ってしまいますから、多くのアニメが瞬く間に忘却の彼方です。そこで、備忘のために今期スタートのTVアニメの第1話で私が視たものを列挙します。

さらに、ただ挙げるだけではつまらないと思い、私の“独断と偏見”に満ちた★五つを満点とした採点と寸評も添えました。
なお、評価対象は飽くまでも第1話のみです。

受信できるのは地上波放送のみです。
ネット配信の視聴は一切行っていません。
列挙の順番は私の視聴順となっています(ほぼ放映開始順)。

お嬢と番犬くん →★★★☆☆

原作を全く知らないため、極道が題材ということから、ヴァイオレンス若しくはコメディ色が強い作品と思っていた。しかし、視てみると正統派と言えるラブコメもので作品世界に入っていけ、視聴を続けることができそうだ。

葬送のフリーレン →★★★★★

視る前は原作を全く知らないうえ、キービジュアルをチラ見しただけだったので、「また剣と魔法の異世界モノ」かとうんざりした気分だった。しかし視始めると、「これは凡百の異世界モノとは違う」と感じ、みるみる作品世界に引き込まれていった。さすがマッドハウス制作というだけあり良質なアニメで、「金ロー」枠で放送されるのも分かる。フリーレンを演じる種崎敦美の抑え気味の演技も非常に良い。

でこぼこ魔女の親子事情 →★★★☆☆

基本設定が大変興味深いうえ、視ていてなかなか面白かったのだが、何かあと一つか二つたりない気がしてならない。もっとテンポがあれば良かったか。あと、作画など少々粗い作りなのが気になった。それでも今後の展開が楽しみではある。

範馬刃牙 →★★★★☆

待望の新シリーズが始まって嬉しい。原作を全く読んだことが無いため、ピクルの登場は唐突に思えたが、それでも楽しめた。平野俊貴が監督として本作のような堅実な仕事をするとはちょっと意外である。

MFゴースト →★★★☆☆

キャラクターデザイン・総作画監督が好きなアニメーターの恩田尚之なので視聴。作画は満足いくもので、また、その他の点も破綻が無く面白味を感じた。“モータースポーツもの”は今ひとつ興味がわかないのだが、様子見ということでしばらく視てみたい。西園寺恋役の佐倉綾音の演技には驚いた。

オーバーテイク! →★★☆☆☆

劇中のキャラクターの動き(演技)が仰々しく不自然さを感じ、それに合わせてか声優の演技も同様で視ていて気持ち悪かった。脚本には問題が無いように思うので、これは演出が原因だろう。故に30分間なんとか視たが次を視る気は無い。

SHY →★★☆☆☆

ツッコミどころがいくつかあり鼻白むことがあった。見た目と違い存外、陰鬱な重い展開になる気配がしたうえ、前述の理由もあり惹かれるものが無かった。どうしても「タイバニ」の亜流という印象を拭えない。キャスト陣は魅力的なので残念ではある。

ミギとダリ →★★★☆☆

原作を全く知らないため、登場人物の相剋を描いたドロドロしたシリアスな展開かと思っていたが、良い意味で予想を裏切られた。これから面白くなりそう。キャストも良い。監督・シリーズ構成・音響監督と一人三役のまんきゅう(「氷属性男子とクールな同僚女子」など)をはじめとしたスタッフがどのように見せてくれるのか期待したい。

ブルバスター →★★★☆☆

ツッコミどころが全く無いとは言えないが、破綻が無い安定した出来。ただ突出した魅力も感じられず、まさに過不足無い作品という印象。視ても視なくても良い鶏肋アニメとするのは酷だろうか。今期は視聴本数が多くなりそうなので、視聴対象から外した。

ウマ娘 プリティーダービー Season 3 →★★★☆☆

言ってしまえばもう出来上がったコンテンツであることから安定性が高く、安心して視ていられた。ただ、そのためマンネリ化に陥り易いので、そこをどう克服するのか興味があるところ。

カミエラビ GOD.app<+Ultra> →★★★☆☆

視ていて「プラチナエンド」を思い出したのは筆者だけだろうか。残虐な描写は安易な作劇に思え眉間に皺が寄った。特に黒猫が轢死する必然性が感じられない。褒められた作りではないが、何故か惹かれるものがあり、しばらく様子見とする。

魔法使いの嫁 SEASON2 →★★★★☆

新番組といっても第2シーズンの2クール目なので第13話からスタートとなっている。それだけ回を重ねているので、もう破綻が無い安定性抜群の出来。この落ち着いた劇中の世界が良い。原作を読んでいないため、今後の展開が全く分からないのも惹かれるところ。種崎敦美を知ったのは本作でだが、相変わらず良い演技をしている。

柚木さんちの四兄弟。 →★★★☆☆

監督が本郷みつるだけありちゃんとまとまった良いアニメだった。ただ、あと1歩(0.5歩か)、何かがものたりない気がしてならない。そのため強く惹かれるものが無く、また今期は視聴本数が多くなる見込みなのもあり視聴リストから外した。

アンダーニンジャ →★★★☆☆

なんだこりゃ?(笑) 海の物とも山の物ともつかない、得体のしれないアニメだが面白かった。鬱展開に走ることなどへの警戒感を持ちつつも、今後の展開が楽しみ。キャラクターデザインが結城信輝なのには驚いた。

キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜 →★★☆☆☆

プリキュアを卒業し大人になったのぞみ達を描いた、良い意味でちょっと枯れた感がある落ち着いた作品かと思っていたのだが、期待を裏切られた。説教臭く押付けがましいメッセージに富んだ大きなお世話な内容だった。「オトナプリキュア」と題しているが飲酒シーンを付け加えただけで、実際は10代のキャラという印象を受ける。

ひきこまり吸血姫の悶々 →無し

本作のファンの方には申し訳無いがどこが面白いのか分からず、Aパートを視るのがやっとだった。よって採点できないため★は無し。

SPY×FAMILY Season 2 →★★★★☆

期待に違わず面白かった! もう安心感に浸って視ていられる。ただ心配なのは、かつて「ポケモン」や「ケロロ軍曹」がそうなってしまったように、ファミリー層に人気が出ると制作者側がそれを意識して、ブラックさが失われ当たり障りの無い作品になってしまうことだ。本作がそうならないように切に願う。

オチビサン →★★★★☆

安野モヨコの漫画は読んだことが無いため内容も然ることながら、どのような“作風”なのか興味があった。なるほどこういう作品とは。クセが強いかと思いきや存外、オーソドックスな作りで意外。その良質な内容からゴールデンタイムに放送すべきを、何故24時からなのか疑問に思う。

ティアムーン帝国物語

~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~ →無し

視ていて全体的に作りが“ちゃち”な感があったが、惹かれる設定でどのように展開していくのか楽しみにしていたのだが…… OPアニメでシリーズ構成が赤尾でこ(三重野瞳)と分かると即座に視聴を打切った。「ノラガミ」は良かったが、この脚本家が手掛けた作品のどこが面白いのか分からない。くだらない。赤尾でこ脚本は筆者と相性が悪いので視ない。

僕らの雨いろプロトコル →無し

これほど惹かれるものが無い作品もめずらしい。Aパート途中で視聴打切り。

ポーション頼みで生き延びます! →無し

OPアニメの原作の欄で「講談社Kラノベブックス刊」という文字列を目にした瞬間に視聴打切り。食わず嫌いで結構、筆者はラノベが嫌いなのだ。

七つの大罪 黙示録の四騎士 →★★☆☆☆

主人公・パーシバルを演じる小林将の演技の下手さにうんざり。日曜16時半からという放送時間でありながら、生々しい残虐な描写に興醒めした。第1話の絵コンテ・演出を担当した小平麻紀の良識の無さに怒りを覚えてならない。「七つの大罪」に連なる作品ということで楽しみにしていたが、惹かれるものが無かったため視聴対象から除外した。

星屑テレパス →無し

筆者の趣味に合わない…… より正確に述べるとついて行けなかった。Aパートを途中まで視るのがやっと。当然、★は無し。

薬屋のひとりごと →★★★☆☆

原作は全く知らないのだが、主人公・猫猫の造形が良く惹かれるものがある。演じる悠木碧もさすが巧く好演で魅力的。ただ時おり登場するSDキャラは明らかに不要だ。また中華風世界なのに文章が日本語になっているなど、作りが言わば“ちゃち”で本作の質を著しく落としているのは残念でならない。アニメの制作スタッフ、特に演出のレベルが低くセンスが無いのが原因だろう。

以上、全24作品です。
今期(10月開始)のアニメで筆者が第1話を視た作品の採点と寸評でした。
皆さんが今期で気に入った作品は何ですか?

※文中敬称略
※トップの画像は「葬送のフリーレン」より。

〈おわり〉

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