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新潮の夏、日本の夏。

とある新聞広告が、ツイッターで話題に上がっていた。

毎年夏の恒例として「新潮文庫の100冊」が発表されている。2018年に選ばれた100冊を使ったショートストーリーが作られて、新聞広告として掲載されたらしい。

我が家では新聞を購読していないため、広告そのものを直接見ることはできなかった。けれども、「103タイトル見つけた」とか、「読んだことのあるタイトルは赤、未読のは青でマルしてみた」など、時間をかけて本のタイトルを探しいる方も多かった。もし、私の手元にあれば、たぶん同じことをしていたに違いない。
*新潮文庫のキャンペーンサイトで全文公開中。


新潮文庫に限らず、角川文庫は「カドフェス2018」、集英社文庫の「ナツイチ」など各社趣向を凝らした夏のキャンペーンが展開されている。

わたしは読書は好きだけれど、いわゆる「文学少女」ではなかった。そのため、純文学がなにかはよく分かっていない。「純文学はなんかちょっと、むずかしそう」という思い込みもあり、ほとんど読まずに過ごしてきた。なんというか、ちょっともったいない気もする。

出版社がこぞってキャンペーンを実施するなかで、一際目を引く文庫本がある。

それは、新潮文庫の「スペシャルカバー」。

今年は以下の八冊が該当している。

「人間失格」太宰治「卍」谷崎潤一郎「檸檬」梶井基次郎「こころ」夏目漱石「盗賊会社」星新一「新編 銀河鉄道の夜」宮沢賢治「変身」フランツ・カフカ「青い鳥」メーテル・リンク

お恥ずかしながら、わたしは「こころ」と「変身」以外、読んだ記憶がない。「青い鳥」は、童話かなにかで読んだような……。

太宰治も谷崎潤一郎も、全然読んだことがないっていうのは、やっぱりちょっともったいない気がする。(太宰治を読んでいない理由はあるのだけれど、また別の話だ)

自分に合うかどうか。小難しいそうな気もするけれど、読まず嫌いはせずに、手を出してみようと思う。何よりも、このスペシャルカバーはステキなのだ。

新潮文庫の100冊には、読みたい本がたくさんある。まずは、「卍」と「人間失格」から。今年の夏は、この中から気になる本をいろいろと読んでみようと思っている。




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